Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


最後まで切れない赤い糸 #14

主な登場人物
・皆川亜美…すべて平凡な女の子。中学1年生の頃、猟牙と出会う。
・皆川亜美香…近所で美人と有名な亜美の妹。すべて亜美より上。
・宮城猟牙…中学校の頃、亜美を引き寄せた男子。皆の人気者。
・高橋凪…スポーツ万能で、皆の人気者。一部の男子からはモテモテ。
・立花莉子…男子から人気のクラスのマドンナ。猟牙と仲がいい。
・新井真二…いきなり亜美に告白してきた男。人気のある男子。
・横山秀司…真二の友達で、同級生。亜美香のことが好き。

第十四章 『妹の想い』

──亜美香の視点。

「はぁ....」

私はふいにため息がこぼれる...。

「....いきなり泊まるだなんて何かあったのか?」

横山先輩が不安げに問いただしてきた...。
お父さんにバレないために「横山」って書いてきた事は秘密だ。

「別に何もないですよっ!!!」

「でもいきなり男の家に泊まるなんて...やっぱおかしいよ....」

「べ、別におかしくないすよー!!ふ、ふふふ...普通でしょ!?」

わかりやすすぎる....明らか目が泳いでるし....。
私ってどこまでバカなんだろ...。

「俺さ...今日家族帰ってこないんだよね....だから....
きっと亜美香ちゃんを不安にさせてしまうし...帰ったほうが──」

「いいのっ....!!!!」

「っ....!!」

私はつい大きな声で言ってしまった....まるで怒鳴るように....。

「ご、ごめんなさい...先輩....。」

「い、いや...」

ぎこちない雰囲気が私達を包む....
そして、重い重い沈黙が続く....。

緑色のソファで二人とも顔をうつむけて顔を見せ合えない...。

「あ、亜美香ちゃん....やっぱり──」

「帰りません、絶対に...」

「な、何で....?」

「えっ....それは.....」

私はつい目が泳いでしまう....。
すごく答えにくい答えだからだ.....。

そもそも私は卑怯な女だ。
自分に気があると分かった先輩の家に転がるなんて...。

「グスッ......」

「あっ、亜美香ちゃんっ....!?泣いてるの!?(汗)」

「いっ...いえっ....すみませんっ....グスッ....」

いつも引っ込む涙が全然引っ込まない....(汗)
ダメだ....このままじゃ先輩困らしちゃうだけなのにっ.....

「亜美香ちゃん....」

「ほっ、本当に何もないから...!!すみませ──」

───ギュ....

「えっ.....先....輩...?」

「涙が止まるまでだから.....」

「.......はい」

私は自然に先輩の胸を受け入れていた....
いや....、先輩の胸に甘えたんだ。

「グスッ....す、すみません...止まりました...。」

と言って私は胸をそっと放した。

「お、おう....もう大丈夫か?」

「は、はい...、大丈夫です....。」

「そっか」

先輩はニコッと微笑んだ後、素直に私から離れた。

「せ、先輩....、あの....」

「ん?」

優しく微笑んで振り返る先輩....
その時の先輩の微笑みに吸い込まれた....

ギュッ......

「っ!?あっ、亜美香ちゃんっ....!?」

私はふいに先輩の背中に抱きついてしまった...。

「す、すみません....もう少しこういさせてください....」

「............」

すると先輩は何もかも受け入れてくれたかのように、
何も話さず、振り向きもせず、黙っていた。

「...........」

なんだかまるでお姉ちゃんと新井君の関係の傷が癒えていった....
いや、洗い流されてなんだかどうでもよくなってきた。

「先輩.....キス....してくれませんか....?」

「えっ!?なっ、何言ってるんだよっ!!!!/////」

「早く.....」

そして、私はゆっくりと先輩の顔に唇を近づけていった。


※実話ではありません(続く)

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2013/08/14 21:16
亜美香ちゃん大胆ですねw



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