ストロベリーラブ #6
- カテゴリ:自作小説
- 2013/07/17 16:01:59
斉藤苺華…特に何もない平凡な女子。この春、初めて恋という存在を知る事になる。
日村一樹…同じクラスになった。苺華の心を奪う。クールに見えるがそうでもない。
長谷川香理奈…かつて苺華と仲が良かった女子。今回のクラスで偶然再会を果たした。
宮木功…イケメンだが、バカ。香理奈の心を奪いかけているらしい。
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第六章 『鳴り響く幸せの音色。』
「 ~♪~♪ 」
私は大好きな歌を聴きながら、iPhoneをリズムよくタッチしていた。
一文字、一文字、気にしながら…。
( これだったら、誤解招くかも! )
そう思ってはまた文を消し、最初から書き直していくのだ。
「今何してる?」これじゃ彼女みたい…。
「元気?」これじゃ今日あったばっかりなのにってなる!
「 あああ、もう!どうすればぁ… 」
私は悩みに悩んで思いついた。
「 …そうだ、お兄ちゃんに聞けばいいんだ! 」
実は私には年上の兄がいて、いつもこういうのを頼りにしている。
早速お兄ちゃんの下へ直行した。
「 お兄ちゃ~ん! 」
リビングで勉強をしている兄の肩を叩きながら私は尋ねた。
「 お兄ちゃん、お兄ちゃん!女の子からきたら不自然じゃないメールって何!? 」
「 は、はあ?なんだよいきなり… 」
「 いいから! 」
「 …”今何してる?”でいいんじゃねーの? 」
「 ……。 」
「 …い、苺華? 」
「 お兄ちゃんのボケナス!!! 」
「 は、はあ!? 」
私はお兄ちゃんに一発食らわし、部屋へ戻った。
でも、なんだか少し嬉しい気もした。
”今何してる?”っていうメール…おかしくないんだ。
「 …… 」
これで何か起こったら兄のせいにしようと決意し、私は送った。
『 今何してる? 』
シンプルに絵文字なしのメールだ。
こんな女らしくないメールで返信してくれるのかなっ…。
───バクバクバクバク。
ただ悪戯に時間が過ぎ、心臓の音が速くなる。
「 ああ、変な時間の間やめてよぉぉ…。 」
私は机に顔を伏せて、考え込んだ。
すると────…
ヴー、ヴー、ヴー…
「 うわ! 」
机の上に置きっぱなしにしていて、頬に振動が来た…。
「 …っ 」
iPhoneを覗くと、相手はもちろん彼だった。
返信をしてくれたようだ。
「 …… 」
メールの用件を見た。
『 今は勉強してる。 』
「 …!/// 」
すごくシンプルなメールだったが、それだけで嬉しかった。
もう、一日中舞い上がってしまいそうだ。
「 きゃぁぁぁぁ~…/// 」
枕に顔を押し込み、叫んだ。
この喜びが、ばれないように…///
そして、星に願った。
「 明日はもっといい事がありますようにぃ! 」
だが、立て続けにいいことがおこらない事は私だって知っている──。
…そう、知っているんだ。
※実話ではありません。
続き楽しみにしてますね‼
広場からでした〜!
続き楽しみです