Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


最後まで切れない赤い糸~第二部~ #6

主な登場人物
・新井椿…真二と亜美の娘。顔立ちが真二と似て凛々しく、整っている。現在16歳。
・横山陽菜…横山と亜美香の娘。亜美香に似て美人。現役アイドル。現在16歳。
・宮城湊…猟牙の息子。顔が異常なくらい整っており、大人気。現在16歳。
・立花林檎…莉子の娘。林檎と可愛らしい名前で有名。美人。現在16歳。
・桜木淳平…イケメン&人気キャラで少しチャラい。椿の元カレ。現在16歳。

第六章 『交差する愛情』

「おっはよー!椿っ!」

「お…はよう…」

玄関から出ると、そこに待っていたのは自転車に乗った淳平の姿。
真っ赤な自転車の大きなカゴの中に私の鞄を入れた。

「あっ、いいよっ…」

「いや、彼氏なんだからこれくらいするって」

そんな事を言ってるが、淳平のカゴの中はパンパン。
自分の鞄は背中にしょっている。…すごく重そうだ。

「…ありがとう」

「おうっ!」

…淳平は無邪気に笑った。
そういえばあの頃も淳平は私に優しかったなぁ。
変な男に絡まれたらすぐ守ってくれたし、引かれかけたときもかばってくれたし。

「ほらっ、乗れよっ」

淳平は後部座席をポンポンと叩いた。

「うんっ」

淳平に言われた通り、後部座席に座った──。
背中にしょっている鞄に頬をつけて、少し微笑みをこぼしながら。

(淳平のこーゆーとこ、好きだったなぁ...)

そう心で呟きながら、私は力強く淳平の背中を抱きしめた。

「ん…?」

視線をまっすぐ向けると、そこで見た姿は──…

「え…、陽菜…?それに…海斗…?」

陽菜と海斗の姿。
それだけならいいけど、手をよく見ると…”恋人つなぎ”している。

───ズキンッ!!!

「…っ」

やだ、バカみたい。まだ心が痛む──。
二人の想いや、繋がりは目に見えたいたはずなのに…。

「じゅっ、淳平っ!ちょっと違う道から行ってくれない?」

「えっ、でもそれだったら遠回りに──…」

「いいから!」

「わっ、わーったよ…(汗)」

淳平に無理を言って、別の道から行ってもらった…。
結構と遠回りになっちゃうけど、仕方がない。

…だって、あんな二人の前を通る事なんて無理。

「…ごめんね、淳平。 無理言っちゃって…」

「いいよいいよ、じゃ、また迎えに来るわー」

「うんっ、ありがとう。休み時間またそっちの学校に寄るねっ」

「はーい」

淳平はヒラヒラと手のひらを振って、別の高校へ向かった。
私は自分の高校へと入っていった──。

階段を上り、教室のドアを開けた。

────ガラッ。

そこには盛り上がる海斗と陽菜の姿。
やっぱりいつもと雰囲気が違う…。

「あっ…、おはよう、椿っ…」

少し気まずそうに声をかけてきた陽菜。

「おはよ」

「おっ、おはよ!椿っ」

「おはよ」

私は二人と違って少し冷たい挨拶をした。
二人をおいて、自分の席に座った。

────ガラッ。

「おっ、あっれぇ~?誰かと思えば噂のお二人さんかぁ~♡」

「っるせーよ、バカはあっちいってろ」

「ちぇっ、つめてぇーなぁー、お祝いしてやってんだぞ?」

「何をだよ」

「二人が幸せになれるよーにだよっ」

………は?それってやっぱり…

「おめでとうっ、陽菜ちゃんっ♪」

「そ、そんな、やめてよっ////」

顔を真っ赤にして両手で顔を隠す陽菜。
あんな陽菜の顔…初めて見た…。

あれが陽菜の恋する顔かぁ…。

「………」

なんだか自分がバカらしくなってきた。
まだ湊に未練があって…、陽菜の幸せは嬉しいはずなのに…
あんな顔見たらすごく腹たって…。
湊が照れる顔を見ると心が刻み込まれるように痛くて痛くて。

まるでナイフで何度も刺されてるみたい──…。


※実話ではありません(続く)

アバター
2013/08/17 15:53
海斗って誰ですか?

悲しいですね・・・・。
陽菜と、湊の関係と気持ちを忘れるために
淳平と付き合うなんて・・・・
アバター
2013/05/26 14:19
すれ違ってますね・・・・・。



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