日銀の政策発表で円安に
- カテゴリ:ニュース
- 2013/04/05 04:26:47
http://upup.bz/j/my69305hgkYtgPVZGcZUl9o.png
1ドル93円まで円高になっていた為替相場は96円まで円安に動きました。
3月10日あたりで記録した円安水準まで戻ったわけです。
当初、円安に動いていたのにキプロスショックで気勢を削がれ円高になったと思ったら、その後「日銀の政策発表は大したことないだろう」という観測 が支配的になり、円高が加速。
1ドル96円から93円まで円高に押し込まれていた。
今までの日銀なら半端な緩和策で、景気が良くなりそうと言われると、すぐに引き締めへと走り景気回復を潰してきた。
前の白川総裁は銀行出身で極めて保守的だった。
常に投入する資金を最小限にしようとしていたのは間違いない。
それが新しい日銀総裁の「異次元緩和」発表でガツンと流れが変わった。
前から異次元緩和だと黒田総裁は言っていたが、実のところ昨日まで実際にどこまで緩和するかは提示していなかった。
そうなると「今までの日銀は保守的だったから、実際大したことない緩和だろう」という雰囲気が支配的になりキプロスショックを切っ掛けに円高が進んでいた。
円を買うという事はリスクオフらしい。
今まで円は他国の通貨と比べて発行量が少ないので価値が下がらないと言われており、戦争 経済危機 災害 の度に円高になってきた。
つまり円さえ買っておけば損はしない、というわけだ。
それが大規模な緩和により円の価値が市場的には下落したわけで、今まで円を買いまくっていたファンドなどはひっくり返ったことだろう。
円を持っていれば、それだけ価値の下落に巻き込まれ資産が減る。
そうなる前に円を売れという動きになったわけだが、僅か十数時間で3円も円安になったらそれで大きく損したファンドもあったでしょう。
2週間以上かけて円高になっていたのが1日たたずに戻ったのですから投機筋は大混乱だったはずです。
普通、相場の動きは行ったり戻ったりを繰り返しつつ動きます。
ところが昨日の円安は反対の動きをする隙もなく一方的に進行しました。
これは滅多に見れない珍しい光景です。
すごい勢いで円高になる事は度々ありましたが、円安方向に大きく動くのはまずありませんから。
日銀の緩和策で円は市場に溢れ、当分円安が維持されるとすれば株価は上がり次の決算発表で輸出関連企業が黒字を出せば、さらに株価は上がるでしょう。
長年韓国に遅れをとっていた家電メーカーも巻き返し閉鎖された工場が再稼働すれば日本全体が勢いをまして景気回復へと動くはずです。
子供でも分かる理屈なのに今まで円高を放置してきた政治家と官僚、日銀は無能としか言い様がないです。
最大の戦犯は民主党が最初に日銀総裁人事に口出しして、銀行出身の白川さんを引っ張ってきた事。
円高の方が国民は豊かになると、それを放置してきた民主党へ国民が報復するでしょう。
何らかのリークはあったはずです。
発表前の段階では期待はずれではないか、という見方が多かったのに結果を見ずに動いて反対の結果になったら自爆ですよ。