true love #57
- カテゴリ:自作小説
- 2013/03/30 19:25:33
主な登場人物
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。
・高田翼…莉華達の小学校の頃の同級生。イケメンで第三の王子。莉華の事が好き。
・高峰美穂…翼の彼女。美人でキャラをつくっていた。顔は可愛らしい。
第五十七章 『大きな誤解が招いた悲劇』
莉華の視点。
「.......はぁ」
私はあれからずっと考えていた。
録音機に録音されていた真也の声と言葉....。
そしていつもと変わらない真也の笑い声.....。
私だけに見せてくれるものだって誤解してた....。
「っ..........。」
ふいに私の目から涙が流れていた....。
そしてなんとなくスマホに目をやると.....
ピルルルル♪
タイミングよく着信音が鳴り響いた。相手は
「真也.....。」
私は[出る]のボタンを押した。
そして、少し気まずそうに....
「もっ...もしもし....」
と言った。
『莉華か??いまから会えるか...??』
「えっ....??」
私は不思議に思った....。
真也の声は少し震えていたから....。
「い、いいよ。」
『じゃあ駅前のファミレスで。』
「えっ、ちょっと待っ.....」
───プッ。ツーッ、ツーッ…。
私の意見を聞くことなく、電話は切れた。
私は重い足を駅前のファミレスに運んだ。
だってあのファミレスは美穂がいて、
菜々美もまだバイトでしかもあんな黒髪美女もいる....。
なんだかんだ考えていたらあっという間にファミレスについた。
.....というか戻っただけだけど。
カランカラーン♪
「いらっしゃいま.....」
カウンターにいた菜々美が私を見て固まった...。
「あっ....2名....で....。」
と、私は指で”2”とあらわした。
菜々美は目を点にして驚いている....。
「2....2名って....まさか.....」
「菜々美、私ちゃんと向き合ってくるから。」
と、私は心配する菜々美に伝え、
真也が待っている奥の席へと向かった....。
「あ、莉華っ、こっちこっち。」
と、手招きする真也....。私はイスに駆け寄った。
「.......で、なんで呼び出したの??」
と、聞くと真也は真剣な顔をして
「まあ、見ててくれ。」
と、呟いたあと、店員呼び出しベルを押した。
ピーンポーン♪
「はぁ~い!!お待たせしましたぁっ。」
来たのはあの黒髪美女、安藤沙希さん。
「沙希さんっ.....」
すると真也は沙希さんと私の腕を引っ張って
ファミレスから出て行った。
「えっ、ちょっとっ....!?」
腕を振り払ってもとれないくらいの強さ....。
真也の速い足は私の近所の公園に来ていた。
「なっ、なんなのっ....!?」
やっと放してもらった手.....。
なぜだか沙希さんも一緒だ......。
「.....で??なんで私まで呼んだの??」
「とぼけるな、お前が一番知ってるだろ。」
「はぁ??何がなん??
アンタ頭おかしいんかー??初対面に....」
「初対面じゃないだろ、俺の元カノのくせに。」
「っ........!!!!!」
真也に言われると沙希さんの顔はいっぺんした。
「元....カノ....??」
私はただただ驚くことしかできなかった。
「チッ、覚えとったんか....悔しいけどしゃーないな。
..........でもだから何なん??少し嘘ついただけやぁ~んっ」
「お前.....何たくらんでるんだ....??」
「はぁ??別に何もたくらんでませんけど??
被害妄想も大概にしてや。」
「じゃあなんで帰ってきたことかくしてあんなことしたんだ??」
「ハッ、別にぃ??
ただの遊びやけど??」
「お前....変な動きしたらゆるさねーからな。」
「っ......。楽しみにしてるわ。」
と、意味深な微笑みを見せた彼女は
そのままスレンダーな背中を見せて帰った....。
2人の関係と、あの人のたくらみ....。
またややこしいことになった。
※実話ではありません(続く)
もう、バカ‼真也のバカ‼笑
莉華の目の前で
「実は元カノでした」
とか言ったらいけませんよね^^;