true love #49
- カテゴリ:自作小説
- 2013/03/21 13:43:27
主な登場人物
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。
・高田翼…莉華達の小学校の頃の同級生。イケメンで第三の王子。莉華の事が好き。
・高峰美穂…翼の彼女。美人でめっちゃぶりっ子。顔は可愛らしい。
第四十九章 『絡む糸の決着。』
私は美穂の場からはなれ、翼君のいる
体育館倉庫に向かった。
────ガラッ。
「莉華ちゃんっ....。」
翼君は悲しそうに私を見る。
「翼君、私もうこんなの嫌なの。
....だから...決着つけさせて....。」
「.....え??」
翼君は悲しそうに私を見つめて、
何かを察したように一粒の涙を流した...。
「ごめんなさい...翼君...。」
翼君は唇をかみ締めて、
「俺はそんな簡単な気持ちで
お前を想いつづけてたんじゃないんだぞ??
そんな簡単に一言で終われるわけないだろ....。」
「そんなの美穂だって一緒でしょ...!?」
私はなにより女の子の恋心を....
純粋な想いを利用した翼君が許せない。
「.......。」
翼君は黙り込んでしまった。
「私は...真也が好きなの。
翼君にはそういう感情抱けない。」
「おま....ハッキリ言うなぁ。」
翼君は苦笑いをした。
そんな表情を見ると心が痛む自分もいた...。
「翼君...ごめんね...。
気持ちに応えれなくてごめんなさい。」
私はペコッと頭を下げた...。
床に目をやっていると、ポタリと一粒の涙が落ちた。
「.....え」
見上げると、翼君は泣いていた。
「翼くっ....」
「そんな簡単じゃないんだよ。」
と、呟いて出て行ってしまった。
そんなの簡単じゃないなんて....
わかってるよ、私だって...。
でも...もう誰も傷つけたくないんだよ...。
菜々美の傷つく顔や、美穂の傷つく顔、
そしてなにより....真也の傷つく顔...。
もう絶対に見たくない。
私は拳を握り締めてただただ
涙を落とすしかできなかった...。
言葉を発することさえできなかった...。
私は無力だ...。
私は少しの間、暗い空間の体育館倉庫に
うずくまって涙を流していた...。
───翌日。
朝....今日は一人で登校した。
真也に会えるかと思ったけど、会えなかった。
そして、学校に到着した。
校舎の近くで楽しそうにしてるカップルを見つけた。
「菜々美と敦....??」
2人とも見た感じ仲よさそうだし、
うまくいってるみたいだなぁ。
自分のことじゃないのにすごく嬉しくて、
つい微笑んでしまった。
「莉華、何一人で笑ってるの??」
「いや、菜々美達幸せそーだなって。」
「俺達も幸せじゃんっ!!」
と、真也は無邪気に笑った。
そんな笑顔を見てるだけで幸せになる...。
「うんっ!!!」
私は満面の笑みで言った。
「あ、やべ、俺今日委員だ!!」
「え、何か委員やってたっけ??」
「あぁ、うん、無理やりだけどなー。
じゃっ、さきいくぞー」
「うん~」
真也...委員なんかやってたんだ...。
今日初めて聞いた...。
それってほかのクラスも関連するのかな??
女子とかいっぱいいる委員なのかな...??
.....なんかめっちゃモヤモヤする。
※実話ではありません(続く)
翼くん…
なんか、気にかかりますね。。
次は莉華ちゃんと真也くんの恋ですかね?♡