最後まで切れない赤い糸 #14
- カテゴリ:自作小説
- 2013/04/30 18:08:46
主な登場人物
・皆川亜美…すべて平凡な女の子。中学1年生の頃、猟牙と出会う。
・皆川亜美香…近所で美人と有名な亜美の妹。すべて亜美より上。
・宮城猟牙…中学校の頃、亜美を引き寄せた男子。皆の人気者。
・高橋凪…スポーツ万能で、皆の人気者。一部の男子からはモテモテ。
・立花莉子…男子から人気のクラスのマドンナ。猟牙と仲がいい。
・新井真二…いきなり亜美に告白してきた男。人気のある男子。
・横山秀司…真二の友達で、同級生。亜美香のことが好き。
第十四章 『妹の想い』
──亜美香の視点。
「はぁ....」
私はふいにため息がこぼれる...。
「....いきなり泊まるだなんて何かあったのか?」
横山先輩が不安げに問いただしてきた...。
お父さんにバレないために「横山」って書いてきた事は秘密だ。
「別に何もないですよっ!!!」
「でもいきなり男の家に泊まるなんて...やっぱおかしいよ....」
「べ、別におかしくないすよー!!ふ、ふふふ...普通でしょ!?」
わかりやすすぎる....明らか目が泳いでるし....。
私ってどこまでバカなんだろ...。
「俺さ...今日家族帰ってこないんだよね....だから....
きっと亜美香ちゃんを不安にさせてしまうし...帰ったほうが──」
「いいのっ....!!!!」
「っ....!!」
私はつい大きな声で言ってしまった....まるで怒鳴るように....。
「ご、ごめんなさい...先輩....。」
「い、いや...」
ぎこちない雰囲気が私達を包む....
そして、重い重い沈黙が続く....。
緑色のソファで二人とも顔をうつむけて顔を見せ合えない...。
「あ、亜美香ちゃん....やっぱり──」
「帰りません、絶対に...」
「な、何で....?」
「えっ....それは.....」
私はつい目が泳いでしまう....。
すごく答えにくい答えだからだ.....。
そもそも私は卑怯な女だ。
自分に気があると分かった先輩の家に転がるなんて...。
「グスッ......」
「あっ、亜美香ちゃんっ....!?泣いてるの!?(汗)」
「いっ...いえっ....すみませんっ....グスッ....」
いつも引っ込む涙が全然引っ込まない....(汗)
ダメだ....このままじゃ先輩困らしちゃうだけなのにっ.....
「亜美香ちゃん....」
「ほっ、本当に何もないから...!!すみませ──」
───ギュ....
「えっ.....先....輩...?」
「涙が止まるまでだから.....」
「.......はい」
私は自然に先輩の胸を受け入れていた....
いや....、先輩の胸に甘えたんだ。
「グスッ....す、すみません...止まりました...。」
と言って私は胸をそっと放した。
「お、おう....もう大丈夫か?」
「は、はい...、大丈夫です....。」
「そっか」
先輩はニコッと微笑んだ後、素直に私から離れた。
「せ、先輩....、あの....」
「ん?」
優しく微笑んで振り返る先輩....
その時の先輩の微笑みに吸い込まれた....
ギュッ......
「っ!?あっ、亜美香ちゃんっ....!?」
私はふいに先輩の背中に抱きついてしまった...。
「す、すみません....もう少しこういさせてください....」
「............」
すると先輩は何もかも受け入れてくれたかのように、
何も話さず、振り向きもせず、黙っていた。
「...........」
なんだかまるでお姉ちゃんと新井君の関係の傷が癒えていった....
いや、洗い流されてなんだかどうでもよくなってきた。
「先輩.....キス....してくれませんか....?」
「えっ!?なっ、何言ってるんだよっ!!!!/////」
「早く.....」
そして、私はゆっくりと先輩の顔に唇を近づけていった。
※実話ではありません(続く)

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- *aiko*
- 2013/08/14 21:16
- 亜美香ちゃん大胆ですねw
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