ハイカラ革命 / 詩の回想
- カテゴリ:自作小説
- 2013/02/13 20:23:33
– 千本桜に祝福を –
「……聞こえないよ」
泣きそうな声で、君は言った。
私の信じてきたもの、願ってきたもの、全てを奪っていった君は。
私の大好きな人。
私の、大嫌いな人。
「〝光〟は消えて〝闇〟は堕ちた。私たちは最初から、知ってたのかな」
この、結末を。
誰も、救えなかった。
誰も、報われなかった。
私も。君も。
――〝仲間〟一人助けられないで、何が【番長】だ
いつか君が言ってたっけ。
今みたいな泣きそうな声で、それでも泣かないで。
「君は、優しすぎるよ」
この世界に見合わないほど、他人の悲しみを、痛みを、理解できてしまう君は。
異様なほどにこの世界と噛み合ない。相容れない。分離していて。
そんな優しさは、邪魔なだけ。
私が一番良く知っていると、思っていた。
ただのうぬぼれ。ただの思い上がり。
けれど私はそんな君に惹かれていた。
優しすぎる笑顔。
温かい手。
いつだって変わらない、穏やかな、独善にまみれた麻薬みたいな言の葉。
君が言えばみんながついてきた。
みんなが君を【番長】だと言って慕った。
嬉しかった。君の言った言葉を、みんなが信じてついてきてくれるのが。
――――戦の無い、平和な世界をみんなで創ろう。
それが君の言った言葉。
君の夢。君の、たった一つの願い。
でも、やっぱり叶わなかった。
君が優しすぎたから。世界がこんなになるまで止まれなかった。
そんな優しい世界、見てみたかった。
血に汚れて、たくさんの屍の上に立ち、怨嗟の鎖を引きずりながら、
それでも歩き続ける君の夢見た、創りたかった、新しい世界を。
――――たくさんの平和のための少数の犠牲が、そんなに尊いものかな。
なのに。
ある日君が、言ったその言葉で。
無数の歯車は噛み合わせを砕き壊れてしまった。
そんなことが、あって良いはずがない。
間違っている。そんなことは、許されない。
君にそう言って、止められていたなら。
こんなことには、ならなかったのかな。
「聞こえないよ、詩」
震える君の声が、もう一度呟いた。
私の大嫌いな、君のくれた髪飾り。真っ赤な桜の髪留め。
一度も手放したことはなかった。宝物だった。
……君と、ずっと一緒にいたかった。
でも、これで。
ようやく終わりに出来るなら。
私はそれで、構わない。
「お別れだね、舞音。大好きだったよ。でも、この髪飾りはもう、返すね」
もう必要ない。
必要ないんだ。
君に未練を残さない為に。
そっと抜き取ると、さらりと零れた長い前髪が視界をまばらに覆った。
隙間からのぞく世界は、愛おしいほどに憎い。
舞い散る桜の花弁は、みとれるほど、綺麗なのに。
ふわり。
宙を舞った髪飾り手を伸ばした君は、やっぱり泣きそうな顔をしていた。
私は断頭台に足を掛ける。
頭の真上で鈍く、黄金に輝く満月を反射する刃は、切れ味が実に悪そうで。
赤黒く汚れていた。誰かさんの世界の為に。
「さよなら、舞音」
「きっとまた逢えるよ」
「この狂った世界は終わらない」
「君の願いは、届かない」
ぶわり。
風が吹いた。
一際強く、生ぬるい。
背を向けた君がいったいどんな顔をして私を見ているかなんて知っている。
もう見飽きたよ。
「いつかまた逢える日まで。千本桜に祝福を」
そして、真っ暗な闇の底へ。
真っ青な桜の花弁と一緒に。
断頭台から、飛び降りて。
*
風が吹いた。
髪留めを握りしめた手には、君の温もりがまだ、残っているのに。
きみはもうそこにはいない。
「……詩……?……ッ詩?詩ッ……ぁ、ああああああああ」
「詩が、詩がいなきゃ駄目なんだ……詩が居なきゃ、駄目なんだよ……
君が……うわあああああああああああああああああああ――――」
*****
私のイメージの世界、まだまだ序の口といったところですが。
進めていくうち、徐々に明かしていきたい「世界」の謎とやら。
ふへへへへごめんね楽しくてついロルが止まらなくてry
だがサークルの番長は死なないよ!きりーん
ただちょっとお休みしたいのです。
な、んだと……?!
ふああああ全裸待機!!
お、馬路で?w
私も光夜の台詞書いてるときに実はじんわりと……
ふへへ詩あああ
しばらく参加してない間に話に置いてかれちゃいました←
・・・・・番長。
うわおおおおおおおおおおおおおおおry
ちょっと降って湧いた 憂羽 のお話を書いてみようかなあ、なんて
言っちゃいます( ^ω^)
ハイカラ、涙が出ました。(実話)
【番長】倒れるときの、あの言葉・・・・っ!かっこよすぎる・・・・・!
シェイクスピア!
悲劇は私も大好物で……じゅる
ふふふ是非、これからも目を離さないでいただけたら嬉しいです!!
そしてその悲劇が好物な私って!ry
内容が深すぎて想像が全くと言っていいほどつかない私の頭って…ry
世界の謎、楽しみすぎます!!!
▼ 詩は お星様に なった !
……冗談はさておき、ぐぬぬ、了解です´`orz
ハイカラ創設時から考えてたインスピレーション第一号です!でーん
二人の「実らない恋」はグリモワのアレ×カナ並に好きです。真顔ry
詩が愛されてるようで嬉しいです!
これからもよろしくお願いします´`
\(゜ロ\)番長(/ロ゜)/
\(゜ロ\)番長(/ry
なんて切ないんですか!爆
詩ちゃああああああ←
番長!
我らが番長(^ω^)
無音さんも好きですが蒼組番長もたまらんとです(^q^)
ふっふっふ、宣言通り、本当にまだまだ序の口です。笑
わからなくて当然というかさもありなんっていうか´`ry
だから「世界の有り様」なんかの話も書き上げられればそこそこわかってもらえるかなと!
ううううううん。
読み物として読むと、相変わらず素晴らしく引き込まれます。
けれど理解するのは難しい…あたしの頭が足りないのは確かなんですけれども(ーωー;)