true love #46
- カテゴリ:自作小説
- 2013/03/18 16:50:10
主な登場人物
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。
・高田翼…莉華達の小学校の頃の同級生。イケメンで第三の王子。莉華の事が好き。
・高峰美穂…翼の彼女。美人でめっちゃぶりっ子。顔は可愛らしい。
第四十六章 『誤解と恨み』
「だとしても。翼を
奪ったのには変わりない。」
悪魔のような美穂の声が
私の胸に突き刺さる...。
私はそれ以上何も言えなくなった...。
口を開くことさえできなくなった...。
「じゃあね」
と、呟いて私の場から離れていった...。
美穂の言葉...憎しみがこめられていて
震えがとまらなかった...。
「あっ、いたいた。莉華ぁ~!」
後ろから菜々美の声が聞こえた。
「菜々美...。」
「急にいなくなるから...って
えぇっ!?莉華どうしたのっ...!?」
私は涙を流していた...。
怖くなって涙を流していたのだ。
「うっ...ううんっ、
目にゴミが入っただけだよっ...。」
と、私はふいに明らかバレる嘘をついてしまった。
いつもだったらもっとマシな言い訳が思いつくのに...。
「.....わかったよ。」
と、菜々美は悲しそうに呟いて
教室のほうに帰ってしまった...。
「あっ....」
気づくと菜々美の姿はなかった...。
自分が情けなくなった...。
どんだけ自分は弱くて、卑怯なんだろう...。
涙が出てとまらなかった...。
「.....莉華??」
後ろから聞こえたやさしくて温かく、
聞きなれた声....
振り返ると....
「真也....??なんで....??」
そこにたっていたのは不安気な目をして
眉を斜めにして不安気な表情を浮かべている...。
「莉華...何があったんだよ」
「何もない...よ...。
目にゴミがっ....」
言おうとした瞬間、真也は私を抱きしめた。
「真也っ....」
「菜々美に聞いたよ。
元気なさそうだったって。」
菜々美...だから何も言わずに
帰っていったのか...。
「なんかあるなら俺に言えよ...。
彼氏なんだから...頼れよ...。」
「真也...ありがとう...。」
真也に優しい言葉をかけられて
不思議と涙が止まってきた...。
私は勇気を振り絞って、
真也君にすべて話すことにした。
「じっ...実は...翼君とね...話してたの。
それでね...翼君が私にっ....」
私はこの先を言うのに詰まってしまった...。
そんな私の頭を優しくなでて微笑みながら
「大丈夫だから...。」
と、つぶやいてくれた...。
「つっ...翼君が私に...
まだ完全に忘れたわけじゃないって....」
「えっ.....」
真也は戸惑っている...。
まあそりゃ当たり前だよね...。
「その...菜々美の事について
翼君に聞こうとして美穂との関係について聞いたときに...
”美穂の事好きなのは好きだけどそういう好きかはまだわからない”って」
「そ...それで翼は...
莉華の事まだ好きって言ったのか...??」
「それに...似たことを...。」
「....そっか」
目を真也のほうに向けると、
真也はまったく怒ってる様子はなく、
逆に罪悪感にかられたような表情....。
そして....
「ごめんな、莉華。」
と、悲しげな声でつぶやいた。
「なんでっ...!?なんで真也がっ...」
真也は私の手をつかんで
「ずっと一人で悩ませてごめん...。
俺がもっと頼れる男だったら...」
「違うっ...!!私が勝手に
私が勝手に隠してただけだよ...。」
「次からは絶対に言えよ。」
と、真也は頭をなでてくれた...。
「うん、わかった...。」
私はつい微笑みがこぼれた。
「莉華ちゃん....」
※実話ではありません(続く)
菜々美ちゃんも、莉華ちゃんの悩みを聞いてあげられないことが悲しいんでしょうね。
菜々美ちゃんにも頼ってあげて!
真也君も翼くん従兄弟だから...複雑ですね(/_;)
最後にぽつりとつぶやいた
「莉華ちゃん...。」
誰なのかな?