雨がくれた贈り物 #27
- カテゴリ:自作小説
- 2013/01/19 01:27:03
✿主な登場人物✿
・山中 美優…心優しく、可愛らしい女の子。身長が小さく150cm。主人公
・山中 竜斗…すごくチャラ男。女遊びが激しい。すごくモテ男。
・北島 美咲…美優の幼稚園からの幼馴染で親友。
・大森 真…竜斗の親友。いつも竜斗といる。
・福田 秋…美咲と同じバスケ部。 頼りになる副キャプテン。
・ケミィ・マリー…モデル。 すごく怪しい…。
・山中 咲…美人な竜斗の姉。 竜斗とは雰囲気が違うが、似ている。
・高月 莉那…美人で足が長く、背も170cmを少し超えるくらい。人気読者モデル。
第二十七章 『秋の心の闇』
「秋…どうしちゃったの…?」
何発も失敗し、様子がおかしい秋に問いただしていた美咲。
秋はそっと口を開いて
「全部…”あの子”のせいなのよ…」
と、小声でつぶやいた。
「”あの子”…?」
「美咲の隣にいつもいる”あの子”のせいで!私は頭がおかしくなりそうよ!」
秋はタオルを床に叩きつけ、走って講堂を出て行った。
「・・・・・・・・美優の・・・せいで・・・?」
-翌日-
「あー、ヤバイ!遅れる!」
美優はいそいそと、パンをくわえ、走って待ち合わせ場所へ向かう。
待ち合わせに着くと、美咲は何かの本を読んでいる......
「美咲っ~!」
大声で呼びかけたが、美咲は振り向かなかった。
「みぃ~~~~さぁ~~~~!」-バシッ-
美咲の肩を叩いた。
「あっ、ごめんごめん。」
「やっと気付いてくれたー…。 何見てるの?」
本を覗き込むと、そこにはこうかいていた......
”真実の愛こそが憎しみを産む。”
それを見た美優は
「・・・・・なに・・・これ・・・」
「ああっ、コレね…。 結構深いこと書かれててさ、すっごく今人気なの!」
「へぇ~……?」
もう一度本を覗き込んでみる、そこに書いてたのは
”だが、人は人を愛す。 愛してしまう生き物なのだ。”
それを見た美優は
「すごいね、なんか大人だねー・・・」
「そう?こういうの読んだらすっごく今の自分が洗い流されるような気がするのっ!」
「ふ~ん…確かにねっ…」
「読んでみる?」
本を差し出した美咲。
「うん!私も自分を洗い流すよ!」
(ホッ................)
胸をなでおろした美咲。
「え?今”ホッ”とした?」
と、美優の疑問に
左手を左右に激しく揺らして
「ううん、ううん! 読んでね!」
「うん・・・?」
首をかしげた。
そしてどうこう言ってるうちに、学校に到着。
-教室-
「竜斗!私、諦めてないから!」
と、教室に響き渡った秋の声。
「…秋!?どうしたの!?」
駆け寄りに行った美咲。
「私と竜斗付き合ってたの!でも竜斗ってば、あんな子と・・・」
と、拳を握り締めた。
「…………秋」
「私、諦めてない。 それだけ覚えててね」
といって、秋は教室から出て行った。
「私のせいだっ…私のせいでっ…」
美優は涙を流し始めた。
「やめろよ、本当は全部俺が悪いって思ってるくせに…。 まあ、間違ってねーけど」
と、竜斗がつぶやく。
「私っ…そんなつもりじゃないのに!!!」
「嘘つくなよ!いくら優しい美優でもそこまではっ…ないだろ…?」
─────────────パシッ!!!
「いってぇ…。 何するんだよ、美咲」
ビンタしたのは美咲だった。
「ふざけんじゃないわよ!美優の事なめてんの!?何?やっと真面目になったかと思えば次は、美優をもてあそぼうってわけ?」
「ちげーよ!!俺は本気で美優をっ・・・・・・・・!」
「いいえ、あなたは本気で愛してない。愛してたらそんな事言わないもん!」
竜斗と美咲はにらみ合う。
そして、数秒後竜斗が”フゥ”とため息をついて
「悪かったよ。 でも、本気で愛してるのは事実だから…。」
教室を出て行こうとした竜斗を美咲が引き止めて
「どこ行くの?まさか…逃げる気…?」
「んなわけねーだろ? 秋を説得しにいく。」
「・・・・・・・・そう。」
秋の心の闇の原因は竜斗だった。
美優は大丈夫なのか・・・・?
※実話ではありません。(続く)
美咲ちゃん、思い切って言っちゃいましたね;;
美優はどう思ったんでしょう?