最後まで切れない赤い糸 #13
- カテゴリ:自作小説
- 2013/04/29 16:55:37
主な登場人物
・皆川亜美…すべて平凡な女の子。中学1年生の頃、猟牙と出会う。
・宮城猟牙…中学校の頃、亜美を引き寄せた男子。皆の人気者。
・高橋凪…スポーツ万能で、皆の人気者。一部の男子からはモテモテ。
・立花莉子…男子から人気のクラスのマドンナ。猟牙と仲がいい。
・新井真二…いきなり亜美に告白してきた男。人気のある男子。
第十三章 『妹との関係』
結局その夜....亜美香と新井君の話が盛り上げり過ぎて話せなかった。
「あぁ~!!楽しかったー!!まさか新井先輩と偶然会うなんて!!」
亜美香は満足そうに言った....そして、すごく嬉しそうに....。
「亜美香ってさ...新井君のこと好きなの?」
「えっ....!?///」
とっさに口から出た質問だが、亜美香の顔はどうやらまんざらでもない感じ。
「ま、まさか私が新井先輩になんて....あっ、ありえないよっ!!!///
だっ、第一新井先輩は立花先輩と付き合ってるでしょ...!?////」
「えっ.....!?」
───ドクンッ!!!!!
「お.....お姉ちゃん....?どうしたの....?(汗)」
今の言葉....亜美香は立花さんと新井君が付き合ってるって知ってるの...?
しかもいまだに付き合ってると思い込んでいる....。
ってことは、新井君と立花さんが別れたと知ったら.....
「も....もし、新井君と別れていたら...?」
「えっ?....そ、そうなったら....」
亜美香は恥ずかしそうに頬をかいて
「奇跡だよね////」
と、顔を真っ赤にさせた.....。
その顔を見た私は胸がズキンと痛んだ....。
「まっ、別れるなんてないでしょ、あんな二人が~
めっちゃ仲良かったし、あの二人はまさに公認カップルって感じだったし。
今更ほかの誰かが付き合うなんて....」
次に言った亜美香の言葉がまっすぐ私の胸に.....
「ありえないでしょ」
刺さった。
「っ.........!!!!」
───ズキンッ!!!
「お....お姉ちゃん?大丈夫?(汗)」
「うん...大丈夫....」
「本当に大丈夫?顔色悪いけど....」
「触らないでよっ!!!!」
パシッ!!!!!
「えっ....?」
私は、心配して手を伸ばす亜美香の手を払ってしまった。
亜美香は唖然として棒立ちしている....。
「あっ....ごめん....」
「う、ううん....いいよ....。」
そして、重い沈黙が続く....次に発言したのは.....
「あのさ...お姉ちゃん....」
亜美香だった。
「な....、何....?」
すると、亜美香はいつもと明らかに違う.....
まるで私を疑っているように少しこもらせた声で
「.なんで新井君とこの家の前で会ってたの....?
飛び出して行ったのも新井君のためなんでしょう...?」
「え.....」
私は固まってしまった....。
亜美香はまるで”やっぱりか”というような顔を浮かべ
「そうなんだ」
と呟いて、家の中に入っていってしまった。
亜美香の後姿はとても寂しそうで、悲しそうだった...。
私はその背中に手を伸ばすこともできず、ポツリと立っていた。
───翌日。
「ん....ふぁぁああ....。」
朝....私は大きく伸びをして、ベットから降りた。
そして、朝っぱらから
「はぁ.....」
と、大きく、深いため息が零れ落ちる。
昨日の亜美香の顔と、亜美香の辛そうな声がまだ記憶に残ってる...。
すごく....すごく...鮮明に....。
「あぁぁあ....もう....」
今日が日曜日でよかった...。
もう一度寝れば忘れれるかもしれない。
私はベットに埋もれた。
「フゥ.......」
そして、次に目を開けるときは.....
「───きて....起きてっ!!」
「んっ.....、亜美香....?」
「何寝ぼけたこと言ってるの!?ママよ!!」
「マッ、ママッ!!!!」
ママはまるで鬼のお面をかぶったような顔を浮かべている。
「時計見なさい、時計」
「えっ.....」
目覚まし時計を見ると、針はもう12時を刺していた。
「うわっ、ヤバッ!!!!」
「早く起きなさいよ....」
「は、はい.....」
私は慌ててベットから飛び出し、リビングに向かった。
そこにいたのはパパだけだった....
「パパ....亜美香は....?」
するとパパはコーヒーを飲みながら
「なんか横山っていう子と遊びに行ったぞ」
「えっ!?あ、そ、そうなんだ....」
私はお父さんからゆっくり離れていった....
でもなんで亜美香は横山君と遊びに行ったりなんかしたの....?
だって亜美香は新井君のことが........
「ん?」
玄関のほうに行くと、置手紙が置かれていた。
皆へ
ちょっと横山と遊びに行ってくるね~!!
皆寝てるから、置手紙だけでいいよね。
説教するなら帰ってきてからにしてください(笑)
じゃあいってきまーす♪
亜美香
「皆寝てるからって....まさか....亜美香は朝早くに行ったの?」
なんのためにそんな朝早く....?
まさか私に会いたくなかった....とか....?
私が置手紙に気づいてから数時間....亜美香はまだ帰ってこない。
プルルルルルル…♪
「あら、電話だわ.....」
ママが小走りで電話を取りに行く....
「もしもし?あら、亜美香~!!えっ、今日泊まってくるって!?」
「っ!?」
泊まってくるって....横山君の家に....?
※実話ではありません(続く)