Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


雨がくれた贈り物 #36

✿主な登場人物✿
・山中 美優…心優しく、可愛らしい女の子。身長が小さく150cm。主人公
・山中 竜斗…すごくチャラ男。女遊びが激しい。すごくモテ男。
・北島 美咲…美優の幼稚園からの幼馴染で親友。
・大森 真…竜斗の親友。いつも竜斗といる。
・福田 秋…美咲と同じバスケ部。 頼りになる副キャプテン。
・ケミィ・マリー…モデル。 すごく怪しい…。
・山中 咲…美人な竜斗の姉。 竜斗とは雰囲気が違うが、似ている。


第三十六章 『取引の真実』

教室はザワめく・・・・・。
ケミィはまっすぐ先生を見ている。
先生は何かに取り付かれたように、ケミィをまっすぐ見ている・・・・。
竜斗は固まっている。・・・・というか一番ビックリしてる張本人だ。


-竜斗の家-

「よしっと。」

咲はタオルを抱えて竜斗の部屋のタンスに入れにいった。

「フンフフッ~ン・・・♪」

鼻歌を歌いながら入れていると、タンスの上からパサリと

なにか小さなメモが落ちてきた・・・・。

「ん…?何かしら…コレ…。ラブレターだったりしてねぇ~」

と、ちゃかすようにニヤッと笑ってメモを開いた。

だが、そのメモに書いてる内容はそんな軽い物なんかじゃなかった・・・。


------------------------
          ~山中竜斗へ~

         こんにちわ山中竜斗君。
    すごくモテてるって聞いたけど…本当?
  って君に聞く必要なんてないんだけどね…。

           なぜかって?
    フフフ、そんなの決まってるじゃないか。
      ”証拠”を持ってるからだよ……。

   そういえば最近君彼女できたんだって?
 噂で聞けば本命だって教室で宣言したらしいね。
  だったら本命っていう”証拠”を見せてもらおう。

     ま、言えば証拠同士の取引だね。
    放課後、廊下の前で待ってるよ・・・。
  逃げたら僕は僕の証拠をばらまくからね・・・?

        じゃあ、またね・・・・。

                君を一番知っている者より
------------------------

読み終わった咲は

「もしかして竜斗…これで悩んでたんじゃ…。」

いやな予感がした。

すごく胸騒ぎがする・・・。

咲の予感はたいてい当たるものなのだ。

「竜斗…。」

咲は何かを決意したかのように、カバンをしょった。


-学校-

竜斗は教室で口をポカンと開けている…。

「先生っ!いい加減にしましょうよ!一時間目始まりますよ!」

美咲も竜斗が嫌いなのは確かだが、今は美優のためだ。

それに、あの状況を見て今の状況を流すなんて美咲にはありえない事だった。

だが、美咲の熱意も伝わるワケもなく・・・・

「一時間目なんて関係ありません…」

いつもの先生ならすぐにこんな事はやめさして授業を優先するはずなのだが・・・

やはり、今回はすごくおかしい。

「何なの…?女ったらしって…意味わかんないっ!今どうでもよくないですか!?」

と、美優がごもっともな意見を言った。

だが、ケミィは透き通った綺麗な目を美優のほうへ スゥ...... と向けて

「どうでもよくないの…。 あなたは”関係ない”から黙ってて。」

「関係ない!?コレって私への復讐でやってるんじゃないの!?」

さすがの美優もこの状況をわかってたようだ。

だが、ケミィはそう叫ぶ美優をあざ笑うかのように笑い

ゆっくりと左右に首をふった・・・・。

「・・・・・・・!?」

当然驚きを隠せない美優。

美咲もすごく驚いている・・・・・。

(ってことは…”竜斗”への復讐…?)

眉間にシワを寄せて考え込む・・・。

だが、いくら考えてもわからない…。・・・・わかるわけがない。

まさかケミィと”あの人”が繋がってるなんて誰も予想しないから。

「どういうこと…?じゃあ…なんで…?」

「・・・・・・・ナイショ。」

フッと笑った。

笑われた美優はピタリと、何も言えなくなってしまった。

そして、驚くぐらい手が震えた。

「・・・・・・・・・・・・」

それに気付いた美咲。

「美優・・・大丈夫・・・?」

「うっ・・・うっ・・・」

急に涙を流しはじめた美優。

「……美優っ」

美咲は美優の背中をさすった。

美優の泣いてる姿を見た竜斗は

「・・・・・美優っ」

美優の元に行こうとするが、美咲が”ギロッ”と

新品の包丁の刃のように鋭い目で睨んだ。

そんな目で刺されたかのように美優の元に行けなくなった。

「美優、大丈夫?保健室行こうか…。」

「うんっ、うんっ・・・」

美咲は美優をささえながら保健室へ向かった。

ケミィはそんな姿を見て

「・・・・・・・・・・・フッ」

と、鼻で笑った。

その後ろであの人も・・・・・・

「フンッ。」

と、すごく邪悪な顔で鼻で笑った・・・・。


-そして保健室で-

「あらっ、どうしたのっ!?大丈夫っ!?」

「先生、ごめんなさい、ちょっと寝かせてあげてほしいんです。」

「え…ええ、わかったわ…。今日はちょうど誰も来てないから自由に使って。」

「ありがとうございます」

美咲は美優を支えながらベットへ運んで、美優が眠りに着くまで

イスに座って見守っていた。

・・・・・・・そして、美優が眠りについたころ。

美咲はベットの前にある隠すカーテンをシャッと開けて

「ありがとうございます、先生。」

美咲は先生のイスの前に座った。

「色々と聞きたいことあるけど、落ち着いてからのほうがよさそうね。」

「え?」

「あなたよ、あなたもすごく辛そうだわ。」

先生はすごく不安げな顔を浮かべながら言った。

そんな先生の不安げな顔を見て

「ありがとうっ・・・ありがとうございますっ・・・・」

声を震わせながら泣いた。おもいっきりないた・・・・。

「私は美咲ちゃんの事よく知ってるわ、だから安心してね。」

と、優しく微笑んだ。

美咲は先生の前ではすごく自分を解放しておもいっきり泣けた…。

もしかしたら、今一番辛い立場にいるのは、美咲なのかもしれない…。


※実話ではありません(続く)




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2013/02/15 01:18


美咲ちゃん、真くんとあんまり関われなかったみたいですし...
目の前で数々の事件を見たから
色々混乱しちゃったんでしょうね...
よし!!
次は、咲さんに助けを求めよう(笑)



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