小さな森の恋 #40
- カテゴリ:自作小説
- 2012/12/09 21:33:23
✿主な登場人物✿
・ティーナ…妖精の女の子。この物語の主人公。
・クリス…人間の男の人。ティーナの恋人。
・ヴァン・レナード…妖精の男の子。ティーナに想いを寄せる。
・マリー…人間の女の子。美しくて、可憐で、町一番の美人。
・ジル・マティ…本名はジル・マティだが、仮名を使っており、仮名、アリス・コニー
第四十章 『ジルの本当の理由』
「…フッ、あなたはなんでかばうの?」
ジルの銃弾は、ニーナではなく、かばったティーナのおなかへと撃ち抜かれた。
「ハァッ、ハァッ、あなたに…もうこんな事してもらわないためです…。」
ティーナは震えた手で出血してるおなかを抑えた。
「…お人よしにもほどがあるわよ。おせっかいさん。」
そんなティーナを見て鼻で笑うジル。
「笑ったっていい…。バカにしたっていい…でも…人をキズつけることはやめて…」
ティーナは涙を流した。
「いう事を聞けばなにかしてくれるの?」
「あなたのために…言ってるんです…。」
「ティー…ナァ…。」
クリスは医療の知恵を持ってるというのに固まっている。
「私のため?あなた…自分達のためにいってるんじゃなくて?」
「違ッ──────!!!!」
パン──────!!!!!!!
ティーナの頬をぶった。
「黙って早く眠って?あなたは少ししゃべりすぎよ。」
「やめ・・・ろ・・・」
ジルはティーナを蹴った。 思い切り…。
「good bay ティーナ。」
ジルはただその一言だけ言って、行ってしまった。
「・・・・・・ティーナ。」
「先生を…呼んで…。ゴホッ────!」
クリスは急いで先生を呼んできた。
「大丈夫です、今助けますから!!!!」
ティーナはオペ室へと運ばれていった・・・・・・・。
そして、その日から一日が過ぎた。
「・・・・・・・・・・・・・。」
「………あの、黙らないで下さい。気まずいです。」
リズとニーナは気まずい空気に包まれていた。
「あっ、ごめんなさい。つい…痛ッ──────!!!」
リズはニーナに思いっきりお見舞いのリンゴを投げた。
「なんであんたと同じ部屋なのよ───!あんたがいなかったら…あんたが…」
リズは涙を流した。
「リズッ…リズッ…」
「黙れ!!!気安く呼ぶな!!!あんたがいあなかったら…私は…おねえちゃんに…」
リズはジルのあの言葉が一番ダメージだったようだ。
”私には家族なんかいらない”
「…ごめ…んなさい…。」
ニーナも涙を流した。
「謝らないで、余計イライラする。」
「じゃあ、どうすればいいの…?どうすれば許される…?」
問いかけた瞬間、リズは信じられないほど怖い顔でニーナを睨んで言った。
「死んでくれたら…許す。」
「えっ・・・・・・・・?」
「死んでよ、命で償ってよ。それでも完全には許されないけどね。」
「そん・・・なぁ・・・」
「・・・・・お姉ちゃんに殺されたら完全に許すんだけどなぁ…。」
独り言のようにつぶやいたリズ。
「ジルに・・・・!?」
ビックリしながら問うニーナの顔をまるで別人のような顔で言った。
「気にしないで?ただの独り言だから。」
そして、バカにしたような笑顔を見せた。
「リズ……。」
ニーナの手はブルブル震えていた。
「フフッ、バカみたい。そんなんになるんだったら捨てなかったらよかったのにね。」
満点の笑みでニーナに言ったリズ。
「ごめんなさい、ごめんなさい、許して…」
「死んだらね」「死んだらねっ」
まるで瞬間移動をしたようにジルはニーナの首にナイフを突き立ててた。
「お遊びはここまでよ、ニーナ・アニー。いままで遊びに付き合ってくれてどうも…でも」
ジルは悪魔のような笑みを浮かべた・・・
「ジ・エンドよ。楽しかったわ、ニーナ・アニー。できたらあの世ではもう顔を見せないでね」
刃を突き立てて、刺すと同時に聞こえたニーナの悲鳴…。
※実話ではありません。