true love #55
- カテゴリ:自作小説
- 2013/03/29 11:17:26
主な登場人物
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。
・高田翼…莉華達の小学校の頃の同級生。イケメンで第三の王子。莉華の事が好き。
・高峰美穂…翼の彼女。美人でキャラをつくっていた。顔は可愛らしい。
第五十五章 『触れた黒髪』
俺はあの日以来あの子を目で追ってしまっていた。
わかっている....俺はあの子に手が届くはずがない。
まずキャラ自体俺とは違うし、あの子自身からしたら俺は
ただのぶつかった人。そして同級生。
ただそれだけの存在なのだ。
「はぁ....。」
「あっ、河野くーん!!ちょっと手伝ってくれないっ??」
「あっ、はい??」
「この資料図書室に置いてきてくれない??」
「はーい」
俺は先生に言われるがまま資料を置きに行った。
「はぁ.....。」
と深いため息をつきながら....。
そして足を運ばせること数分.......
人気のない図書室にたどりついた。
だがいつも人気がなく、普通は人の声さえ聞こえない部屋から
女子の声が途切れ途切れに聞こえてきた...。
そして次に聞こえたのは───.....
「ざけんじゃねーよっ!!!」
という乱暴な言葉と怒鳴り声.....。
俺は慌てて図書室をのぞいてみると
そこには沙希さんと、女子グループの姿があった。
すると女子グループのリーダーが
「ちょっとかわいいからって調子にのんじゃねー!」
と、怒鳴りつき飛ばした。
俺はその光景を見て怒りが抑えられなかった...。
そして俺はついっ.......
「おいっ!!!!やめろよっ!!!」
と、大声を出して図書室に入ってしまった...。
女子グループのリーダーは驚いたような顔を浮かべて
慌てて帰っていった。リーダーと共に周りも帰っていった。
俺は急いで沙希さんにかけより
「大丈夫!?」
と、問いかけた.....。
だが沙希さんはニコッと平気そうに笑顔を作って
「へへっ、平気平気~!!
つか助けてくれてありがとうっ!!」
と、元気に言った....。
だが俺にはわかるんだ....沙希さんの辛さ....。
沙希さんの強がり....。そしてなにより.....
ギュッ......
「へっ....??ちょ、真也君...??
いきなり何なん....」
沙希さんの中の恐怖がわかる....。
「真也くっ.....」
「好きだ、沙希さん。」
「........へ??」
静かな図書室の中で抱きしめて、触れた黒い髪...。
俺はその時を二度と忘れない。
※実話ではありません。(続く)
に、二度と...忘れない...?
だったら、まさか今も沙希さんに気があるんじゃ...。
かっこいいなぁ~
続き気になります