Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


true love #20

=主な登場人物=
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。

第二十章 『信じられない事実』

拍手に包まれた私達は
顔を見合わせて笑った.....。
その後ろで菜々美も拍手してくれている....。

全員から祝福されたような気分だった....。
最高に幸せに包まれた....。
すると、影のほうでコソコソいう女達がいた....。

そして少し聞こえてきたキーワードが

吉野麻子

だった.....。
あの子達に話を聞くため
私は近寄っていった....。

「ねえねえ、あなた達って
吉野麻子の事詳しく知ってる??」

「あっ、莉華さんっ!!
聞こえてたんですかっ!?」

「いや....吉野麻子っていう
キーワードは聞こえてたけどね....。
それ以上は聞こえてないよ。」

女達は胸をなでおろして
ホッとした顔で

「「なぁ~んだぁ~よかったぁ~!!」」

と、皆ではもった。
そして、一人の女の子が

「実は吉野麻子は昔から
真也君の大ファンだったらしくて~」

「えっ??ファン....??」

女の子はコクリとうなずいて

「はい、っていうのもちゃんとした
ファンクラブってわけじゃなくて.....。」

女の子はほかの女子と顔を見せ合わせて
少し言うのをためらった。

「ん??どうしたの??」

「いえ....その.....。」

そして、女の子はうつむきながら
目だけ私に向けて

「実は....好きだったっていうか....。
勝手に好き好きって言ってつきまとっていて....。
なんか自分で真也君は自分が好きって
思い込んでるらしいです....。」

「えっ......!?」

私は目を大きくして驚いた。

「今回の件もきっと
莉華さんがモデルだから
とかいう理由じゃなくって......」

女の子は後を引くように腰を引かして

真也君の彼女だからだと思います───・・・。

私は衝撃を受けた....。
真也君の彼女だからこんな事をした....??
それって....それって....。

「ストーカーなの...??」

たずねると女子達は
コクッコクッといっせいにうなずいた。
どうやらこの事実は皆知ってるみたいだ....。

「......なるほど」

今回の件はだいぶ大きそうだ。
真也君も鈍感だから気付いてなさそうだし....。

「わかったありがとうねぇ~!!」

私は微笑んで
女子達から離れていった....。
教室まで向かって走っていったら
頭によぎる言葉....。

自分の事が好きって思い込んでるらしいです────・・・。
真也君の彼女だからだと思います────・・・。

頭がおかしくなりそうになる....。
今回の事もう終わったと思ってたのに....。

私は拳を握り締めた。
すると、後ろから足音が聞こえた。
後ろに振り返ると

「おーい、莉華ぁ~!!!!」

真也君だった。

「ああ、真也君....。」

「どうした??
なんか元気ねーなぁ。」

「へっ??そんな事ないよぉ~....。」

引きつりながらも笑って答えると
真也君は私の頭をポンポンとなでて

「無理すんなよ。
お前は隠すの下手なんだから。」

「なぁっ!?そんな事ないわよ!!!」

と言うと、真也君は無邪気に笑った。

「よかった、元気になったじゃん。
そうやって笑ってろよ、なっ??」

と、微笑んで真也君は私の肩を抱いて

「さっ、教室に行くかぁ~」

と言った。
だが....今この状況で行ったら.....

「さっ....さすがに
このポーズはっ..../////」

と恥ずかしがると真也君は

「今さらなんだよ
行くぞー。」

と言って、強引に
引き連れられていった....。

────────ガラッ。

ドアを開けた瞬間、
やはり視線がこっちに向く....。
だが、男子も、女子達も

「よっ!!お似合いカップル~!!」

「もぉ、莉華さんキレーすぎ~!!
美男美女カップルだよねー!?」

「ちょー、目の保養~!!!」

と、騒ぐ....。

「あっ....はははっ....。」

今こんな騒がれるのは困る....。
だっ....だって.....

────────ガラッ。

「・・・・・・・。」

教室はザワめく....。

「吉野麻子だぁ....。」

「よくノコノコこれるなぁ~。」

と、ヒソヒソ聞こえてくる...。
ほかにも汚い言葉が....。
吉野麻子はだまって席に座った...。

私はそっと真也君を見た。
すると、真也君は憎しみをあらわした
ような表情を浮かべながら吉野麻子を
睨んでいる─────....。

これで伺えるのは一つ。

真也君は吉野麻子を恨んでいる....。

となれば問題が重なる....。
吉野麻子は真也君が好き。
しかも自分の事好きと思い込んでいる....。
そして真也君と私は付き合っている....。
だから吉野麻子は私を恨んでいる....。
でも真也君は吉野麻子を憎んで────.....。

なんか色々ややこしいことになってきた....(汗)

私は一つため息をついて席に座った。
すると、次に敦が教室に入ってきた。
教室はザワめくが、私の時とかとは真逆で....

「敦君だぁ~.....。」

「かわいそうよねぇ~.....莉華さん
の事ずっと好きだったんでしょ??」

「何年間も片思いしてたんだもんね....。」

そんな同情の言葉が飛び交う。
私は耳をふさぎたくなった....。

私がうつむいてると真也君は
私のほうに歩いてきてポンと肩を叩いて
口をパクパクさせた。

その言葉を見た私は
涙が出そうになった....。
その言葉は─────......。

大丈夫だから。

私はいったい何人傷つけるの??
私って最悪だ....。


※実話ではありません(続く)




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