最後まで切れない赤い糸~第二部~ #11
- カテゴリ:自作小説
- 2013/06/01 12:00:22
主な登場人物
・新井椿…真二と亜美の娘。顔立ちが真二と似て凛々しく、整っている。現在16歳。
・横山陽菜…横山と亜美香の娘。亜美香に似て美人。現役アイドル。現在16歳。
・宮城湊…猟牙の息子。顔が異常なくらい整っており、大人気。現在16歳。
・立花林檎…莉子の娘。林檎と可愛らしい名前で有名。美人。現在16歳。
・桜木淳平…イケメン&人気キャラで少しチャラい。椿の元カレ。現在16歳。
・美川桃華…突然椿の前に現れた美少女。まだ謎が多い。現在16歳。
第十一章 『怪しい関係の真実』
「…好きなんだ」
「…宮城君、私もずっと好きだった…」
───バサッ!!!!
「っ…!!」
死ぬほどいやな夢にうなされ起きた場所は私の部屋…。
「はぁっ、はぁっ…」
息がきれるほどのいやな夢で、夢の中で死ぬと思った。
て、ゆーか今は何時なんだろ…?
私はそっと目覚まし時計に手を伸ばした…。
「…はぁ、7時って…だいぶ寝たなぁ」
そういえば陽菜は何処に行った…?
部屋を見渡すと、誰もいないし、人気もない──。
陽菜の荷物さえもこの部屋には一切存在しなかった。
「…帰ったのかな?」
とりあえず、私は下へ降りる事にした。
リビングにつくと、なんやら荒れた声が聞こえてきた…
「だーかーらっ!宮城のおじさん頭大丈夫!?何言ってんの!?」
えっ、陽菜の声…。
しかもおじさんの呼び方なんか変だしっ…。
「陽菜ちゃんがそういうのもわかるけど、おじさん辛いんだよ…」
おじさんのいつもと違った鼻声…。
「陽菜ちゃん、お願いだからもうやめてっ?私は大丈夫だからっ──…」
お母さんの困り果てた声…どうなってるの…!?
────ガチャッ!
「何してるの…?」
思い切ってリビングに足を踏み込んだ…。
その刹那、皆一斉に黙り込み、うつむいた──。
「な、なんの話してたの…?」
誰も返答しない…、というかしようとしていない…?
なんだか妙な雰囲気に包まれた。
そんな時───…
ピーンポーン♪
インターホンが鳴り響いた。
皆が一斉に振り向き、お母さんは小走りで玄関に向かった。
「はぁ~い?」
────ガチャッ。
扉を開けると、そこにたっていたのは…
「どーもっ!おばさん久しぶりです~♪」
右手を小さく挙げて、もう片手には紙袋を持ち、
甘い香りの香水…、赤茶色の毛先カール美少女…
「あ…」
思い出した…この子…
「あらっ!桃華ちゃーん!久しぶりねっ~♡」
「はい、ご無沙汰でしたね~。会いたかったですよー」
ニコッと微笑み、そう答えた。
美川桃華…この子との思い出がまったくない。
うちの家とどういう関係なのかもわかんない。
「ほらっ、あがって?」
「はい、おじゃましまーすっ」
ニコニコと笑いながら、玄関から入ってきた──。
この子との関係が分からない…なんなの?この子…
「お母さん…この子とどういう関係…?」
「え?ああ、この子、一応あなたの幼馴染なのよ?すぐに引っ越しちゃったけど…」
「えっ…、幼馴染ぃ…?」
「そーだよ、椿ちゃん!酷いなぁ、忘れるなんて!」
頬をふくれさし、両腕を胸の前で組んだ。
「っ…!」
思い出した…今の仕草、昔見た事がある…。
「桃華…ちゃん…」
そうだ、昔美人美人って有名で…すっごいお人形みたいな顔立ちしてた子…!
頬をふくれさしてすねたりしてたなぁ…。
「…で、桃華ちゃんって誰の娘なの?」
「えっ…」
皆が一斉に黙り込み、うつむき、いやな雰囲気に包まれた。
ずっと笑顔だった桃華ちゃんの笑顔も消えた──。
「…?」
※実話ではありません(続く)

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- ⋈ふぅღ
- 2013/06/01 14:10
- まさか…
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