小さな森の恋 #31
- カテゴリ:自作小説
- 2012/11/27 13:31:38
✿主な登場人物✿
・ティーナ…妖精の女の子。この物語の主人公。
・クリス…人間の男の人。妖精を信じて探し続けている。
・ヴァン・レナード…妖精の男の子。ティーナに想いを寄せる。
・マリー…人間の女の子。美しくて、可憐で、町一番の美人。
・ジル・マティ…本名はジル・マティだが、仮名を使っており、仮名、アリス・コニー
第三十一章 『リズ・マティの母親』
「…?どうかした?」
「…あの、ご両親の遺留品とかありませんかっ…!?」
「あっ、あるけど…。 なんで?」
リズは少し不思議そうにティーナを見た。
そりゃそうです。 人の”両親の遺留品見せろ”なんておかしい。
「見せてもらえませんか…??お願いしますっ・・・・」
ティーナは一生権命頭を下げた....。
「…無理。 他人に遺留品を見せるなんて…おかしいよっ!!!!」
リズは、フッ と後ろを向いて帰ってしまった。
そんなリズの手をつかんで、ティーナは必死な顔をした。
「お願いします…あなたのためでもあるんです…!!!!!」
「えぇ……??」
ティーナの必死な目を見たリズは何かあるんだとどこか感づいた。
「わかった、見せるわよ。 来て…」
リズは、ティーナを案内した。
「ここは…??」
「ママとパパの寝室。 いつもここでケンカしてたけど…仲直りする場所もここだった。
だから、ママもパパもここで眠りたいだろうなって思ってここにおいたの。」
「そう…なんだ…」
「遺留品はここだよ。」
といって、ベットの横のタンスを開けたリズ。
そして、中から、小さな箱を取り出した。
「この箱の中にママとパパの遺留品が入ってるのよ。」
「こんな小さな…箱に…?」
「…うん。ママもパパも自分の物はあまり買わなかったから…。でも…この中にある
遺留品だけは、すごく大事にしてたものばっかりなのよ。 だから少ないのよ」
といって、香水を取り出した。
「香水?」
「うん、お母さん…いつもこの香水つけて気に入ってたから…私も同じ香水付けたいんだけど、におい忘れちゃって…」
「その香水もう一度におってみれば…?」
「それがね…この香水でないの。 中に何かがつまってるみたいで…取ろうと思っても
なかなか取れなくて、もうそのままにしまっちゃってたのよねぇ~…」
「中に?…見せて?」
ティーナは香水を手に取って、プッシュした。
でも、やはり香水は出ず、においもかすかにしかしない......。
確かに、何かがつまってるような感触がした。
「ん~…確かに何かつまってる…。」
ティーナは香水の穴をのぞいた すると─────
「何か紙が入ってる・・・?」
「えっ!?紙っ・・・・!?」
リズは、香水を取り上げて、香水の穴をのぞいた。
「本当だ…紙が入ってる…。」
リズは無理やりふたをこじ開けて、ふたを取った。
「…手紙だわ。」
「手紙っ…!?」
「ママから…?」
リズちゃんへ
リズちゃん、お元気ですか?
って、改めて聞くのもおかしいわよね…。
あの日からずっとリズちゃんを見てきてね思ったの。
リズちゃんの成長を見て来れてすごく幸せだってね……。
リズちゃんはママといれて幸せでしたか??不自由しませんでしたか??
ママもパパも、あなたに一生権命愛を注いだつもりです。
あなたにこの愛が伝わっていれば、幸いです…。
…すごく話しづらいですが、ママは今日言わなきゃいけないことがあります。
リズちゃんが傷つくと思って、いえなかったけど、リズちゃんも立派な大人。
リズちゃん…落ち着いて聞いてね…。 実はね…あなたはね
ママとパパの本当の子どもじゃないのよ。
※実話ではありません。