最後まで切れない赤い糸~第二部~ #18
- カテゴリ:自作小説
- 2013/06/21 20:27:57
主な登場人物
・新井椿…真二と亜美の娘。顔立ちが真二と似て凛々しく、整っている。現在16歳。
・横山陽菜…横山と亜美香の娘。亜美香に似て美人。現役アイドル。現在16歳。
・宮城湊…猟牙の息子。顔が異常なくらい整っており、大人気。現在16歳。
・立花林檎…莉子の娘。林檎と可愛らしい名前で有名。美人。現在16歳。
・桜木淳平…イケメン&人気キャラで少しチャラい。椿の元カレ。現在16歳。
・桜木華南…淳平の姉。美人な少し怖い(!?)姉。弟想いの優しい姉でもある。現在23歳。
第十八章 『好きで、好きで、好きで…』
「…ごめんなさい」
「え?」
椿はうつむきながら俺に謝った──。
カウンターの下に隠した力強い拳と、小刻みに震える体から俺はしっかりと伝わった…
椿は今、心がズタズタなんだ…と。
「…椿、気にするな」
「え…?」
今の椿に言ってやれる言葉なんて…一言で十分だ。
「大丈夫だから」
「っ…!」
きっと今の椿には…
「愛してる」とか、「好きだよ」とか…そんなんじゃなくって…
すべてを包み込むような、「大丈夫」が必要なんだ。
「ふっ…ふぇっ…」
次第に椿は涙を流し始め、そして今まで見たことないクシャクシャの顔を見せた。
それはまるで幼い子供が泣きじゃくるような姿だった──。
俺はただただその姿を見つめ、抱きしめる事しかできなかった。
これで椿の心が癒えれば…俺はそれでいい。
椿がどんな方向に気持ちが向いていたとしても…幸せを願っているのは変わらないから。
──カランカラーン♪
「やだ…、何してるの!?淳平っ!」
「「え?」」
俺たちは一斉に声のするほうへ向いた──。
すると、そこにたっていたのは明るい茶髪のウェーブ女。
「ねっ…姉ちゃん…(汗)」
「淳平!!アンタ女の子襲うなんて最低だよ!?」
そう大げさに叫んだ姉は、椿に駆け寄り…
「大丈夫!?変なことされてない!?怪我ない!?」
と、質問攻め。
椿はただただ頷きながら
「はっ、はい…」
と、混乱状態で返答した──。
椿の無事を理解した姉は、すぐに俺を見た。
鬼の形相で…俺を見た…というか睨んだ。
「じゅ~ん~ぺぇぇえ~いぃぃぃい」
怒り狂ったような声で俺名前を呼んだ。
「い、いや…誤解だって…」
「いい加減になさぁぁぁぁぁあいっ!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!!!
「じゅっ、淳平っ!?大丈夫!?」
家には姉の殴る音が響き、椿の不安げな声も共に響いた。
そして、3分後。
「…ぃってぇ」
「懲りたか!?それともまだっ…」
「あのっ、お姉さん…でしたっけ…」
「ええっ!どうも弟がっ──」
「あの、いえ、違うんです…」
「え?」
その後、椿が時間をかけ説明をした。
そして、やっと理解した姉は胸の前で腕を組み、口を尖らせ──
「なるほどー、全部早とちりだったのね」
と、頷いた。
「…ええ、まあ」
椿は気まずそうに頷く。
…俺は、傷を優しく押さえながら目を逸らす。
「…悪かったわね、淳平」
「…別に」
姉の謝る声…久々に聞いた。
「でも、淳平ならやりかねないわよねー」
「はっ、はぁ!?変な事言うなよ!誤解招くだろっ…!?」
「えっ…」
突然姉が目を丸くさせ、固まった。
「な、なんだよ…」
「…いや、アンタが女の子の前で”誤解招くからやめて”とか言うの…初めて聞いた」
「へっ…?」
その刹那、椿が顔を少し赤らめ、目を丸くした。
俺は…その倍くらい顔を赤らめた。
「いやぁ~、1ヵ月も会ってなかったら変わるものなのかしらね?」
姉はそう言い、大きく口を開け、笑った──。
椿は少し顔を赤らめながら、小さく笑った──。
俺は片手で顔を隠し、赤らめながら少し笑ってしまった──。
姉との1ヵ月ぶりの再会…、何かあるような予感がしたのは俺だけかな?
「やー、でも君、かわいいね!」
「えっ?」
「いやー、淳平がこんな純粋な子連れてくるなんてー♪
やっと気が合いそうな女の子見つけたのねっ、淳平くーんっ♡」
「っるせぇ、くっつくんじゃねーよ」
「はぁ?それ姉にとる態度ー?」
「ふふっ」
「「え?」」
今、微かに笑い声が聞こえた…
俺たち兄妹は言葉がかぶった。
「…あの、椿?」
「いやっ、ごめん。あまりにも仲いいから羨ましいなぁ~ってっ!」
「っ…!」
そう言った時の椿の笑顔は、心の底から輝いていた…
美しく、光っていた…。
「…椿」
「…?どうしたの?淳平?」
姉は不思議そうに首をかしげ、俺をみた。
だがすぐに何かを察したかのようにニヤつき──
「なんだなんだぁ~、そーゆ事?もー、最初から言ってよね~!」
「…は?」
「じゃ、お邪魔虫はコレでー!あ、淳平、前のアパートに住んでるから~♪」
「ぇ、ちょっ」
──カランカランカラーン♪
姉は嵐のように過ぎ去った…いや、消えた…。
「………」
「………」
一瞬の嵐のせいで重い沈黙が続く…
だが───
「あっ、あのさぁ!」
俺が口走った…
「な、何?」
もう迷わない…
椿のあの笑顔を見た瞬間決めた想い…
「え、えーと、その…」
伝えたい言葉はたった一つだけだ。
「…?」
結果がどうであれ、どうなってもいいんだ…
ただただ、君の隣で笑う希望と、一番近くで君の笑顔を見るっていう権利が欲しいんだ。
だから、迷わないよ…
「…俺の隣でずっと笑っててください」
「えっ…?」
これが俺の永遠の答えだ。
※実話ではありません。(続く)
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