Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


とある男子高校生の話。 【 短編小説 】

ある朝の事…

俺たちの部室にある美女が現れた。

毛先カールの赤茶色の髪、何一つ汚れのない真っ白な肌…
両頬はピンク色に染められている。

美女はペコッとお辞儀をし、口を開いた。

「 こんにちわっ!! 」

「「「 え。 」」」

その瞬間、俺たちは波乱の波に飲まれた…

*******

それは、登校時の事だった。
俺、篠崎亮太はいつも通り部室に向かっていた。
左右には、親友の谷村真二と近藤翼がいる。

「 真二ぃ~、今日慰めてくれええええ 」

ガシッと腕を掴み、涙ながらに言う。
昨日、俺は彼女に振られたばかりだった。

「 えぇ… 」

優しい真二は、いつも俺を慰めてくれるが…
いい加減、嫌になってきたのか、第一声は「 えぇ 」だ。

「 お前さァ、これで何回目? いい加減にしろよー 」

翼がため息交じりにそう呟く。
翼は真二と違って、非常に冷たい。

俺は両頬をふくらまし、翼を睨む。

「 ヘッ、ほっとけってんだァ!! 真二に慰めてもらうもーんっ!!お前はおよびじゃねえっ!! 」

最後に、舌を出し、挑発した。
だが、そんなのには翼はビクともしない。
いつも返ってくる言葉は「 ふぅん 」だ。

「 で、真二。慰めちょーだいっ 」

「 えーとぉ… 」

「 オイ、真二を困らすんじゃねぇーよ 」

「 だからお前はおよびじゃねえっつってんだろ!!! 」

「 いい加減、殴るぞ。 」

こんな風にいつも通り、話していた。
そして…部室を開けると…

…ガチャッ

「「「 え? 」」」

「 あっ、皆さん。ようやくいらしたんですねっ!! 」

フワフワのカール、赤茶色の髪、綺麗に輝く瞳…
今までに見たことのないような、美人が部室のソファに座っていた。

美女は俺達に駆け寄り、ニコッと笑った。

「 こんにちは皆さんっ!!徳永椿ですっ 」

その瞬間…俺達の心臓音が重なった。
恋に落ちたのだ。

美女はそんなのに気づくワケもなく、笑顔のまま話し続けた──

「 今日から、マネージャーする事になりましたっ。よろしくね 」

「 よろしくお願いしますお嬢さん 」

ズサッ、とひざまずき、美女の手を握る俺。
すると俺の頭をバシッと叩いた翼。

「 やめろ。困ってるだろ。俺は近藤翼ですよろしく 」

クールに決めようと思っているのか、一礼だけした翼。
真二はニコッと笑いながら

「 俺は谷村真二です 」

と、簡単に自己紹介を済ませた。
すると徳永さんは、皆の顔を確認し、頷いた。

「 皆よろしくです!! 」

その笑顔は何かをひきつけるものだった…

*********

あの日以降、俺達の中で火花が散った。
徳永さんを巡って、色々した。

そんなある日──

…ガチャッ

「 あぁ~ったく。 」

「 あれっ? 篠崎さんっ 」

部室には、水を補給している彼女の姿があった。
俺は真っ先に駆け寄った。

「 徳永さん。今日もありがとうねー 」

そう言うと、彼女はニコッと嬉しそうに笑った。

「 これが私の仕事。嬉しいんですよ、逆にっ 」

「 嬉しい? 」

「 はい、皆さんのお役に立てて…。篠崎さん達の役にたてて… 」

「 え!? 俺の役に立てて!? 」

まさか彼女…俺の事が好きなんじゃ!?いや、確実だろ!!!!

「 と、徳永さんっ… 」

「 …? はい? 」

俺は彼女を抱き寄せた。

「 え? あの 」

「 徳永さん、わかってるよ!!! 」

徳永さんの顔に近づけ、唇を重ねようとした瞬間──

「 やめろっていってるだろうが、この勘違い野郎があああっ!!!!!!! 」

「 え 」

俺が気づいた時にはもう、おなかにすごい激痛が走っていた。
今までの彼女からは考えられないような、すごい声だった。

「 徳永さんっ!? 」
 
「 意味わけんねー誤解してんじゃねーよ!! ああっ!? こ○すぞっ!! 」

「 嘘だろ… 」

…ガチャッ

ドアの音と共に入って来たあの二人。

「 おい、大丈夫か!?すごい音聞えたけど… 」

「 あらっ、何でもないですよ~!! 部活続けててくださいねっ♡ 」

「 え、でも今さあ…ドス黒いオッサンの声が… 」

「 え? 」

「 え、その声さっきの声に… 」

「 近藤さん、部活に戻りましょうね。水…渡せないですよ? 」

「 戻ります、すぐ戻ります。翼行くぞ 」

「 おぅ 」

俺はこのとき、女の怖さをしったのでした。

( 怒った徳永さんもイイッ!!! )

でも、懲りない俺もいたのでした。

※実話ではありません。

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2013/08/18 21:04
美女こわww
ギャグですね^^
面白いです!

懲りないのですね~



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