最後まで切れない赤い糸 #12
- カテゴリ:自作小説
- 2013/04/29 00:45:32
主な登場人物
・皆川亜美…すべて平凡な女の子。中学1年生の頃、猟牙と出会う。
・宮城猟牙…中学校の頃、亜美を引き寄せた男子。皆の人気者。
・高橋凪…スポーツ万能で、皆の人気者。一部の男子からはモテモテ。
・立花莉子…男子から人気のクラスのマドンナ。猟牙と仲がいい。
・新井真二…いきなり亜美に告白してきた男。人気のある男子。
第十二章 『揺れ動く心』
ピルルルルル…♪
「ど...どうしよう...」
「はぁ....!?出ちゃダメに決まってるでしょ...!?」
亜美香はスマホをギュッと握ったまま放さない。
亜美香の目は怒っていた...。
「そ....そうだよね.....うん、出ない。」
「当たり前でしょ」
そして、スマホが鳴り終るまで私達はジッとしていた....
やがて、スマホの着信音はピタリと止まった。
「はぁ....、急になんの用なの?コイツ」
亜美香は私と宮城君がデートしてるのをたまたま見て、
私達が付き合っていたというのを知っている...。もちろん、別れた事も。
亜美香は私を捨てたと言って宮城君をうらんでいるようだ。
「亜美香....落ち着いてよ....。 私も分からないんだから」
「もう考えないでおこう?考えたって無駄だよ」
と、言った亜美香は黙ってベットの上にスマホを置いて
「じゃあ、私もう部屋に戻るわ」
といって、私の部屋から出て行った。
亜美香が出て行ってから数分間...私はボーッとしていた。
「はぁ......」
そしてただただ、ため息をこぼすことしかできなかった....。
頭の中はもうグルグルいろんな考えが回る...。
もしかして何か問題があったとか?
もしかしたら事故にあったのかもしれない...。
もしかしたら大事な用件だったのかもしれない....。
頭はそんな考えで埋め尽くされた。
「あぁ~....電話出たらよかったのかなぁ~....」
今更後悔しても遅いんだけどね....。
ピルルルルルルル…♪
「っ!!!!」
私は慌ててスマホを手に取った。
画面に載っていた名前は
「新井君」
私はそっとスマホを耳にあてた....
『あっ、もしもし?亜美ちゃん?』
「新井君.....」
『いやぁ、さっき別れたばっかりだけど....まだ話したりなくってさ』
「私も話があるのっ!!!!」
『えっ?』
とっさに出た言葉....もういい、このまま突っ走っちゃえ。
「そ、その.....やっぱり隠すのはよくないなって思って....」
『な、何の話....?』
「今から会えない?」
『.............。』
「あ、新井君....?」
プッ。
「え」
ツー…ツー…ツー…。
突然電話が切れた....。
「何で...?」
まさか引かれた?いきなり会いたいって言って引かれたの?
やっぱり付き合いたてでこれはさすがにがっついたと思われたの?
え、こんな肉食とは思わなかったみたいに思われたの...?
「ど、どうしよう.....」
顔が真っ青になっていく....。
ピロリロリンッ♪
「えっ......?」
今下にいるよ。
「ぬぇえっ....!?」
急いで窓を覗くと、新井君がニコッと笑って手を振っている...。
「嘘.....////」
顔が熱い....すごく熱い....そして目が熱くなっていく...。
私は慌てて外に出て行った。
「新井君っ!!!!」
私の視界はいつの間にかぼやけていった....。
「どうしたの...!?泣いてるの!?」
新井君は驚いた顔で私を見つめる....。
────ガチャッ!!!!!
「もー....いきなり飛び出してどうした.....の.....」
「あっ、亜美香ぁっ!?」
新井君を見た亜美香は凍りついている....。
「あ....新井先輩っ....!?」
「あ、亜美香ちゃん!?嘘、亜美ちゃんの妹だったの!?」
「キャー、お久しぶりです~!!!」
なんやら親しげな二人....
「えーと....二人は知り合いなの?」
「うんっ!!!新井君先輩はバスケ部の先輩なんだー!!」
「っ......!?」
嘘.....亜美香の先輩だったの....?
「新井先輩一段とかっこよくなりましたねー!!!」
「ハハッ、そう?」
「新井先輩モテてましたもんねー!」
「亜美香ちゃんのほうがモテてたよー。
俺たちの間でも一番人気誇ってたよー??」
「やっ、やめてくださいよ!!!!//////」
な.....にこの二人.....?
ていうか亜美香の先輩って事は私と同中だったのか!!!
「亜美香ちゃんに紹介してやろか?俺の友達」
「え、いえいえ!!!私なんてー....」
「いやいや、亜美香ちゃんと付き合いたいって言ってた子だし(笑)」
「え!?そんな人いるんですか!?」
ていうかなんかめっちゃいい雰囲気ジャン.....。
「あの時結構亜美香ちゃんにアタックしてた横山って言うやつがー....」
「えっ、横山先輩がですか!?」
「そそ、アイツが好きなんだってー」
「えぇ、嘘ですよね?」
なんだかこの二人みてると...ムカムカする....。
※実話ではありません(続く)
続き気になります