主な登場人物
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。
・高田翼…莉華達の小学校の頃の同級生。イケメンで第三の王子。

第二十三章　『冷たい言葉....。』

「さあ、じゃあ転入生の
高田君に解いてもらおうかなっ」

「はい、先生。」

教科書を片手に、翼君はスラスラ解いていく....。
それと共に聞こえてくる女子のため息...。

「さすがね!!!すごいわ!!」

先生も目がハートになっている....。
本当にこのクラスはイケメン好きが多いなぁ。

「じゃあ、次はっと....。
あっ、河野君に解いてもらおうかな!!!」

「はい、わかりました。」

真也君は黒板の前まで行って
答えをスラスラと書いていった....。

「おぉ、さすがね。
やっぱ河野君は違うわっ!!」

クラス皆が拍手をする。
私ももちろん、拍手した....。

だが、よく見るとなんだか
翼君と真也君....睨みあってない...??

うぅ～ん、気のせいかな??

キーンコーンカーンコーン♪

「あっ、じゃあ今日の授業は終わり」

「きりーつ、れい。」

トントン。
「すごいよねぇ～、翼君っ」

後ろから小声でささやいてくる菜々美。

「えっ??ああ、うん。
昔から頭良かったしね～。」

私はスマホをいじりながら答える。
菜々美はスマホをバッと取り上げて

「ねえねえ、真也君と翼君ってさ
なんか似てるように見えないっ??」

「えっ??ああ、まあ....。
言われて....みれば....」

言われてみれば確かに似てる....。
まあ言っても雰囲気だけどね。

パチッ。
（あっ、翼君と目合った...。）

目が合った瞬間、翼君は微笑んで
手をひらひらと振ってくれた....。

菜々美はそれを見て

「なんか真也君より、翼君のほうが
王子って感じだったよね～。」

「えぇ??そうかなぁ??」

「まっ、翼君はモテるだろね～」

真也君は私のほうに来て

「おはよ、莉華。」

と、微笑みながら来た。

「おはよう、真也君。」

と、私が微笑み返すと
翼君は私の肩をポンと叩いて

「莉華ちゃん、久々にしゃべらないっ??
昔の4人で。」

と、私の手を引っ張った。

「うっ...うん。　あっ、真也君も一緒にっ!!!」

と、私が言うと、真也君は冷たい顔をして

「いや、俺はいいや。」

と言って、教室から出て行ってしまった...。
私は久々に聞いたつめたい声が胸に突き刺さった...。
私なんか悪いことしたかな...??

「..........莉華ちゃん。」

「へっ??ああ.....何....??」

「いや、大丈夫??
アイツとはどういう....」

「何にもないの!!!
ほらっ、早く行こうっ!!」

私は涙目になっていた.....。
目が赤くなっていた.....。
必死に目を隠した。....すると

ガシッ。

腕をつかまれた。

「........!!」

「大丈夫じゃないだろ??
しっかりしろよ。」

と、言ってくれた。
私はその言葉に救われた。

「うん、ありがとう。」

と、微笑めた。
真也君はなんであんなに冷たかったの...??
いくら考えてもわからなかった....。


※実話ではありません（続く）