Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


最後まで切れない赤い糸~第二部~ #18

主な登場人物
・新井椿…真二と亜美の娘。顔立ちが真二と似て凛々しく、整っている。現在16歳。
・横山陽菜…横山と亜美香の娘。亜美香に似て美人。現役アイドル。現在16歳。
・宮城湊…猟牙の息子。顔が異常なくらい整っており、大人気。現在16歳。
・立花林檎…莉子の娘。林檎と可愛らしい名前で有名。美人。現在16歳。
・桜木淳平…イケメン&人気キャラで少しチャラい。椿の元カレ。現在16歳。
・桜木華南…淳平の姉。美人な少し怖い(!?)姉。弟想いの優しい姉でもある。現在23歳。

第十八章 『好きで、好きで、好きで…』

「…ごめんなさい」

「え?」

椿はうつむきながら俺に謝った──。

カウンターの下に隠した力強い拳と、小刻みに震える体から俺はしっかりと伝わった…

椿は今、心がズタズタなんだ…と。

「…椿、気にするな」

「え…?」

今の椿に言ってやれる言葉なんて…一言で十分だ。

「大丈夫だから」

「っ…!」

きっと今の椿には…

「愛してる」とか、「好きだよ」とか…そんなんじゃなくって…

すべてを包み込むような、「大丈夫」が必要なんだ。

「ふっ…ふぇっ…」

次第に椿は涙を流し始め、そして今まで見たことないクシャクシャの顔を見せた。

それはまるで幼い子供が泣きじゃくるような姿だった──。

俺はただただその姿を見つめ、抱きしめる事しかできなかった。

これで椿の心が癒えれば…俺はそれでいい。

椿がどんな方向に気持ちが向いていたとしても…幸せを願っているのは変わらないから。

──カランカラーン♪

「やだ…、何してるの!?淳平っ!」

「「え?」」

俺たちは一斉に声のするほうへ向いた──。

すると、そこにたっていたのは明るい茶髪のウェーブ女。

「ねっ…姉ちゃん…(汗)」

「淳平!!アンタ女の子襲うなんて最低だよ!?」

そう大げさに叫んだ姉は、椿に駆け寄り…

「大丈夫!?変なことされてない!?怪我ない!?」

と、質問攻め。

椿はただただ頷きながら

「はっ、はい…」

と、混乱状態で返答した──。

椿の無事を理解した姉は、すぐに俺を見た。

鬼の形相で…俺を見た…というか睨んだ。

「じゅ~ん~ぺぇぇえ~いぃぃぃい」

怒り狂ったような声で俺名前を呼んだ。

「い、いや…誤解だって…」

「いい加減になさぁぁぁぁぁあいっ!!!」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!!!

「じゅっ、淳平っ!?大丈夫!?」

家には姉の殴る音が響き、椿の不安げな声も共に響いた。

そして、3分後。

「…ぃってぇ」

「懲りたか!?それともまだっ…」

「あのっ、お姉さん…でしたっけ…」

「ええっ!どうも弟がっ──」

「あの、いえ、違うんです…」

「え?」

その後、椿が時間をかけ説明をした。

そして、やっと理解した姉は胸の前で腕を組み、口を尖らせ──

「なるほどー、全部早とちりだったのね」

と、頷いた。

「…ええ、まあ」

椿は気まずそうに頷く。

…俺は、傷を優しく押さえながら目を逸らす。

「…悪かったわね、淳平」

「…別に」

姉の謝る声…久々に聞いた。

「でも、淳平ならやりかねないわよねー」

「はっ、はぁ!?変な事言うなよ!誤解招くだろっ…!?」

「えっ…」

突然姉が目を丸くさせ、固まった。

「な、なんだよ…」

「…いや、アンタが女の子の前で”誤解招くからやめて”とか言うの…初めて聞いた」

「へっ…?」

その刹那、椿が顔を少し赤らめ、目を丸くした。

俺は…その倍くらい顔を赤らめた。

「いやぁ~、1ヵ月も会ってなかったら変わるものなのかしらね?」

姉はそう言い、大きく口を開け、笑った──。

椿は少し顔を赤らめながら、小さく笑った──。

俺は片手で顔を隠し、赤らめながら少し笑ってしまった──。

姉との1ヵ月ぶりの再会…、何かあるような予感がしたのは俺だけかな?

「やー、でも君、かわいいね!」

「えっ?」

「いやー、淳平がこんな純粋な子連れてくるなんてー♪
やっと気が合いそうな女の子見つけたのねっ、淳平くーんっ♡」

「っるせぇ、くっつくんじゃねーよ」

「はぁ?それ姉にとる態度ー?」

「ふふっ」

「「え?」」

今、微かに笑い声が聞こえた…

俺たち兄妹は言葉がかぶった。

「…あの、椿?」

「いやっ、ごめん。あまりにも仲いいから羨ましいなぁ~ってっ!」

「っ…!」

そう言った時の椿の笑顔は、心の底から輝いていた…

美しく、光っていた…。

「…椿」

「…?どうしたの?淳平?」

姉は不思議そうに首をかしげ、俺をみた。

だがすぐに何かを察したかのようにニヤつき──

「なんだなんだぁ~、そーゆ事?もー、最初から言ってよね~!」

「…は?」

「じゃ、お邪魔虫はコレでー!あ、淳平、前のアパートに住んでるから~♪」

「ぇ、ちょっ」

──カランカランカラーン♪

姉は嵐のように過ぎ去った…いや、消えた…。

「………」

「………」

一瞬の嵐のせいで重い沈黙が続く…

だが───

「あっ、あのさぁ!」

俺が口走った…

「な、何?」

もう迷わない…

椿のあの笑顔を見た瞬間決めた想い…

「え、えーと、その…」

伝えたい言葉はたった一つだけだ。

「…?」

結果がどうであれ、どうなってもいいんだ…

ただただ、君の隣で笑う希望と、一番近くで君の笑顔を見るっていう権利が欲しいんだ。

だから、迷わないよ…

「…俺の隣でずっと笑っててください」

「えっ…?」

これが俺の永遠の答えだ。

※実話ではありません。(続く)

アバター
2013/06/23 14:01
さーくるへ入っていただき、ありがとうございます(๑òωó๑)

「 さーくる説明* 」
という掲示板を必ずご覧になって、コメントを下さい。

では、失礼します。

      さーくる管理人 (ねむ変しました。)
アバター
2013/06/22 18:57
♡:;;:・:;;:♡:;;:・:;;:♡:;;:・:;;:♡:;;:・:;;:♡:;;:・:;;:♡:;;:・:;

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では^^
長々と失礼しましたmm

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