true love #31
- カテゴリ:自作小説
- 2013/03/08 16:20:59
主な登場人物
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。
・高田翼…莉華達の小学校の頃の同級生。イケメンで第三の王子。莉華の事が好き。
第三十一章 『私に見せないもの』
あれから私は家に帰って
ベットに飛び込んで顔をうずめた。
そして.....
「はぁ...。」
....と、ため息をついた。
ピロリロリンッ♪ピロリロリンッ♪
静かな部屋に響く受信音....。
私は慌ててスマホを手に取った。
「.....Eメール??
誰だろう....??」
私はEメールを開いた。
そこにメールの内容はこうだった...。
[送信者]:菜々美
[件名]:明日は...
━━━━━━━━━━━━━
こんばんわ。
今忙しかったらごめん。
実は明日について話があるの。
明日から.....
一人で登校するから。
だから待っておかないでね。
じゃあね。
━━━━━━━━━━━━━━
━━明日から一人で登校するから。
この言葉...
来るとは覚悟してたけど...。
やっぱり実際こう聞いちゃったら....
キツイ...。
「っ......。」
私は唇をかみ締めた...。
そして出そうな涙を必死に
こらえて奥歯をかんだ.....。
そして、心の中で必死に唱えた。
泣いちゃいけない。
泣いちゃいけない....。
ここで泣いたら私は卑怯になる....。
「よしっ....!!」
私は顔をパチン!!と叩いて
気合を入れて....
[わかった、私も
明日は一人で行くね。]
と、返信した....。
その日はもう、スマホの
着信音が鳴る事は無かった...。
━━翌日
「ん....ふわぁ....。」
朝...チュンチュンと鳥の声が
聞こえる。閉めているカーテン
の隙間から差し込むまぶしい光....。
「ん~っ!!」
私は大きく伸びをした。そして、
目を時計のほうへ向けると....
「.....今日は起きるの
遅くなっちゃったな。」
時間は午前6時だった。
いつもは5時に起床し、
軽く公園を30分ジョギングするのに...。
今日は30分もする時間がなさそうだ。
私は急いでジャージに着替え、
髪を一つに結んで.....
「いっちに、いっちに....っと」
準備体操を終えた後、
20分のジョギングを始めた。
(今日は菜々美と登校しないんだ...。
いつもよりは遅くに行っていいでしょ。)
と、少し心を緩めてしまいながらも
20分のジョギングを終えた。
━━ガチャ。
「ふぃ~.....。さて、
シャワー浴びるか!!」
数分後、シャワーを浴び終え、
時計を見た....。
「.....おお、まだ6:40分。
時間には余裕がある...。」
私は心をホッとさせ、
朝の食卓へ向かった....。
「あら、莉華おはよう。
今日は少し遅いのねぇ。」
「おはよう、ママ。
少し遅くなっちゃった。」
「まあ、ねぇ....
そういう日もあるわよね。」
つぶやきながら、コトッと
コーヒーカップを置いてくれた。
「ありがとう....。」
「うん」
と、ママは微笑んでくれた...。
ママの微笑みにすごく救われる...。
心が洗われるような....。
ホッコリする....。
「何笑ってるの...??」
「えっ!?笑ってたっ!?」
「ええ、笑ってたわ....。
どうしたの??変な子~」
と、クスッと笑った。
「失礼だなぁ~、もう....」
とか言いながらママとの
他愛無い話ですごく心
が軽くなった気がする....。
そして、その他の準備を整え....。
「よし、じゃあママ
いってきまーすっ!!」
「はい、行ってらっしゃい」
私はママにニコッと微笑んで
バス停へ向かった...。
バス停と言えば、いつも
菜々美と待ち合わせしていた
あの場所だ....。
(いつもより少し遅い時間だから
菜々美とガチ会うことはないはず....。)
とか頭で考えるけど....
少しガチ会いたいとか....
期待してる自分もいる......。
そんな自分に呆れてしまう...。
「はぁ....。」
私はため息をつきながら
恐る恐るバス停のベンチを見た...。
「あっ、莉華ぁ~!!!!」
「えっ....??」
手を振りながら駆け寄ってくる...。
だが、手を伸ばし触れようとすると
感触がない...つまりこれは
「幻覚....。」
私はこれほど疲れてるのか...??
それともこれほど病んでる....??
菜々美のあの時の言葉....
相当ショックを受けていたのは
自分でも思っていた。でも.....
まさかこれほどとは....
「はぁ.....。」
私はまた深いため息をついた。
ブォォォォオン━━━....。
ふと横を見るとバスが来ていた。
運転手さんが私を見ながら
「乗らないんですか??」
と、困った様子でたずねた。
「あっ、乗ります。」
と、私は焦りながら乗った...。
クルッと何度振り向いても
やっぱり菜々美の姿はない....。
「.....はぁ」
また深いため息をついた私。
最悪なのは私なのに...悪いのは...
私だと言うのに.....
なんでこんなに悲しいんだろう...。
━━学校に到着。
「........。」
いつもは菜々美としゃべりながら
あるいた教室までの道....。
隣に菜々美がいないだけで
こんなに寂しくて、心細いなんて....。
ふと目を校舎の入口にやると....
楽しそうに私じゃない友達と
笑いあっている菜々美の姿....。
菜々美....あんな笑顔するんだ....
私に見せなかった表情を
菜々美は見せれている.....。
菜々美を闇の奥に閉じ込めていたのは
まぎれもない
私だったのかもしれない....。
涙が出そうになった....。
すべて自分のせいなのに...。
私は拳を握り締めて震えた...。
今一番辛いのは菜々美なのに....
菜々美との関係を修復するなんて
本当に私にできる事なの...??
PLLL.....♪
※実話ではありません。(続く)
莉華ちゃん...。
だいぶ、自分を責めているみたいですね、
菜々美ちゃんと元通りになるといいですけど...^^;