true love #18
- カテゴリ:自作小説
- 2013/03/03 13:00:21
=主な登場人物=
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。
第十八章 『ネタがあればいい』
菜々美は私をそっと離して
「もう大丈夫??」
と、不安げな顔をしてたずねてきた。
私はただただ涙を流しながら
コクッ、コクッっとうなずいた。
「そっか、よかった.....。」
と、優しく微笑みながら菜々美は
私に手を差し伸べて
「本鈴なる前に入っちゃわないと」
と言った。
私は差し伸べる手を握って
教室に向かった.....。
─────────────ガラッ。
教室のドアを開けた瞬間
こっちに来る冷たい視線.....。
そして飛び交う汚い言葉....。
私は拳を握り締めて席へ向かった....。
菜々美は後ろなのがまだ救いだった....。
......でも、菜々美も何も思ってないわけない。
私は....どうすればいいの....??
ポンポンッ「莉華っ」
後ろから肩を叩いてきた。
「ん??」
「今日の放課後はなそうっ」
と、小声で言った。
私は今までの事、すべて覚悟した。
そして、コクリとうなずいた。
今日の6時間....私は何も言わず耐えた。
そして、放課後....。
「莉華、私についてきて??」
と言い、私は言われるがままついていった。
ついた場所は
「えっ??”新聞部....??”」
「うん、さっ、入って??」
菜々美はドアを開けた。
そして私達は部室に入って
部室のイスに座った。
「菜々美、どういう事??」
たずねると、菜々美は
「いいから待ってて」
と言った。なんやら
決戦のような目をしている菜々美。
それから数分後....。
────────────ガチャッ。
部室のドアが開いた。
「えっ??何してるの....??」
そこに立っていたのは新聞部の人。
それは当たり前だ。当たり前なのだが....
「ああ、ごめんなさい
待たせてもらったの。
新聞部に用があったから」
と、立ちながら今まで
見せたことのない怖い微笑みを見せた。
「そう、私達に....ねぇ.....。」
「いや、詳細を言えば”あなたに”ね。」
「私に??」
「うん、そう。アンタに。」
──────────バァァァァンッ!!!
菜々美はカバンから新聞を取り出して
机にたたきつけた。そして、睨んで
「これ....アンタよね??」
「........」
新聞部の女は新聞を見ながら
フンッと鼻で笑って
「そうねぇ...
確かに私の記事だわ。」
と言った。
まるでバカにしたように....。
「アンタ一部始終見てたんじゃないの??
だったらなんでこうなったかわかってるはずよ」
と、菜々美は言った。
そんな菜々美をあざわらうかのように
「ハハッ、そんなんじゃないのよこの世界は。
莉華さんだってモデルなんだからわかるでしょ??
マスコミの世界.....こんなもんじゃすまされないのよ??」
と言った。
そしてこう続けた。
「第一、河野真也と
付き合ってる時点で問題だわ....。」
私は立ち上がって
「それは違う!!アイドルじゃないんだから
恋くらいしたっていいじゃない!!!」
と言った。
だが、新聞部の女は睨んで
「モデルもアイドルも同じでしょう??
あんただってカリスマモデルとか言って
アイドルと似たようなもんじゃないの。」
と言った。
菜々美は睨んで
「そう、そっちが
その気ならこっちだってやるわよ。
壊れかけの新聞部の一つや二つ....
すぐ潰せるんだから。」
菜々美はささっと私の手を
握って出て行った。
あんな菜々美初めてみた....。
私はそっと心の中で菜々美に感謝した。
そして、菜々美の家についた。
「あがっていって!!!作戦会議よ!!」
「えっ、うっ、ちょっ....!!!」
と、私の手を
強引に引っ張っていった。
中に入ると菜々美のママが
「まーまー、よく来たわね!!!
見ないうちにお姉さんになってぇっ!!」
「あはははっ
ありがとうござます。」
「なーに言ってんのママ
いつも莉華の記事こまめに
チェックして心配してるくせに~」
「えっ!!??」
ママのほうへ目を向けると
「ちょっ、菜々美っ!!//////」
顔が真っ赤だ....。
この家を見るといつも和む....。
自然と微笑んでしまう....。
「ごめんごめん
あ、莉華、2階行こうか~。」
「莉華ちゃんっ
あとでお菓子持って行くわね~」
「あ、はい
すみませんっ」
私達は2階へ行った。
ここは菜々美の部屋だ。
「適当に座って?
全部話すから。」
と、言った。
「うっ、うん....。」
全部??
どういう意味だろ....。
そして、お菓子が来てから
菜々美は話し始めた
「あの新聞部の女は吉野麻子。
崖っぷちの新聞部の部長。
入った時から部員は3年生だけ
だったらしくて、アイツは中学の頃も
新聞部だったらしくて高校になって入った。
でも崖っぷちだからどうにかして大きいネタを
探った。一番いいネタはモデルの
莉華だったって事だよ」
と詳しく話してくれた。
なんとなく全てわかった....。
でも一つ疑問。
「なんで菜々美そ
こまで知ってるの....??」
「.....アイツ、実は
中学一緒だったんだよ。」
「えぇぇっ!?」
「あの頃からずっと
莉華を張ってたんじゃない??」
じゃあ一番でかいネタがくるまで....
待ってたって事....!?
私は小刻みに震え始めた。
「やだっ....やだっ.....。」
次第に涙が流れ始めた....。
菜々美はポンポンと背中をさすって
「大丈夫、私にいい作戦がある。」
と、笑った.....。
色々練った様子....。
どんな作戦だろう....??
※実話ではありません(続く)
莉華ちゃんの恋はこのあとどうなるのか・・・・・。
どんな作戦かな⁇