「シルエットに導かれ」
- カテゴリ:自作小説
- 2009/08/01 13:30:47
恋に落ちてしまった。決して実らない恋だとは分かってる。
私も子供じゃないの。それくらいは、理解しなくちゃ。
窓の向こうに目をやり、慕う人を思い出す。
嗚呼もう約束の時間だわ。
木の陰に消えた黒いシルエット。
私はそれに引き寄せられて、走り出すの。
靴も履かずに玄関を飛び出す。
人の形のシルエットを追いかけて、追いかけて、追いかけて。
「ここは……?」
見渡せば、辺りは鬱蒼とした木々が生い茂る知らない場所。
不安が胸を、かきたてたその時。
ぴょこん、とあのシルエットが姿を現した。
「やあアリス。今から不思議の国に、行かないか?」
アリスではない私。
ウサギではないシルエット。
それでも「うん」と頷いた。
遠い遠いところへ行きたくて。
知らない場所へ、逃げたくて。
二人の思いが結ばれるのなら、どこへでも行くわ!
わぁい、誤字発見!
指摘ありがとうございまする←
恋って、冒険の連続なんでしょうねぇ。
いいですね、わくわくします。
>恋に落ちたしまった。
・・・?誤字ですか?まあいいかあヽ(´ー`)ノ