Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


ストロベリーラブ *1話*

私の恋の始まりは、始業式だったよね。

君は気づいてくれてないかもしれないけど…。
私の今の恋を食べ物で例えるなら、まさに甘酸っぱいストロベリー…。
君への想いはストロベリーラブ。
─────────────────────────────
「 ほらっ!起きて!苺華! 」

「 んん~…、もう少しだけぇ~… 」

「 ダメ!!今日は始業式でしょ!?春休みボケするんじゃない!! 」

「 ムゥゥゥゥゥウ… 」

私は嫌々重たい体を起こし、リビングに足を運んだ。
まだパジャマのままで、顔を洗い、朝食をとった。

「 ほら、苺華。制服に早く着替えなさい。間に合わないわよ? 」

「 もぉ、わかってるよー… 」

口うるさく言う母のいう事を聞き、私は制服に着替えた。
名札も着けて、髪も整えて、ピン止めもとめた。

「 じゃあ、お母さん。行ってくるねー 」

「 忘れ物しないようにね~ 」 

「 はーい 」

…ガチャ。

「 ウッ 」

コンクリートのドアを開けると、そこには眩しい一筋の光が目に入った。
目が痛かった…。今日はいい事がなさそうだなと思った。

( まあ、もともといいことなんてないんだけどね… )

実は、春休み前から私は人間関係がうまくいっていなかった。
友達とも離れ気味だし、なんだか上辺だけの付き合いだったってのが見え見えで…
なんだかこの世界自体、うんざりしていたのだ。

「 …はぁ 」

ドラマみたいな恋とかできたら…、こんな時でも病まないのかなぁ。
…まあ、私は恋にそんな力があるなんて思っちゃいないからね。

「 っとやばいやばい、遅れる 」

私は小走りで学校に向かった。

―学校に到着―

タッタッタッタッタッタッタッ……。

「 はぁ、はぁ…。間に合ったぁ~… 」

時間はまだ余裕がある、8時20分だった。
もう少し遅くても良かったんじゃないかと、少しだけ後悔した。

「 …んっ? 」

目に入ったのは、ある場所に固まり、集まる女子のグループ。
なんやら楽しそうに話し合い、笑い合っている。
…でも、女子がああいう風に話してるときって大抵、悪口なんだよなぁ。
特に、あの辺の女子からはよく聞こえてくるし。

「 キャハハハッ…。…ん? 」

笑い途切れ、私を見たのはよく悪口を漏らしている女子。

「 あらぁ~?苺華じゃなぁ~いっ 」

「 はは、おはよー 」

思い切り棒読みで返した。
この子の話し方…、なんかワザとらしいんだよなぁ。

「 なあに?その挨拶の仕方~。礼儀なってないんだねぇ~? 」

( それはお前だろっ! )

心の中でツッコミを入れるも、さすがに直接では言えないので…

「 ああ、ごめんね。少し休みすぎで疲れてたみたいで… 」

適当な言い訳を作ってみた。

「 しょうがないわね、許してあ・げ・る♡ 」

( ウザッ! )

…と、また心の中でツッコミを入れた。

「 おーい、個人の教室に移動しろよー 」

「「 はーーーい 」」

( 私も自分のクラスに行こうっと。 )

自分のクラスに移動した。

―教室移動―

( うぅーん、3年3組かぁ。仲がいい子はいないのかな? )

私は周りをキョロキョロと、見渡した。
すると、視界に入って来た女子は昔仲が良かった子。

「 …香理奈 」

「 苺華…? 」

「 わ~!!久しぶりだね~!! 」

「 うん!!久しぶり~!! 」


私達は手と手を合わせあい、再会を喜んだ。
最近…、会えてなかったからなぁ…。

「 3組だったんだぁ~ 」

「 うん 」

「 じゃあ、一緒に行こうか!!業式 」

「 うん、行こうか!!! 」

私達は教室に出た…その瞬間っ…

─────フワッ…

「…っ!!!」

通りすがりに初めて触れられた感情…

「 …? 」

振り返ると、そこには見たことない男子…。

「 … 」

その時はあまり気にならなかったが、まさかその後から私の恋が始まるとは…
この頃はわかっていなかったのだ。

※実話ではありません(続く)




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