Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


小さな森の恋 #30

✿主な登場人物✿
・ティーナ…妖精の女の子。この物語の主人公。
・クリス…人間の男の人。妖精を信じて探し続けている。
・ヴァン・レナード…妖精の男の子。ティーナに想いを寄せる。
・マリー…人間の女の子。美しくて、可憐で、町一番の美人。
・ジル・マティ…本名はジル・マティだが、仮名を使っており、仮名、アリス・コニー

第三十章 『ティーナの行動』

「あの子どんだけ耳いいの…??」

唖然となっているジル。

「おばあちゃんて…。俺たちの関係引き離そうとしたのはティーナの家族だったのか??」

「ええ、そうよ。 まっ、ただのおばあちゃんだけどね。」

ジルは、コツコツコツ.... と足音を鳴らして、帰ろうとしたが、クリスが手をつかんで引き止めた。

「何??まだなんかあるの??」

「探せよ…お前のせいでもあるだろ?」

ジルは、 クスッ と笑ってクリスの手を払った。

「ふざけないで。 私は仕事をしただけよ?仕事は終わったの。 お疲れ様。クリス。」

ジルは、笑って行ってしまったのだった.....。

「・・・探さないと。」

だが、クリスが探すと言っても、クリスは人間で大きい。

妖精界をこの大きさで探すのは、少し無理があった。

「……くそっ、なんでこんなアイツらは小さいんだよ…」

といいつつも、大きいからだを狭くして、ティーナを捜した。

「ティーナッ・・・!!!!」

ティーナは小さな切り株に座っていた。

「クリス…」

「何してるんだ…風邪引くだろ…?」

「クリス、私、別れない…。あなたと結婚するっ…!!!!」

「ダメだ。結婚はできない。」

「クリス…お願いよ…。幸せになりたいのよ…」

ティーナは涙を流した。

「幸せになるもなにも…お前は粉になって消えるんだぞ…??そんなの…辛すぎる。」

「…それでも、結ばれたいの…。結婚して、私の心を癒して欲しい…」

「・・・・ティーナ」

「あなたと結ばれて粉になるなら…それでいいの…。お願い…」

ティーナの決心はすごく強かった。

それを、クリスも気付いたのだった────。

「ティー…ナ…。 オレは…」

「あっ、ジルさんっ……。またあの塔に…」

ティーナが座ってた切り株の近くには、塔があった。

その塔は、どうやらティーナが行った場所らしいのだ。

「そうだ…前もあの塔にっ…」

ティーナは急いで、塔へ向かった。

「おいっ、ティーナっ…!?」

クリスも、大きいからだを小さくして、ついていった。

「シッ..... クリス、こっからは来ないで。 あと黙ってね。」

といって、ティーナは、塔の中を見えるくらいの場所に隠れた。


すると、かすかに聞こえてくる会話.....。

「リズ、いるんでしょ??出てきて??」

────────────ガチャ。

「んっ・・・。アリス?? こんな時間にどうしたの??」

「やっと、給料が出たのよ。 はい、これ…」

「えっ、貰ったばっかりじゃん…。 どこで働いてるの…??」

「女は秘密が多いのよ。 深く聞かないで?リズ。」

「そう…。でも、ありがとう…。なんでここまでしてくれるの??」

「…なんでかしらね??」

「もう大丈夫だよ?私も甘えすぎた、頑張って働く・・・・・・」

「何言ってるの…!?あなたは気にしなくていいのよっ!!!!」

「え・・・・?」

「…ごめんなさい、でも大丈夫だから、本当に」

といって、ジルは帰っていった。

「……まさかあの子のために…”報酬のために動いてる”の?」

ティーナは、グッ と唇をかみ締めて、中へ入っていった。

「あ、こんばんわ~」

「あの…ジルさん…じゃなくて、アリスさんとは仲いいんですか?」

「お世話してくれてるの。 給料が入ったらいつも袋一杯のお金くれて…」

「……なんでそこまで、してくれるんですか?」

「さあ…?私の両親が死んでから…あの子が現れて、急にお世話してくれるように・・・」

「…ご両親亡くなったんですか…?」

「ええ、病気だったの、2人とも…。でも死んでからすぐ・・・お世話しだしてくれて…」

「・・・・・・・・?なんでそんなにリズさんに…。 ! もしかして…」

ティーナは何か分かったのだった。


※実話ではありません。




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