小さな森の恋 #37
- カテゴリ:自作小説
- 2012/12/06 18:55:32
✿主な登場人物✿
・ティーナ…妖精の女の子。この物語の主人公。
・クリス…人間の男の人。妖精を信じて探し続けている。
・ヴァン・レナード…妖精の男の子。ティーナに想いを寄せる。
・マリー…人間の女の子。美しくて、可憐で、町一番の美人。
・ジル・マティ…本名はジル・マティだが、仮名を使っており、仮名、アリス・コニー
第三十七章 『ニーナの過ち』
「コレ・・・・・」
ティーナは写真を見て、驚いた顔をした。
「………気にしないで。ただの子どもの写真よ。」
といって写真を取り上げた。
「その子、ジルさんでしょ?」
ティーナが言った───。
ニーナは驚いた表情を浮かべた。
「なんで分かったの・・・?」
「私、ジルさんの過去聞いたんです…。っていうか…見たんですよ。」
「見た…?」
ニーナは不思議そうな顔を浮かべた。
「あ、えーと。リズさんのお母さんが手紙かいてたんですよ。死ぬ前に…」
「死ぬ…前に…?死んだの…?」
「はい、それで…その手紙にすべてかかれてたんですよ。」
ティーナはギュと拳を握った。
「ジ…ジルさんは…一人で自立してます…。」
「え?」
ティーナは唇をかみ締めた。
「リズさんに援助してたんですけど…。リズさんが自分が妹だって言ったら急にジルさん
が”私に家族などいない、いらない”って……」
「ジルがっ・・・!?そんな子になっちゃったのね…」
ニーナは悔しそうな顔を浮かべた。
「ふざけないでください…。あなたが捨てたんですよ!?」
「仕方なかったのよ…。あの頃のあの子は…すごく…あの人に似てたのよ…」
「だからって・・・・!」
パァァァァァァァァァァァアンッ─────!
「えっ・・・・・・・」
銃声と共に血を流し、倒れるニーナ。
「うっ・・・・・・」
「ヤダ…ニーナさんっ…!?」
後ろから聞こえてくるハイヒールの靴音......
「何がカウンセラーよ、バカバカしい。」
そこには、ハイヒールで大きな銃を持ったジルが立っている。
「ジルさん…」
「自分の子どもも育てれない母親が、何がカウンセラーよふざけんじゃないわよ!」
隣にあるテーブルの蹴ってニーナに当てた。
「うっ…、ジ…ル…」
ニーナはおなかを撃たれて意識薄れてる。
そこで、ジルは ニヤ と笑って机にある果物ナイフを取った。
「苦しいわよねぇ…痛いわよねぇ…」
というと、急に睨みだして、ジルはニーナの首にナイフを突きつけた。
「このままにしてても死ぬだろうけど…もっと苦しめたいわねぇ…」
「ジルさん、やめて!!!!」
「私はあなたに捨てられて感情を失ったわ。
それも全部あなたのせい。あなたのせいで全てが壊れたのよ?私。
あなたに捨てられて、ケミィも死んでしまった…。あなたを恨むしかないのよ・・・。
会ったら殺そうって決めてたわ…。フフッ、こんな近くにいたなんてねぇ・・・。
もっと、苦しませてあげる。」
ジルの目は正気を失っている母親を見る目ではなかった。
「ジルさん、しっかりしてよ!!」
「黙ってなさい、あなたも殺されたいの?」
「・・・・・・・・・!?」
「さぁ、そろそろ眠りの時間よ…。永遠の眠りのね…」
ナイフが首元で立った・・・・・・・・・・。
「やめて───────!!!」
「お姉ちゃんっ─────!」
リズの大きい声が病室に鳴り響いた。
「あら、誰かと思えばこの女に捨てられたお嬢ちゃんじゃない。」
ニヤリとリズのほうを見た。
「え・・・・・?」
「ついでに、あなたが私にお姉ちゃんと呼ぶ日は来ないわよ?お嬢ちゃん。」
「あなたは私のお姉ちゃんなの、何がなんでもおねえちゃんなの!」
パァァァァァァァァアン────!
「それ以上口を開くと…一生目覚ませないわよ?」
「わっ、私だって銃持ってきてるんだからねっ・・・・」
震えた両手で銃を構えた。
そんなリズを見て鼻笑いをしたジル。
「そんな震えた手でどうするの?」
ジルは、カチャとリズのほうに銃を向けた。
「しょうがないからいいこと教えてあげる。私に銃を向けた子はね…」
ジルは急に狙いを定めた。
「生きていけないのよ。」
パン!!!パン!!!パン!!!!
「・・・・・・・・嘘でしょ?お姉ちゃん…本気で…撃つなんて…。あんなに優しかったのに」
「言ったでしょ?あなたを家族としてみてない、私は家族なんて要らないのよ。ただ…
妹が…あなたを心配してたから援助してただけよ。あなたなんか死んでもいい存在なのよ
少しうぬぼれすぎじゃないかしら?」
ジルは、クルッと振り返ってニーナの目を見て笑った。
「また遊びましょ、ゲームは始まったばかりよ。」
といって、行ってしまった。
「・・・・・・ニーナさん、しっかりしてください・・・リズさんも・・・」
ティーナはしっかり救急車を呼んでいた。
しかし…間に合うとはかぎらないのだった。
※実話ではありません。
続き楽しみです
ジルこわいですね;w