ある男子高校生。 *短編小説*(コメディ)
- カテゴリ:自作小説
- 2013/07/29 19:46:38
俺は、何故だか女子にモテない。不思議な事に、モテない!!
「 …という事で、今日はそれについて議論する。 」
「 それって何だよ… 」
呆れたように呟いたのは俺の親友、三村 亮( みむら りょう )
こいつは、無駄にモテる。クールキャラだからか、何故かモテる!!!(激怒)
「 …亮っちはイケメンだからわけんねぇんだよなぁ~?ああ、羨ましい。 」
そう嘆くのは俺の仲間、つまり相棒の 竹田 猟牙( たけだ りょうが )
コイツはある意味俺の仲間だが、俺よりはモテる。金髪なんかしやがってこのヤロウゥ。
「 だよなぁ、羨ましいよなぁ!!!! 」
俺が拳を握り締め、嘆く。
猟牙は何度も激しく首を縦に振る。
そんな姿を見て、呆れる亮。
「 はあああぁ… 」
とても深いため息をつきやがった。
「 んだよ、亮!!ケンカなら表出てやろうぜぇええ!! 」
「 はぁ?ふざけんなよ、馬鹿。 」
「 バッ…!!! 」
クールな顔でそんなことさらりと言いやがってコンチクショウめ。
いますぐ…そのクールな顔を…
「 ぶった切る!!! 」
俺が拳を振り上げた瞬間…
パッチーーーーーンッ!!!!
「 アゥチ!!! 」
頬を平手打ちされた──。
気づけば、俺の頬は手形で真っ赤だった。
「 鼓膜破る気かオメェッ!!! 」
「 それはこっちのセリフだよ。 」
「 この野郎…イケメンだからってぇ… 」
「 まーまーまー!!おちつけって!!亮っちも、陸っちも!! 」
「 うるせえ!!お前だって最近モテてきてるだろーがぁあ!! 」
そう叫ぶと、沈黙が続いた。
そして、呆れた様子で亮がイスに座る。
「 ったく、じゃあ…何を話せばいいんだよ。 」
両腕を組み、足を開いて尋ねる亮。
俺は少し落ち着いて、椅子に座った。
「 えー、コホン。気を取り直して…。なぜ女子にモテないかを議論するぅ!! 」
「 おー!! 」
パチパチパチ…!!!
猟牙はわざとらしく、拍手をしている。
亮はその姿を見て、また呆れている…。
「 センキウ、センキウ!!! 」
俺はまるで国民に手を振るかのように、手を振る。
亮はため息交じりにこういった。
「 じゃあ、まず…、お前が何故モテないからかはじめようか。 」
「 はあ!? 」
「 ぉー!!賛成ー!! 」
パチパチパチ…!!!
猟牙はまた拍手をする。
今回は本気の拍手のようだ…。
完全に俺をなめている。
「 お前らいい加減にしろよ!?なめてんのかああ!!! 」
「 え?別に? 」
「 陸っちを優先してやってるんだよ!! 」
「 嘘つけええ!!! 」
コンコン…
「 なんだああ!? 」
叫び声を開けると、恐る恐るドアが開けられた…
──ガチャッ!!!
「 んなああ…!! 」
シンプルな扉から出てきた顔は史上最強の美女。
長いロングヘヤがまっすぐに輝き、赤茶色の髪が光っている。
「 ま、まさに…天女… 」
「 へ? 」
「 ああ、なんでもありません!!何かようですか!? 」
「 あ、あのぉ…、お邪魔でしたか? 」
美女はリスのように小さく首をかしげる。
「 い、いいいい、いえ!!//// 」
美女の輝きに負け、ついに噛んだ。
「 え、ええと… 」
「 どうした、なんか用か? 」
亮が前に出る。
「 うるっせえ、亮は黙ってろ!! 」
「 あ、あのぉ!! 」
「 は、はい? 」
「 …城野君、来てもらってもいいですか? 」
「 え、お、俺ぇ? 」
「 は、はい!!あの、いいですか…? 」
美女はまた首をかしげ、目を潤した。
その状況で、断るはずもなく…
「 もち!!!いきましょう、いきましょう!! 」
俺は見せ付けるために、美女と一緒に部室からでも見える場所へ移動した。
「 さあ、用件はなんでしょう!? 」
この流れは、完璧告白だろ!!!
「 え、えと…、こ、これぇ… 」
美女は真っ白に輝く手紙を俺に差し出す。
「 …こ、これは…ラブ 」
「 これ!!三村君に渡してください!!お願いします!!/// 」
「 …へ? 」
「 で、では!!!/// 」
美女は俺を置いて、すばやく帰った。
俺は、その場で脱力。両手とひざを地につけた。
「 く…くそう… 」
まさに漫画に良く出る絶望したポーズ。
「 こんなオチありかよぉぉお… 」
ー部室ー
「 お、手紙もらって喜びのあまり脱力してるなぁー!! 」
「 あれ、本当に喜んでるのか…? 」
「 あ、手紙クシャクシャにした!!! 」
「 …何があったんだ(汗) 」
陸がモテる日は来るのでしょうか…?
※実話ではありません。