華竜の宮
- カテゴリ:小説/詩
- 2012/12/19 18:54:04
SFマガジンで見つけた上田早夕里さんの小説を今月は何冊か読んだが、そのなかでも一番の作品。
なにせスケールが大きい。さすがにSF大賞を受賞した作品である。
海面上昇により破滅を経験し陸上民と海上民に2分化した人類がさらなる災害にどう対処していくのかを描いた小説なのだが、登場人物がすばらしい。
主人公である外交官青澄
人間の擬態であるツキソメ
人工知性体であるマキ
そして魚舟、獣舟・・・
最近のSF大賞を受賞した作家である上田早夕里さん、月村了衛さん、宮内悠介さんたちの書く小説には共通項があるように思える。それは人間の内面を追求している点だ。
ちなみに2001年以降のSF大賞は以下のとおり。優れた作品が多いので読んでなければ読んでみてもいいのでは。
第23回 「アラビアの夜の種族」(古川日出男)、「傀儡后」(牧野修)
第24回 「マルドゥック・スクランブル」(冲方丁)
第25回 「イノセンス」(押井守)
第26回 「象られた力」(飛浩隆)
第27回 「バルバラ異界」(萩尾望都)
第28回 「星新一 一〇〇一話をつくった人」(最相葉月)
第29回 「新世界より」(貴志祐介)、「電脳コイル」(磯光雄)
第30回 「ハーモニー」(伊藤計劃)
第31回 「日本SF精神史」(長山靖生)、「ペンギン・ハイウェイ」(森見登美彦)
第32回 「華竜の宮」(上田早夕里)
第33回 「機龍警察 自爆条項」(月村了衛)、「盤上の夜」(宮内悠介)
萩尾望都さんの漫画は僕も読みましたよ。
「電脳コイル」も入っているのですね^^大好きなアニメです。
ありがとうございます。読んでみたいです。