＝主な登場人物＝
・森咲莉華…美人で有名なカリスマモデル。真也と付き合う。
・河野真也…学校では王子と呼ばれるほどのイケメン。莉華の彼氏。
・桃宮菜々美…可愛らしい女の子で莉華の親友。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…菜々美と莉華の幼馴染。イケメン。莉華が好き。

第十五章　『幼馴染の絆』

菜々美との絆を取り戻した翌日の朝.....。

「んっ....　ふぁ～.....」

私は昨日はしゃぎすぎて疲れが取れきれてない.....。
フラフラした足を必死に待ち合わせ場所へ向かった......。
待ち合わせ場所に着くと菜々美はまだいない....。
その光景を見て私は　ホッ....　っとした。
前はいつもより早く来て私との時間を避けたいみたいな感じだったから.....。

私は胸をなでおろしてベンチに座った。

「よっこいせっと.....。」

「プハッ.....　オッサンかよ、お前っ」

と、横から聞こえたきた声.....。
犯人は言わなくてもわかる。

「真也君.....　何なの、朝っぱらからからかうつもり....??」

と、少々呆れたような声で言った。

「いや??そんな気はないよ」

と、無邪気に笑いながら私のほうを向いた。
そんな無邪気な笑顔に　ドキッ.....　っとしてしまった私....。

私は目をそらした。
すると、タタタタタタタッ....　っと足音が聞こえてきた。

足音と共に聞こえてきた声─────......

「莉華ぁ～～～!!!!!!」

「...........!!!」

久しぶりに見た菜々美の手を振る姿.....。
久しぶりに見た菜々美の曇ってない笑顔.....。
久しぶりに見た菜々美の笑顔と共にかけてくる姿.....。

すべてが久しぶりすぎて私はふいに涙目になった........。

「ごめん遅くなってー.....ってえっ!?なんで涙目っ!?(汗)」

「ごっ....ごめんっ.....　なんか感動しちゃってっ......。」

私は必死に涙をぬぐって

「よしっ!!じゃあ行こうかっ!!」

と、行って来たバスに乗った。

あ、もちろん真也君も一緒に......(笑)

そして、バスにゆられ数十分......


－学校到着－

「あぁ.....　眠いなぁ.....」

私はあくびをした。

「昨日寝てないの??」

「いや、寝たんだけど疲れが取れきれてないっていう.....」

「あぁ、そりゃご愁傷様。」

こんな他愛ない話も今となってはすごく嬉しい....。
私はついニヤついてしまった.....。それを見た菜々美は

「なっ....何考えてるの....??」

と、少し引き気味の様子でたずねてきた。

「やめて、引かないで。」

こんな他愛ない話をしたところで、まだ解決してない問題が割り込んできた....。

「よぉ、お2人さん。」

後ろから図太いカッコイイ声が聞こえてきた....。
この声は.....

「あっ....敦.....。」

こっ....こんな時に....。(汗)

「敦、おはよー」

菜々美は普通に挨拶をした。
何事もなかったかのように、昔のように....。
無邪気だったあの頃と変わらない笑顔で.......。

敦も何もなかったかのように

「おう、おはよ、菜々美。」

と、笑顔で返した。
2人の間に何があったのか私は知らない。
でも.....　何かないとこんなに変わるはずがない.....。

私は2人を交互に見ながら　キョロキョロ　した。
すると、敦は笑って

「何キョドってんだよ、莉華。」

と言ってきた。

「えっ、あっ、うっ....　何もないよー....」

思わず答えが戸惑う。
そんな私を見ながら敦が私の腕をいきなりつかんで

「今日、お前に話がある....。」

真剣な表情で私を貫くように見た。

もうこういうのやめてほしい.....　隣に菜々美いるのに....。
昨日やっと仲直りできたばっかなのに....。

私はつかまれた腕を振り払って

「......わかった、今日ね、もう私」

私は貫くような瞳としっかり向き合って

「ここでケジメつけるから。」

と、言って教室へ向かっていった.....。

そして放課後.....　約束の時間になった.....。
もうここで決める、絶対、今度こそっ....同情はしないって決めたから....。

私は走って体育館倉庫へ向かった。

－体育館倉庫に到着－

「はぁ....はぁ.....　敦～??」

体育館倉庫の中を　キョロキョロ　見渡すが、敦の姿はない。

(あれ??まだ来てないのかな??)

私が進もうとした瞬間

グイッ───────......!!!

「キャ.......!!!」

グイッと後ろに引っ張られた.....。
そして、ふいに振り返ると.....

「えっ....??　敦.....??」

敦は抵抗させる暇もなく、私の唇を自分の唇へもっていった.....
そして.....　唇と唇が重ねあった......。


※実話ではありません（続く）