Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


ストロベリーラブ 【 44章 】

主な登場人物
斉藤苺華…特に何もない平凡な女子。この春、初めて恋という存在を知る事になる。
日村一輝…同じクラスになった。苺華の心を奪う。クールに見えるがそうでもない。
長谷川香理奈…かつて苺華と仲が良かった女子。今回のクラスで偶然再会を果たした。
宮木功…イケメンだが、バカ。香理奈の心を奪ってしまった。玲奈と怪しい関係……?
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第四十四章 『 突然の姿 』

久しぶりに香理奈の笑顔が戻り、私達はたくさんの事を話した。
これからの事、宮木君との将来の事とか、香理奈はたくさん喋ってくれた。
香理奈の口から出る言葉達が、どれも幸せに向かう言葉で、また私はホッとした。

*******

そんな風に時は過ぎ、いつの間にか学校に着いていた。
下駄箱で靴を履き替えながら、笑顔でこちらを向く香理奈。

「 ねぇ、もうすぐテスト期間じゃない? 」

”ボトッ!!”という上履きを叩きつける音と共に、私の顔は青ざめた。
”テスト期間”…色々ありすぎて、そんなの忘れてしまっていた。

今思えば、私は学力が酷かったんだった。
テストはいつも決まって30点~50点。
テスト時間中にはいつも解けなくて、チャイムが鳴ってしまう。
テスト返却にはプルプルと体を震わせ、涙目で点数を見つめるばかり。

「 アハハッ、その調子じゃ忘れてたみたいだねーっ 」

ゲラゲラと笑いながら、上履きに履き替える。
ローファーを手にし、直しながら笑顔で言った。

「 ねぇ、じゃあ私が行ってる塾来ないっ? 」

「 香理奈の行ってる塾…? 」

香理奈は私より、相当頭が良くて、秀才。
テストはいつも80点越え。60点を取れば毎回病むくらい。

そんな香理奈が行ってる塾…相当すごいところなんだろうな。

( …塾か。行ってみるべきかもなぁ )

両手を組み、眉間にシワを寄せながら考えた。
香理奈と一緒だったら、もしかしたら私も頭良くなるかも…
そんな考えが、モワモワと浮かぶ上がってくる──

「 よっしゃ!!今日頼んでみるっ!! 」

「 う、うんっ!!決断早いねっ!! 」

という事で、今日は帰って母に頼む事に決めた。

*********

こうして、学校を終え、帰宅した。
今日は母が休みで、もうすでに家にいた。

「 お母さん…話があるの… 」

息を呑みながら、母の前に立つ。
いつもと違った私の雰囲気に驚く母。
母は冷や汗を流しながら、「 な、何? 」と尋ねる。
私はコクリと頷きながら、事情を話し始めた──

そして──

「 うぅーん、そうねぇ…。まっ、塾には行った方がいいわよね。 」

「 えっ!?じゃあっ… 」

母は無言で頷き、OKを出してくれた。

こうして、私は塾にかよう事が決まった──。

********

なんだかんだで時は過ぎ、何度か塾に通い、塾の雰囲気に慣れた。
香理奈に色々教えてもらいながら、勉強も今まで以上に進んでいった。

今日も、塾の日──
いつも通り香理奈と待ち合わせし、塾に向かっていた。

「 今日は数学のプリント10枚とー… 」

「 えぇっ、10枚もっ!?(汗) 」

「 驚くほどじゃないでしょー? 」

「 で、でも…10枚はぁっ… 」

そんな会話を交わし続け、あっという間に塾に着いた。
中に入って行き、私達はいつも通り、勉強を進めていった。
隣の席には香理奈が座り、勉強を教えてもらった。

シャーペンで問題を押さえながら

「 ここはこうやってー… 」

といって教えてくれる香理奈。
私はコクリ、コクリと頷きながら理解していった…。

──そんな時

…ガチャッ

「 …ん? 」

突如聞えた扉の開く音…
振り返った瞬間、血の気が引いた…

「 こんばんわ 」

そこに立っていたのは、
香理奈を最悪な状態まで追い込んだ玲奈ちゃんだった。

香理奈は青ざめながら、一言呟いた。

「 …玲奈 」

その目はどこか寂しそうで、悲しそうだった。

※実話ではありません(続く)



アバター
2013/08/19 14:32

玲奈ちゃん何をする気なんでしょう!
アバター
2013/08/19 10:52
続き気になります!

どうなっちゃうんでしょうか!?



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