Nicotto Town



闇のアンティークを読んで

[Vanity Art]ー原題  SALBATORE WALKER(性別・経歴・国籍一切不明)

美貌の骨董商スーザンの前に現れた奇妙な客メイヤー。
彼が法外な手付を支払って姿を消してから、スーザンの周辺で、
彼女の親友の骨董商たちが次々と惨殺されていきます。身に覚えのない理由で、
謎の組織から命を狙われるスーザンを、FBIのダナヴァン警部補が部下を配して
護らせようとしますが・・・。
贋作製作の舞台裏などを業界の内幕を交えながら、物語は怒涛のサスペンスで
意想外の結末へと着地します。世界的な骨董商が正体を伏せて、フランス語で
発表した、美術業界騒然の陰謀スリラーです。

私はフランスへ滞在することが多いので、アンティークを実際見たり
小規模のアンティーク市を、覗いてみたりしたことがあります。
ヨーロッパでは100年経ったもの、アメリカでは50年経ったものが、
アンティークと呼ばれ、それらを扱う大きなオークションハウス、
「クリスティーズとサザビーズ」の名前を少し変えただけで、そこで実際起こった詐欺等も
本中に出てきます。ゴッホは生涯3000点の作品を残し、その内の5000点が
アメリカの美術館にあるなどの会話には驚きましたが、その理由は贋作にあります。
贋作絵師の暴露本により、どうやって、昔の絵を作り、鑑定の目を潜り抜けるかなど、
とても興味深い説明箇所もあり、美術に興味無い人でも、楽しんで読めます。
ところが、その贋作絵師は殺されてしまいます。どこに贋作を売ったかを暴露されて、
店の信用、または、アンティーク市場全体の信用を失うのを防ぐ為らしいのですが、
これも本当にあった話で、名前をほんの少し変えて、物語の中に織り込んであります。
この本の作者は、世界的な骨董商が正体を隠して書いたと分かっているだけです。
あとは、性別、経歴、国籍も伏せてあるので、身を守る為なんだろうなと
想像してしまいました。

登場人物の会話は、洒脱でものすごぐスマートです。スリルのある個所も出てきて、
ハラハラさせられます。でも、最後の事件解決で、推理的な説明が少し多すぎたかなと
少し残念です。この本を読んで為になったことが多いので、来春の骨董市では
じっくりじっくり市場を観察してこようと思います。





#日記広場:小説/詩

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2013/06/19 07:51
ほー
やっぱりアートが好きなのですね
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2013/06/19 00:26
美術・骨董品に纏わるミステリー、面白そうですね^^

いま、トレイシー・シュヴァリエの小説、「貴婦人と一角獣」を読んでいます。
フランス中世の有名なタピスリーが日本で公開されているので、
大阪公開前に手にとってみたのですが・・・基本、恋愛小説ですね^^
たまにはいいかなぁって思いながらページをめくってます。
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2013/06/18 08:05
早苗さん

今から見に行きます。
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2013/06/18 08:05
ひろちゃん

さっそく、病院に行くときに持って行く書類のバッグに
本を入れました。

でも、触らないで!と叫んでも、勝手にあちこち物を移動する母に、
やはり中身をあちこち整理(本人は整理のつもりw)されて
バッグも片づけられていたので、今、またせっせと入れ直しましたww

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2013/06/18 01:43
お久しぶりです^^
これからのニコタについて、重要なブログを更新しました。
お時間があるときに読んで頂けると嬉しいです…。
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2013/06/17 17:39
きゃぁきゃぁ~~!!

実は早速でアマゾンで物色をしたり、次回図書館へ行ったら
聞いてみようと思っていたところです!!

あぁ~~、ういれしいいいいいい!ワクワク♪
機内で読みまぁ~~す、ってもしかしたら我慢できなくて出発までに
読んじゃうかもぉ~~。

アンティークものは陶器に限らずあdぁ~~い好きです♪でもあれもこれもと
手が出せないでいる私です。

楽しみにしています。

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2013/06/17 16:50
ひろちゃん

この本は、古本屋さんで買ったので、あまり綺麗とは言えませんが、
これでよろしければ、今度お会いするときに、忘れなければw、持っていきます。

最近読んだ暇つぶし本の中では、一番内容が濃かったように思います。
(ひろちゃんから見れば、これで内容が一番濃いとは、普段何読んでるの?と
思われるかもww)

病院に精密検査に行った時、朝5時起きで、家に帰ったのが17時と、
12時間を費やしましたが、この本のお蔭で、待ち時間など何のそので、
助かりましたw 受付の人が、12時くらいに診察と言ったのが14時半になって
大変お待たせして申し訳ありませんでしたと、謝られたけれど、
今、この本良い所なんだよ~~~っ、もう少し読みたかった~みたいな感じでw
椅子に座った「考える人」ならぬ、「本を読む人」の銅像にでもなった様に過ごしました。

でも陶器はこの本には出てきません。だから、ひろちゃんの分野とはちょっと違うけれど
よろしかったら、読んで下さいね(^_-)-☆



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2013/06/17 13:32
きゃぁ!!私もアンティークは大好きなのでこの本に興味津々です!!

図書館で借りだしてアンティークに関する本を色々読みましたが
私が集めている陶器の世界では贋作が多いのは圧倒的に
マイセンとカポディモンティでしょうか。
双方ともにかなり高価であるがゆえに作られる、そして驚くことに
日本に入ってくる古マイセンの80%は贋作という事実!
これは日本人は「マイセン」というだけで自分の好みであるなしに
かかわらず将来モット値打ちがでるだろう、という思惑のもとに
つい買ってしまう、ヤフオクでも大半が贋作なので要注意です。
本物のマイセンがほしければ現代モノに限るとは有名なその世界で
有名な和田氏の弁です。

高額でさばけるものに贋作が多いのは需要の現れでしょうね。

私もこの夏はじっくりアンティークめぐりをしてきます♪。



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