true love #17
- カテゴリ:自作小説
- 2013/03/02 18:29:32
=主な登場人物=
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。
第十七章 『突然のトラブル』
突然のキスから一日がたった.....。
私は気が緩んでるのか、珍しく遅刻した。
「はあっ、はあっ.....」
走って待ち合わせ場所についた。
もちろん、もう菜々美はきていた。
「あっ、莉華っ!!!!!」
駆け寄ってきた菜々美。
「もぉー!!!!
心配したじゃん!!!」
「あー・・・
ごめんごめっ・・・」
ドクンッ──────・・・・。
なぜだろう....菜々美の顔を見ると胸が苦しい....。
そして頭にはあの時のキスがよみがえる。
それと共に生み出されていく罪悪感.....。
「どうしたの??莉華」
不安げな顔をして問いかけてくる菜々美。
何も知らない菜々美、純粋に恋をしている菜々美を見ると.....
すごく罪悪感が.....。
私はニコッと笑って
「大丈夫、大丈夫!!!
ほらっ、行こうっ」
と、バスに急いで乗り込んだ。
せっかく仲直りできたっていうのに.....。
こんなんじゃダメなのに....。
私は苦しい胸を抱えながら学校へ向かった....。
-学校に到着-
学校に到着すると、掲示板辺りでなんやら
騒がしい人だかりができている....。
「どうしたんだろうね??」
「うーん.... わからない、なんだろう??」
私達は小走りで掲示板へ向かった。
すると、皆私を見ながらヒソヒソと話している....。
(.....??私に関連する事....??)
私は人だかりをたぐり寄せて
掲示板のところへたどり着いた。
そこに書かれていた記事には......
学校の第二の王子様、村田敦とカリスマモデル森咲莉華がキスッ───!?
学校の王子、河野真也と交際中だがまさかの二股っ─────!?
という題名が書かれた記事と、写真が張ってあった。
(これっ....昨日のっ.....)
私は何がなんだか
わかんなくて小刻みに震えた....。
隣やら後ろから飛び交う汚い言葉....。
「おはよー、どうしたんだ??この人だかり....。」
(しっ.....真也君っ......!!!!)
私は反射的に真也君の服をつかんだ。
だが、もう遅かった....。
真也君はもう記事に目をやっていた.....。
「真也く......」
目を真也君の顔にやった瞬間.....。
私は声が出なくなった────────......。
絶望感や、ショックに追い込まれたような表情....。
真也君へと伸ばしていた手も、次第に伸びなくなった────.....。
隣に居る私に気付いた真也君は私を見て
「本当なのか.....??莉華.....。」
と、悲しい目と斜めに下がった眉.....。
こんな表情を見ても
見なくても嘘なんていえるわかない....。
キスしたのは紛れもない現実なんだから.....。
私はうつむいて
「ごめん....本当.....。」
真也君の顔を見ると絶望、
すべてを失ったような顔をしていた....。
そして、次第に真也君はうつむいきながら鼻声で
「わかった....。もういい。」
と、つぶやいて
掲示板から離れていった....。
「待って!!!真也君っ......!!!!」
私は必死に
背中を追いかけていった。
私が追いかけると真也君は走った......。
私は必死に足を速く、速く、速く.....と、唱えながら走った。
すると、真也君は ピタリ と止まった。
真也君の腕をつかんで
「真也君、話を聞いてっ!!!」
「離せよっ.....!!」
真也君は私の腕を振り払った....。
今まで見せたこともないような
怒りに満ち溢れたような表情で....。
離せよ。
この一言でこんなに
傷つくと思ってなかった....。
「莉華は悪くねーよ」
後ろから聞こえた敦の声....。
「はぁ??
どういう意味だよ....。」
真也君の目は敦に向けられ
その目はまるで鋭い刃のような目だった....。
「俺が無理矢理したんだよ。」
「は.....??お前何言ってんだよ.....。」
「だから、俺が莉華の
手を引っ張って無理矢理キスしたんだよ。」
「おっ....まえっ.....!!!!」
真也君は敦の胸ぐらをつかんだ。
「真也君っ!!!!」
私が押さえに行った時、真也君の顔を見ると
その顔は怒りに満ち溢れ、まるで我さえ忘れてるような
敦を目で殺すかのように鋭く尖った刃のような目。
敦は冷静な顔をして
「殴りたいなら殴ってくれ。」
と言った。
「ダメだよっ!!!真也君っ!!!」
必死に真也君の腕をつかんだ。
真也君は私を見て
「なんでお前はかばうんだよ!!
無理矢理そんな事されたんだぞっ.....!?」
と、怒鳴った。
私は涙目で
「そうだけど
敦の気持ちもよくわかるからっ!!!!」
と言った。
その瞬間、真也君は何もかも吹っ切れたように
胸ぐらをつかんでた手を外し、うつむいて。
「わかった.....。
よくわかったよ.....。」
と、一言だけつぶやいた。
そして、私に背を向け、歩いていった。
「待って、違うのっ!!!」
追いかけようとするが、足が動かない....。
私はどんなに愚か者なんだろう.....。
私は悲しくて、情けなくて
その場に座り込んだ。
そして、泣きじゃくった......。
「うっ....うっ.....。」
そんな私を見た敦は
何も言わず、帰っていった....。
私に本当の恋なんてできないの??
私は本気で人を愛してはいけないの??
わかんないよ......。
私が泣きじゃくってると
後ろから聞こえてくる足音....。
そして、次に聞こえたのは
「莉華っ!!大丈夫っ!?」
菜々美の心配する声だった.....。
私はふせていた頭を上げて、菜々美を見た。
「菜々.....美......」
あわせる顔がない。
あのキスに特別な気持ちなんてなかった。
そういいたいのに....いえない....。
なのになぜだろう....??
菜々美は何も言わず抱きしめてくれた。
そして、ポンポンと優しく私の背中を叩きながら
「大丈夫....大丈夫....。
わかってるから....。」
と、優しい声でつぶやいてくれた。
そんな優しい声に私はまた涙を流した。
神様、わかりません....。
私は何をすればよかったの....??
あの時抵抗してればよかった??
教えてください.....。
※実話ではありません(続く)
あー、掲示板誰がだしたんだろう??
すごい、気になります!!