true love #27
- カテゴリ:自作小説
- 2013/03/06 16:01:02
主な登場人物
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。
・高田翼…莉華達の小学校の頃の同級生。イケメンで第三の王子。莉華の事が好き。
第二十七章 『すべてが崩れる前に...』
「私と別れてくれない....??」
私は冷たくつぶやいた....。
真也君は私を急に抱きしめて
「無理だ.....。
お前を放さないって決めたんだ....。」
と、少し鼻声でつぶやく────.....。
私は目をつぶって
「このままじゃダメなの....。
私....このままじゃ...」
「このままじゃ崩れるってか??」
「.......っ!!」
図星だと気付いた真也君は、
私を抱きしめる力を強めて......
「俺がこうやって抱きしめてるよ。
絶対放さない....てか、俺が放せない....。」
力強く抱きしめる腕と、しっかりとつかむ手....。
私はその腕を見て気付いた。
(真也君....”震えてる”....。)
真也君は小刻みに震えていた。
────放さない。
この言葉を言うのにどれだけ
勇気を振り絞ってくれたのだろう....??
そう考えるとまた私は放せなくなった....。
私は本当に自己中だ....。
こんだけ真也君を悲しませておいて
付き合ったら付き合ったで放すなんて....。
ひどいケジメの付け方だった────.....。
「うん、ごめん....。
別れるなんて言ってごめん....。」
私は抱きしめる真也君の背中をつかんで
「ごめんなさい....。
真也君....。ごめんなさい...。」
謝ってる時によぎる記憶はただ一つ。
一週間、翼君と付き合うこと。
私は深呼吸をして
「放して、真也君。」
「.........。」
真也君はしぶしぶ放してくれた。
私はしっかりと目を見て
「話があるの......。」
正しいケジメをつけるために
真也君に伝える。
「ん??」
「私ね...真也君に謝らなきゃ
いけないことがあるの.....。」
「何??何でも言ってくれ。」
真也君は私の両肩にポンと手を置いて
”大丈夫だから”というように微笑んだ。
私はその微笑みに救われた....。
しっかりと、向き合って
「私、翼君と一週間付き合う
って約束してしまったの....。」
言えた....。怖くて真也君を見れない....。
私は足元に視線を落とした。
次に聞こえてくる言葉がどんなのでも
いいと、私は覚悟した.....。
だが........
「だったら何??」
「えっ.....??」
顔を上にあげると、真也君は
そっと優しく微笑んで
「俺はお前がそんな事しても
放そうと思えないけど.....??
ていうかそんな思いにさせた
のも俺だし.....。ごめんな....。」
逆に真也君が私に謝ってきた....。
「なんで....真也君は悪くないよ....。」
そうだ、私の勝手な考えで勘違いしていた....。
”自分は幸せじゃない”って決め付けてた...。
でも........
「真也君、私今最高に幸せだよ??
この一週間が終わったら絶対に
真也君しか見ない、約束するから....。
だから一週間だけ私に時間ちょうだい」
私は頭を下げてお願いした。
真也君は微笑んで
「当たり前だろ??
大事な彼女のためだ。」
と、言って頭をなでながら
「ちゃんとケジメつけてこい。」
と言ってくれた....。
私は思わず涙が溢れた。
翼君との一週間が終わったら絶対に
すると決めていることがある....。
それは
真也君を”君”ナシで呼ぶこと。
コレができただけでも、距離が縮まるって
信じてるから────......。
「じゃ、今日は送っていくよ。」
「うん、ありがとう。」
私と真也君は手をつないで帰っていった。
2人とも、仲良く微笑みながら....。
───翌日
私は目が覚め、待ち合わせ場所に行くため
玄関に出た。すると......
「あっ、莉華っ!!!!」
微笑みながら手を振る菜々美がいた....。
「えっ.....!?なんでっ....!?」
菜々美は本当に嬉しそうに微笑みながら
「言いたい事があるのっ!!!
ここじゃなんだし、歩きながら聞いてっ」
と、私の手を引っ張っていった....。
私は言われるがままだった....。
待ち合わせ場所に行く道中....
菜々美は嬉しそうに口を開き始めた。
「ねえねえ、莉華っ!!
私さぁっ....実はさぁっ.....」
「う....うん....。」
「翼君と付き合うことになったんだっ♪」
「..........は??」
私は一瞬顔が青ざめた。
どういう事...??翼君は私が好きって言って
告白してきて、一週間付き合うって.....。
─────え??どういう事...??
菜々美に事情を聞いてみると....
「実はさ、昨日本当に告白しちゃって....
そしてら奇跡的にOKって言ってもらって!!!
もう嬉しいったらありゃしないよぉ~!!!!♡」
本当に嬉しそうに話す。
この様子だと敦は完璧菜々美の心にはいない。
もう翼君で埋め尽くされている....。
「ね、ビックリだよねー!?」
「うっ....うん....。
本当にビックリ....。」
私のことが遊びで菜々美が
本気だったらそれはそれでいいの....。
でも....もし....もしだよっ....!?
菜々美の事がお遊びだったら.....??
そんな事はありえないと思う。
.....でも絶対ないとは言えない....。
「ウフフッ♡
初彼氏だぁ~!!♡」
菜々美が嬉しそうだから....
これ以上ツッコむのはやめとこう...。
学校につくと、門の前には
「あっ、翼くーんっ!!!!」
翼君がスマホをいじりながら待っていた....。
「おはよう、菜々美。」
「うんっ、おはよぉ~!!♡」
見るからにゾッコンな菜々美...。
それに比べて翼君はなんか冷めてる。
やっぱり本気じゃないのかな...??
と、考えているうちに、菜々美は私に向かって
「私、翼君と教室行くねー」
と言って、先に行ってしまった....。
色々と聞きたい事は山のようにある....。
.......が、これ以上深入りしないほうがいいのかも。
ポンポン
「莉ぃ~華っ!!」
「わっ....しっ...真也君....。」
「おはよう。」
真也君の隣を見ると
「あれっ??敦も一緒...??」
敦はニコッと笑って
「ああ、最近俺ら仲いいんだぜ。」
と、Vサインした。
真也はうっとおしそうに
「あー、もう。
いちいちかたくむなっつの。」
とかなんだかんだ言ってるけど
やっぱり仲がいいのは本当みたい。
「フフッ。」
私はつい笑ってしまった。
「おい、何笑ってる??」
「いや、ごめんごめん~。
じゃあ、教室行こうかぁ~」
私達は教室に上がっていった───.....。
────ガラッ。
「キャハハハッ!!!♡
翼君ってばおもしろい!!」
やはりとこからどうみても
あの2人はカップルだ......。
どういう事なの...??
パチンッ。
(.......!!!)
翼君と目があった。
翼君はニコッと微笑んだ。
どういう事かますますわからないぞ.....??
「「...........。」」
さっきからあの2人も黙り込んでるし・・・・。
※実話ではありません。(続く)
あはは、やっぱり元カノって思いますよね(笑)
はい、正真正銘、南のお姉ちゃんみたいでして☆
南は、空に何をやらかすんでしょうね(*'▽')
それと、え...。
真也君、物分りのいい子ですね(笑)
莉華ちゃん、幸せだわ♡゛
翼くん...なんじゃい(-"-)w