true love #3
- カテゴリ:自作小説
- 2013/02/18 22:26:25
✿主な登場人物✿
・森咲莉華…この物語の主人公。美人のカリスマモデル。本当の恋がわからない。
・河野真也…まさに学校の王子のイケメン、完璧。莉華と同じ学校。
・桃宮菜々美…莉華の親友で幼馴染。スポーツ万能でバッサリ言う。
・村田敦…莉華と菜々美の幼馴染。イケメンと近所で有名。莉華が好き。
第三章 『true love…?』
「ふわぁ・・・・」
あー、眠い…。
車で撮影場所まで行くときは本当に眠い....
「あら?トップモデルの森咲莉華ちゃん、今日は気合入ってないのな?」
「え?いえ…ちょっと眠くって…」
昨日恋について考えてたら寝れなかった・・・
アイツ(真也)のせいで・・・。
「ふぅーん?まあ、いいけどね。あまり無理しないでね?あ、そろそろ着くよ。」
「はぁい」
編集さんの塚原さんに気を使わせるなんて…。
私もまだまだだね、こりゃ。
「莉華ちゃーん、メイクするからコッチ来て~」
「はい、今行きますっー」
私はメイクさんの前のイスに座った。
メイクさんは準備万端で、メイクもうまいから見てると勉強になるっ♪
「あら?莉華ちゃん…今日元気なさそうね?」
「へっ!?顔に出てますか!?」
「ええ、まあ。・・・・顔はごまかせない物よね~フフフッ」
イヤ・・・・”フフフッ”って言われても・・・・。
「じゃあ、メイクするわね~」
そして数分後
「はい、終わり」
「わー、ありがとうございますっ!」
「まだまだ春はこれからだから今日は春メイクよっ」
確かに薄いピンクを使った色のメイクっぽいなぁ。
さすがメイクの佐野さんっ!アコガレるっ!
「莉華ちゃーん!そろそろ着替えよっかー?」
「はーい!」
春ってことはガーリー系だよねっ、どんなんだろぉ~
・・・・・・そして数分後
「わぁっ、かわいい!」
薄ピンクの花柄模様のワンピースにさし色として白がはいっている。
頭はカンカン防止に黒いドット柄のリボンがついている。
ネックレスはクローバーの赤色の小さな春を感じるネックレス。
今日はすごく楽しい撮影になりそう!!!
「よしっ、気分上がったみたいね、じゃああそこでポーズとってー?」
んっ・・・・?花畑っ・・・・!?
「わー!すごい!花畑だ!!!」
ピンク色のコスモスが広がっている。
「特別おかりできたのよ、最高の笑顔を見せてね?」
「ハイッ!」
「じゃあ、撮りまーす」
-パシャパシャパシャパシャ-
フラッシュが飛び交う。
「花に語りかけるようにポーズをとってー」
-パシャパシャパシャパシャパシャ-
花に語りかける!?
「うーん、違うわねー・・・」
ああ、塚原さん(編集さん)が眉間にシワよせてるーーーー!(汗)
どうしよ、花に語りかけるったって~・・・
「すみません、カメラさん、少し莉華ちゃんと話させてください」
「はい、わかりましたー。」
「あっ・・・佐野さんっ・・・」
「こっちきて、いい事教えてあげる」
佐野さんは優しそうに微笑んで手招きしている・・・。
私はすぐに駆け寄った。
「あなたが語りかけるとしたら相手は誰?」
「そーですね…、人間…とか猫…とかですかね?」
「でしょ?でもそれってつまり声をあげるものって事よね?」
あっ・・・・確かに・・・・
「でも花は話さない、声を出さないから語りかけれない、違う?」
「そ・・・うです・・・」
「だったら、花を好きな人にたとえてみたらどうかしら?」
えっ・・・・・・”好きな人”・・・・?
「そうすれば、きっといい笑顔つくれるんじゃないかしら?」
「はいっ・・・やってみますっ・・・!」
よしっ、わかんないけど…やってみよう…。
「すいませーん!始めてください!」
次こそ!次こそ!
「いくよ~」
好きな人・・・好きな人・・・・。
「よお、森咲」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「おっ、いいねー!!!!チョーいいよ!!!」
-パシャパシャパシャパシャ-
「はい、終わり!すごくよかったね!」
「わっ・・・わたし・・・」
できたって喜びよりも・・・なんでアイツが頭に出てきたんだっていうほうが
大きいんですけど!!!!!
「莉華ちゃん、お疲れ様、よかったわ。」
「佐野さん!」
「あなた、今好きな人思い浮かべてたでしょ?」
認めたくないけど・・・・。
「そ・・・うです・・・。」
「花に語りかけるとき、花が教えてくれる真実の愛.......。いいわよねぇ。」
「へぇっ!?/////////////」
「顔赤いわよ?フフッ。・・・・・・true love。っていう映画が昔あったわね~・・・」
true love・・・・?それって・・・・
「真実の愛って意味よ。花が教えてくれる本当の愛ってお話だったのよ。」
「・・・・・・・・はぁ。」
佐野さんはつまり・・・私のtrue loveの相手は・・・・
「あなたが頭に浮かんだその相手が本当の愛の相手なのかもね」
佐野さんはフフッと微笑んで車へ戻った・・・・。
真実の愛・・・そんなの・・・信じない。
私は恋なんてしない、男なんていらない・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・そう思ってたのに。
※実話ではありません(続くよ)
佐野さん、言いますね〜ww