ドラマ【TAKE FIVE】【刑事110㌔】
- カテゴリ:テレビ
- 2013/06/15 18:08:27
【あらすじ】正義たちテイク・ファイブはホームレスの女・古堀杏子からようやくルクレツィアの肖像にまつわる真相を聞き出したが、そんな正義たちの前に瑠衣が踏み込んで来てしまう。正義は自分の素性に気付き、憎悪の目で銃口を向ける瑠衣の姿に愕然となり立ち竦むが、晴登に助け舟を出され、何とか逃げ果せる。アジトにしているバー・スウィングタイムに戻った正義は晴登たちから瑠衣に無抵抗な態度をみせたことを叱咤され、しばらく身を隠すよう言われる。 【あらすじ】ある朝、老舗呉服店の店主・高橋が殺されているのが見つかった。犯人は深夜、店に忍び込み、金庫をこじ開けようとして店主に気づかれ、バールで殴り殺したらしい。そのバールから、前科5犯で3日前に出所したばかりの武島の指紋が検出される。武島は前日の夜、あかねの小鍋屋で無銭飲食した男だった。前夜、あかねの店に立ち寄った花沢は、荒んだ雰囲気の男の客に出会い、無銭飲食するつもりであることを見抜いたが、現行犯逮捕しようとしたところ、あかねが知り合いだとかばったため、捕えることができなかったのだ。
【感想】ついに仲間だと思っていた岩月が牙をむき、正義が逮捕され、未曾有の危機に陥ったテイク・ファイブ。しかし、岩月は本当に裏切ったのか。私はどうも、計算づくのような気がしないでもない。今のところ岩月は、テイク・ファイブに加わったメリットをほとんど受けていないような気がする。20年前のルクレツィアの肖像盗難事件の資料を持ってきたりと、彼自身に秘密が隠されているし、まだテイク・ファイブから仲間になった恩恵をあまり受けていない。しかしテイク・ファイブのメンバーであることが瑠衣にばれた以上、実は潜入捜査をしていたという体裁をとるのが一番ではないか? ただ気になるのは、杏子を殺そうとし、正義を殴った謎の人物。杏子が持っていた本物のルクレツィアと偽物のルクレツィアを入れ替えたり、最後に瑠衣をスタンガンで気絶させ、連れ去った人物と同一人物なんだろうか。偽物のルクレツィアを持っていたということが、こいつが後藤を殺し偽物のルクレツィアを奪った真犯人であることは、間違いないだろう。警察内部に自由に出入りしているところから、警察関係の人物であることも予想できる。正義を殴った凶器も、警察の倉庫?から持ち出しており、そこに戻していた。その直後、同じ部屋から岩月が出てきていた。杏子が襲われた直後、正義に言い残した「最後の晩餐」というメッセージも、身内に裏切り者がいるという意味で取るなら、やはりこの人物は岩月である可能性が非常に高いと言わざるを得ない。しかしテレビドラマによくある、一番怪しい人物は犯人ではないの法則を適用するなら、岩月は犯人ではないということになる。また、新生テイク・ファイブの1人がそんな凶悪犯だと思いたくないという気持ちもある。しかし岩月でないなら一体誰なのか。まず瑠衣自身は襲われていたので、完全にありえない。他には、瑠衣の部下・矢野、岩月の同僚で盗品倉庫係の香川、そして瑠衣の上司・増田の3人が、今のところ公式サイトに掲載されている警察関係の人物だ。この中で、20年前の事件に関与していた可能性が高い人物は、年齢的に言って増田しかあり得ない。大胆な推理をしてみると、瑠衣は今回、自分の父親が実はテイク・ファイブと共謀してルクレツィアを盗もうとし、仲間割れして殺されたのではないかという考えに至ったが、もしこれが、別の警察官が後藤と共謀していたとしたらどうだろう。瑠衣パパがそれに気づき、共謀者の後をつけ美術館まで行き、そこでつけていたことに気づかれ、始末されたのだとしたら…。その方が可能性が高いように思える。つまり私の推理をまとめると、岩月は最終的にテイク・ファイブを裏切っておらず、真犯人はでんでん演じる増田。さて、当たるか外れるか…。
【感想】おお、初めて「バールのようなもの」を見ることができた! 一時期ニュースで多用され有名になった「バールのようなもの」。しかし一般市民は「バールって何?」というのが普通の反応。あまりにもニュースで多用されたため、本体よりもこの「バールのようなもの」という言葉が先走りし、バールと聞いただけで殺人凶器と思い込む人が増えてしまった。実はバールとは元々「鉄梃(かなてこ)」といい、主にてこの原理で釘抜きなどの用途で使われる工具である。他にも打撃・引っ張り・こじ開ける・釘止めに使われることもあるが、殺人凶器としての用途は明記されていない。「のようなもの」という断定できないケースで、何故バールが出てきたのか、不思議である。昨今は聞かなくなったが、以前「バールのようなもの」と報道された事件で、どれだけ本当にバールが使われたのか知りたいものである。ま、それはさておき、最終回である。最終回は、今まで秘められていた小鍋屋の女将・あかねの過去の事件が明かされるというもの。しかも明かしたくせに結局うやむやにしてしまうという、杉下右京が聞いたら怒髪天を突くようなストーリーだった。まぁ、証拠がないから仕方ないけどさ、いくらテレ朝伝統の「はぐれ死」とはいえ、人1人殺した犯人が、他人に罪をかぶってもらって平気で暮らしてるなんて、それちょっとどうなのって思った。確かに父親を殺した犯人が母親で、刑務所の中で生まれた子供ってのは、あまり幸せになれないような気もするけどね。でもさ、世の中本物の母親に殺されそうになったりするような、もっと不幸な子供もいるんだよね。しかもはぐれ死、つまり過失致死なので、そう大した罪には問われない。問われるとしたら今までずっと黙っていたことかな。本当に花沢の判断が正しかったのか、疑問が残る終わり方でした。それに、最終回ってわりに最終回らしくはなかったよね。あかねの過去の謎を最後に持ってきたってだけで、それもそれほど意外性もなかったし。もしこれがシーズン2に続くなら、こういう終わり方もあっていいと思う。ただ、最近のこの枠は、新しいドラマを作っては捨てるの繰り返しになってるから、科捜研や主婦のカンなどシーズンを重ねたドラマ以外は、次があるのかどうかわからない。ただ、このドラマは続編あったら見るかな、と思うけどね。まず主役が石塚ってだけで、中高年の食いつきがかなり違う。私の父も、私があまりミステリードラマばかり見るものだから、最近はまた殺人かみたいなイヤな顔をするので、肩身が狭いのだが、何故かこのドラマだけはよく見てるのよね。やっぱりデブの求心力って、結構高いのかもしらん。あと、やはり石塚が主演だからか、クスリと笑えるシーンもあったりするのよね。続編があるなら、花沢のグルメ的な部分をもうちょいクローズアップした内容にしてくれれば、食べ歩きミステリーみたいなジャンルで、プロット以外にも楽しめる刑事ドラマになるかも。