最後まで切れない赤い糸 #1
- カテゴリ:自作小説
- 2013/04/19 21:15:48
第一章 『出会い。』
数年前に聞いたこの言葉。
私はこの言葉に
「うん、そうだね。」
と、うなずくことしかできなかった。
そして私達の赤い糸はジョキッ...と、静かに音をたてて切れた。
....あの人から見れば、完全に切れたふうに思ってるのかもしれない。
....でも....でも....私からみればあの頃の赤い糸は....
最後までは切れてはいなかった。
───中学1年生の頃の話。
小学校から大人への第一歩の中学校....。
新しい学校からの友達、同じクラスになったことない前の学校の友達...。
新しい出会いがあると思ったらすごくドキドキするし、緊張する。
そんな心を躍らせながら、私は教室のドアを開けた。
───ガラッ。
ゆっくり目を開けてみると....そこに広がってたのは新しい世界。
見たこともない子、昔仲がよかった女の子、中には...私の悪口をいっていた子。
そしてなにより目がいったのは、教室の片隅で楽しそうに話している男子。
すごく心が引き寄せられた。
「っ......。」
つい見つめてしまう....ウットリしてしまっていた。
「亜ぁ美ぃ~!!!」
「うわっ!!!!」
後ろから急に突撃してきたのは私の親友の高橋凪(13)。
「凪っ...ビックリさせないでよ...。」
私は胸をなでおろした。
「亜美っ、今日は記念すべき入学式だぞっ!!
早くカッコイイ男の子見つけて、目つけときなよっ!!」
「なっ!!///何言ってんの!?////」
凪は私と違って明るくて、可愛くて、スポーツ万能の女の子。
女子から結構人気で、一部の男子にはモテモテだった。
(.....頭は悪いけどね。)
「ねぇねぇ、亜美~。このさい自己紹介の練習しとかない??」
「は、はぁ...??(汗)」
「いいからいいからっ!!」
「え、えーと....私の名前は皆川亜美です。」
「へー、緊張せずにいえてるじゃーんっ」
「そ、そりゃぁ、凪の前だからね....」
私の名前は皆川亜美(13)。
すべて平凡の特に何もない女の子。
規則とかも破らないし、勉強だってそこそこだ。
スポーツだってそんなにひどいわけじゃない....と思う。
───ガラッ。
「オーイ、もう入学式始まるぞ~。」
「あっ、始まるって!!行こう!!」
私は凪の手に引っ張られて、講堂に向かった。
校長先生が立って、姿勢をただし、長々と話をし始めた。
「えぇ~新入生の皆様~....」
昔から校長先生の話はすんごく長い。
それだけは本当に心のそこから言える学校あるあるだ。
「はぁ.....」
つい深いため息が出てしまう。
トントン.....
「っ.....??」
後ろからトントン、と2回ほど叩かれた。
クルリと後ろを振り返ると....
「大丈夫っ??さっきからしんどそうだけど....」
後ろに立って不安げな目をしているのは
私を引き寄せたあの男子だった...。
「っ......!!/////」
ふいに顔が赤くなり、答えれなくなった。
「ね、ねえ...大丈夫??」
首をかしげ、顔を近づけながら聞いてきた...。
私の体調を見るためだろうが...
「だっ、だだだっ、大丈夫でひっ!!!」
「えっ....??」
「あっ......。」
慌てて答えてしまったせいで「大丈夫”でひ”」になってしまった。
恥ずかしくて顔を上げられない。
すると、次の瞬間.....
「ウッ.....」
なんだかめまいがした....。
こんなの漫画だけの世界の話と思っていたが....本当にあるんだ。
ドキドキしすぎて、クラクラしちゃうこと....。
意識が朦朧としてきた。やばい...もう...倒れる....。
「っ...........」
バタッ………。
「えっ!?ひっ、人が倒れましたよ!!!!」
「校長先生、話してる場合じゃないですよー!!!」
「やべー、女が倒れやがった!!!」
…………。
そこからの記憶は...もうない....。
目を開けると、私はどこかに寝ていたみたいだ。
「っ.......。」
ゆっくり重い体を持ち上げる。
周りを見渡すと、そこにはほかの子には見えないようにするためのカーテンが...。
どうやらここは保健室のようだ。
「ぃっ.....。」
倒れたときに頭でも撃ったのかな....すごく頭が痛い。
───シャッ。
「あっ.....」
カーテンが開かれ、そこに立っていたのは若くてきれいな女性。
「あっ、起きた??もう大丈夫??」
「ま、まだ少し頭が痛い...です...。」
「そっかぁ....。頭は撃ってないんだけどなぁ。」
「.....へっ??」
私はビックリした。
この頭痛は倒れた時に撃ったのかと思ってたけど。
「あの...倒れた時に撃ったんじゃ....」
「いや、倒れる前に宮城君が体を支えてくれたから....
ギリギリ頭は撃たなかったのよっ」
「え...??宮城君って....??」
「まあ、今日宮城君が送ってくれるって言ってたから...
そのときにどんな子かわかるわ。じゃ、もう帰りなさい。」
「あ、は、はい。」
私は保健室から出て、そのまま門に向かった。
そこで立って待っていたのは....
「あの、宮城君ですか....??」
「そうだけど。」
「っ.....!!!」
私を引き寄せたあの男の子だった....。
「俺の名前一応言っておくね。
俺の名前は宮城猟牙、よろしく。」
「あっ、はっ...はひぃ!!//////」
「えぇ??(笑)」
「あ、すっ、すみませんっ///」
「アハハハッ、いいよいいよ~。じゃ、帰ろうか。」
「は、はいぃ...。」
こうして初めての中学校生活で恋をしてしまった...。
この私のすべてを引き寄せるこの子に.....
※実話ではありません。
将来作家に??
1巻だけ今日は読ませて頂きました
凪ちゃん、菜々美ちゃんと印象似てて読んでると落ち着きます
宮城君の存在気になりますね( ̄▽ ̄)
aichaさん、ごめんなさい!
最近少しin率が下がり気味なので、また改めて小説読ませて頂きますね。
読むの楽しみです♪
続きが気になる終わり方ですね^^
楽しみです。
恋愛物語ですね。
なんか面白そうで続き気になります!