「熱血小説宇宙戦艦ヤマト」を読んだ。
- カテゴリ:小説/詩
- 2012/11/28 22:18:38
お題のおススメではありません。念のため。
一週間ほど前、愛知県内の図書館の蔵書横断検索をして、発見した時はパソコンの前で「ブラボー♪」と万歳しましたが、借りて読んでみて、面白かったですが、「2199も順次公開されるのに何読んでるんだ~」と自分にツッコミながら、ブログのタイトルも「ヤマトの間違った楽しみ方」にしようかと思いました。
作者 高垣眸は明治31年生まれ。この小説のあとがきが昭和53年、当時80歳。。(初版は昭和54年)
プロフィールを見ると海を舞台にした冒険小説や時代活劇が専門でその他活動もかなりしっかりした児童文学者です。この「ヤマト」も西崎義展の依頼もあり、TV版ビデオを全巻観て「ヤマト」に魅せられて仕事を引きうけたそうです。
確かに、「ヤマト」じゃなくて、冒険活劇ならこの小説のストーリーもわりと面白いと思います。しかし、奇本の「ヤマト」なのです。北原尚彦氏の「SF奇書天外」にも紹介されてます。
まず、勧善懲悪、ガミラス側のファンだったら怒るかも、ガミラス人は獰猛な猿が進化した人類で、完全男尊女卑、(地球人とどう違うのか?)、デスラー総統が地球人を奴隷にする計画を立ててたり通信でスターシャに言い寄ったりしてる。
登場人物の会話が「江戸っ子×子供+横文字」 古代進も島も「ありがとう」と言わないで「サンキュー」と言うし、真田が「アデュー」と言うし、古代守が別れ際に「ボンボワイヤージ、ヤマト」
。。。。高垣先生がんばりましたね。。
もっとも作者が戸惑いつつ渾身の文章が古代進と森雪の恋愛模様ではないかと思います。男女七歳にして席を同じうせずの時代を生き、せいぜい中学生向けの小説を書いてきた作者にヤマトの世界の恋愛はどう映ったのか??最初からコスモナイトの小石を拾って手と手が触れ合うし。ある意味王道。
「どうしたっていうんだい?何がそんなに気に食わないで、ふくれっ面してるんだ?」
「嫌い。君なんか大嫌い。あっちへ行って」
「ふん。それが命の恩人へのご挨拶かい。お前さんあン時や、死んでたんだぜ、毒ガスを吸いこんでよ。おれの人工呼吸のおかげで生き返ったくせに、その態度はなんだ。あばずれ」
「人工呼吸だなんてうまいこと言って、処女の唇を盗んだくせに、痴漢よ君は」
「何をッ、痴漢とはよく言ったなッ、こいつめ」
以上、ラスト付近の古代進と森雪の会話、この後キスシーン。
面白かったです。あ--2199観たくなった。
ある意味、最高傑作ではw
パラレルワールドのもう一つのヤマトですね。
これもアニメ化されたら面白そうです(笑)
2199は数話見ましたが早く続きを見たいですね。