true love #26
- カテゴリ:自作小説
- 2013/03/05 20:32:07
主な登場人物
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。
・高田翼…莉華達の小学校の頃の同級生。イケメンで第三の王子。莉華の事が好き。
第二十六章 『一週間の時間制限』
「うん、わかった.....。
一週間だけだったらいいよ......。」
私はこう答えてしまった───.....。
なぜかはまったくわからない。
気付いたら口がこう言ってた....。
翼君はニコッと笑って
「ありがとう、幸せにするよ。
んでお前に気付かせてやるよ。
真也より俺のほうが好きだって気持ち....。」
なんだかその時の翼君の目に
私はすごく吸い込まれそうになった.....。
でも私は必死に自分に言い聞かせた。
私は真也君が好き。
大丈夫、大丈夫、これで真実の愛を
証明してみせる.....。
そう、心で何度もつぶやきながら
拳をきつく握り締めた───....。
「じゃ、戻ろうか。」
「うん。」
私達は教室に戻った────.....。
教室に戻ると
「あっ、莉華!!!!
それに....翼君っ....??」
私と一緒に帰ってきた翼君をみて
驚きを隠せない様子の菜々美。
私は落ち着けと言うように
「いや、さっきガチ会って....。
ねっ??そうだよね~??」
「ああ、そうだな。
”莉華”」
「へっ.....??」
「なーんてなっ!!
冗談だよ、莉華ちゃんっ」
と、無邪気に微笑んで
自分の席に戻っていった....。
─────莉華。
”ちゃん”をつけるかつけないかで
こんなに変わるんだ.....。
ドクッ、ドクッ、ドクッ、ドクッ───.....。
私ってばおかしいっ.....。
なんであれだけでドキドキしてるんだろう....。
ダメ、ダメ、ダメ。絶対ダメ。
「莉華??」
「あっ....うん??」
「次は移動教室だよ??
早く行こうよ」
「うんっ!!!」
次の時間は音楽。
私達は音楽の準備をして
音楽室に向かった....。
向かってる途中、菜々美は
ポンポンと私の肩を叩いてきた。
「ん??」
菜々美を見ると、すごく菜々美は
照れくさそうに口に手をあてながら
「あのさ....ちょっと相談に
乗って欲しいんだけど.......。」
─────ドクンッ。
私は心臓が破裂しそうになった....。
菜々美が照れくさそうに相談してくる時、
それはきっと.....
「翼君の事なんだけどさ.....」
ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ.....。
「私、今日さ、告白しようと思うんだっ!!」
「──────......!?」
私は目を大きく開いて、驚いた....。
今告白なんてしたらダメだ.....!!!!!
でもこんなところで”ダメ”なんて言えない....。
「応援してくれるよねっ??」
無邪気に笑う菜々美に私は
引きつりながらも、笑顔で
「うっ....うん....。」
と答えた....。
菜々美が今告白をしたら
答えられる答えも、傷つく姿も
全て目に見えている。
なのに私は.....
その押してはいけない背中を押したのだ───.....。
───放課後
「つっ....翼君っ....」
(ビクッ....!!!)
私は菜々美が翼君の
名前を呼んだ瞬間....。
ビクッ....っと体が動いた。
「あのっ、話があるの....。」
「ん??話??
どんな話かな??」
「あの....そのぅ.....。」
菜々美は私に助けを求めるかのように
目を合わせてきた....。
このまま無視したほうが菜々美のためなのかもしれない。
でも────.....。
できない.....。
「つっ....翼君、
とにかく行けばいいんじゃない??
話があるって....言ってるんだし....。」
言ってしまった....。
「そうか??
じゃあ、聞こうか。」
「本当っ....!?
でもここじゃ嫌だから.....
屋上とかでもいい??」
「おお、いいよ。
じゃあ、行こうかー。」
そのまま2人は屋上へ行ってしまった....。
2人の結末が見るのが怖くて私はすぐに
教室から出て行って家のほうへ走った───....。
そして帰ってる途中....
────ドタッ!!!!
「痛っ......!!!」
道のど真ん中でこけた。
恥ずかしくて顔から火が出そうだった....。
「やだ、森咲莉華っ....!?」
「本当だわ、サインっ───....」
騒がれているけど今はそんなの気にしてらんない....。
私は今おお泣きしたい気分だ。
バッサリ振ればよかったものを....
自分が幸せじゃないからってあっちに逃げた。
そのせいで何人もの人を傷つけることになる。
最悪だ、私....。
「森咲莉華ぁぁぁあ!!!」
熱烈な男のファンか....??
抱きついてこようとしてるが、全く拒むことできない
拒むちからさえ残ってない....。
ドコッ!!!!!!
鈍い音が響いた.....。
上を見上げると大きな男子の姿───.....。
「俺の彼女なので
変に抱きつかないでください。」
「しっ....真也....く....」
真也君は私をお姫様抱っこして
「もう大丈夫。
俺がついてるから....。」
と、耳元でささやいて
優しく、甘く、温かく、微笑んでくれた....。
私はその笑顔を見た瞬間、
涙が溢れて、溢れて、止まらなかった....。
なんで??なんで私みたいな女に
こんないい人ばっかり好きになってくれるの....??
私なんて....クズなのに....。
真也君は抱っこしながら私の頭を優しくなでて
「大丈夫.....。
大丈夫だから....。」
と、ささやいた。
私はギュッと服をつかんで
涙を流した....。
もう全部話さなきゃ────.....。
ケジメつけなきゃいけないのは、私だった......。
「真也君、おろして。」
「ん、わかった。」
真也君は私を下ろしてくれた。
「もう大丈夫か??」
「うん、ありがとう。」
「よかった....。」
と、微笑んでなでてくれた....。
私は拳を固く握り締めて、
そして唇をかみ締めて....。
最後のケジメをつけることにした....。
「真也君....」
「んっ??」
すべてが......
「私と別れてくれない.....??」
崩れ落ちていく前に───......。
※実話ではありません(続く)
えぇ...。
これからすごいヤバそうですね...。
見てられません(笑)
見ますけどね(笑)