Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


true love #9

✿主な登場人物✿
・森咲莉華…この物語の主人公。美人のカリスマモデル。本当の恋がわからない。
・河野真也…まさに学校の王子のイケメン、完璧。莉華と同じ学校。
・桃宮菜々美…莉華の親友で幼馴染。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…莉華と菜々美の幼馴染。イケメンと近所で有名。莉華が好き。

第九章 『揺れ動く気持ち』

「ハァッ…ハァッ…」

大急ぎで走って4階のひとけのないところに座り込んでた私.....
私はその場で耳をふさいで座り込んでいた。

わからない━━━・・・わからない━━━・・・・。

敦がずっと私のことそういう目で━━━━・・・・。

ポン「莉華っ!」

後ろで優しく肩を叩いて声をかけてくれた・・・。
この声は敦だ。

「………敦」

私はしゃがんだまま泣きそうな目をクイッとあげて涙をこらえながら
立ち上がった。

「どうしたのっ?息荒くしてっ~」

私は無理して笑った…。
すごく顔が引きつってるとわかっていながら━━━・・・・。

そんな私を見て敦は私の両肩に優しく触れて・・・・

「……莉華、無理すんなよ」

と、まるであの頃の幼い子どものような不安げな目を向けて
私を優しく包み込むように抱きしめてくれた・・・。

ダメだ・・・このままじゃ・・・私・・・。

私はバッ!と敦の胸を突き放した。
パッと顔をあげて敦を見るとすごく悲しそうな表情を浮かべていた.....
私はその顔を見て逃げ出したくなり━━━・・・・

「……ごめんっ」

と、また出そうな涙をぬぐいながら下の教室へ向かいながら走った━━━・・・・。
辛い・・・辛すぎるっ・・・そういう思いを抱えながら・・・・。

下へ降りて行くとそこには真也君が通りかかった。

「おっ、莉華。」

何も知らずに、純粋に笑顔を見せる真也君…。
私はそんな真也君の顔をまともに見れない━━━・・・・。
私は下を向いて真也君に背を向けた・・・・。

そんな私の腕をパシッとつかんで

「莉華…なんかあったのか…?」

優しい声…この声は今の私にとっては責められている気がした━━━・・・・。
私は力強く腕を振り払った。

そして、うつむいたまま

「ごめんなさい・・・」

と、背を向けて走って逃げた━━━・・・・。
目も開けず、ギュッと力強く目を閉じながら・・・精一杯走った。

敦の言葉、さっきの行動、すべて忘れてしまえ・・・。
真也君の優しい声、優しい心、温かい胸・・・すべて忘れてしまいたいっ・・・。

私はいつの間にか屋上に立っていた。
そして、上を向いて大声で泣いた。

「うわぁぁぁぁぁぁぁあんっ!」

もうわからなかった━━━━・・・・。
誰が誰を好きとか、私が誰を好きとか・・・もうわかんない・・・。

もう・・・消えたい・・・。

気付いたら私は屋上と地面までのきわどい場所に立っていた。
このまま飛べば・・・消えれる・・・。
私は・・・・・・・・。

━━━━━━━━ガチャッ!

「莉華っ!!!」

・・・真也君の声が聞こえた。

振り返ると

「真也君っ・・・!?」

真也君は息をとても荒くしている。
猛ダッシュで来た様子だ・・・汗もかいている・・・。

「莉華…何してるんだよ…。俺っ・・・・」

真也君は涙を流し始めた・・・。

「真也君っ!?」

涙を流した真也君を見て戸惑う私。

「莉華、俺お前支えきれてなかったんだよな・・・ごめん・・・」

真也君は悲しそうにつぶやく・・・。
違う、真也君は何も悪くない・・・悪くない・・・。

「悪いのは私なの!!!」

私は真也君の服をつかんで

「ごめんなさい…私やっぱり真也君が好き…」

と、抱きしめた。
そんな私を見て真也君も

「俺も…お前が好きだ…。だから…もうこんな事しないでくれ…」

と、私を抱きしめてくれた…。
そして背中の服をギュッとつかんで今の気持ちを伝えた。

”大好き・・・本当にごめんなさい・・・”

と・・・精一杯伝えた・・・。

伝えなきゃ・・・敦にちゃんと・・・。


-放課後-

私は敦に返事をするため、呼び出した。

「……敦っ!」

呼び出した場所は校舎の裏。

「ごめんごめん、待った?」

駆け寄ってくる敦。

「敦に返事しようと思って呼び出したんだ。」

私は今回で決める。
もう敦の気持ちに揺れないためにも・・・・決めるっ・・・。

「おう・・・。」

「私っ…敦の事好きだよ…」

「えっ・・・?」

私は言った後、パッと真剣な目を向けて

「でもそういう好きとは違う。・・・・ごめん。」

と、言った。
すると、敦は微笑んで

「いいよ。どーせ知ってたし。」

と言ってくれた。

「・・・・・・・でも、簡単に諦められないからここまで引きずってきたんだ。」

と、悲しそうにつぶやいた。
私は目をそらしてしまった・・・。

「…諦めない…いや、諦めきれないと思う…。努力はする。」

と、悲しい目をしたままその場を去っていった・・・。

「敦っ…。」

私は心が痛かった━━━・・・。
今まで一緒に過ごした幼馴染のあの顔を見るのは・・・辛い・・・。

私はその場に崩れ落ちて泣いた。

大丈夫、今ここで泣きはらせばすべて忘れれるから。


※実話ではありません(続く)

少し色を変えてみました!
こっちのほうが見やすいかも・・・?






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