Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


小さな森の恋 #26

✿主な登場人物✿
・ティーナ…妖精の女の子。この物語の主人公。
・クリス…人間の男の人。妖精を信じて探し続けている。
・ヴァン・レナード…妖精の男の子。ティーナに想いを寄せる。
・マリー…人間の女の子。美しくて、可憐で、町一番の美人。
・ジル・マティ…本名はジル・マティだが、仮名を使っており、仮名、アリス・コニー

第二十六章 『”あの事”』

「ハァッ....ハァッ.....!!!ティーナ…」

ヴァンが急いで来た場所は、ティーナとクリスがであった場所。

だが、そこには誰もいなかったのだ。

(クソッ…ここじゃなかったらいったいどこに…)

グッ.... と拳を握り締めたヴァンに、またささやきが聞こえた。

”ヴァン・レナード よく聞きなさい。 そこにはいないわ”

「・・・まただ・・・。お前・・・だれだ・・・」

”ティーナを影で見守るもの…ってところかしら??”

「影で……??」

”それより、ヴァン・レナード。場所を教えるわ。場所は悪魔の森よ。”

「なっ・・・!?なんでまたあそこに・・・!?」

”さあ??学習能力がないんじゃない??それか・・・”

「それか・・・?」

”呪われているか。”

「・・・・・・・・・・・!」

ヴァンは寒気がした....”呪い”その言葉に恐れてしまったのだ。

”じゃあ、私の情報はこれまでよ。 あとは自分で頑張りなさい”

「おい・・・おい・・・待てよっ・・・!!!!」

いくら叫んでも、応答してくれないジル。

ジルは何を隠し持ってるのでしょう…??何をヴァンに必死に伝えてるのでしょう…??

ヴァンになにをさそうとしてるのでしょう…??

(ヴァン・レナード。 ティーナにもしもの事がありかけた場合…私はあの男を抹殺するわ)

ジルは、スッ.... と銃をクリスのほうへ向けて言った......

(それが、私の仕事なの。 悪く思わないでね?クリス・ドレッド)

そして、その頃、ヴァンは──────??

「悪魔の森なんて…なんであんな男のために行かなきゃいけねーんだ…」

でも、ティーナのためでもある。 ヴァンは悔しいが、助けに行った.....。

「ティーナっ!?ティーナァッ!!!!!」

森へ入ったヴァンは、急いでティーナ探しを始めた。

だが、応答がまったくなく、静かな森にはヴァンの声しか響き渡らない。

「まてよ…さっきテレパシーを送った人はティーナを見ていたって事だよな…??」

ヴァンはいいことを思いついたようだ。

「お────────い!!!!!テレパシー送った人いるんだろ・・・!?出てきてくれよっ」

パァァァァァァァァァァァァアンッ──────!!!!!

「え・・・・・??銃・・・声・・・??」

ヴァンは、なぜか最悪なことを考えて、顔が真っ青になっていた。

そして、あのたった一発の銃声の音を頼りに、向かっていった........。

そして、ようやく銃声がなったと思われる場所へ到着。

「ハァ....ハァ.....ティーナ…??ティーナ…いるんだろ…??ティッ・・・!」

バッ.......!!!!!

ヴァンは何者かに口をふさがれた。

「!?」

「黙りなさい、大きい声だすんじゃないわよ。本当に素人ね。」

そして、パッ.... と手を離した。

「あんた誰だ・・・!?」

ガチャッ.......!!!

ヴァンに銃を突きつけた。

「大きい声ださないで。私の足を引っ張るんじゃないわよ。」

「・・・・誰なんだ?」

「・・・私はジル・マティ。女スパイ 報酬のためなら動く女よ。」

フッ..... と笑った。

「まさかお前・・・ティーナを・・・!?」

「影で見守ってるって言ったでしょ?めんどくさい男ね。嫌われるわよ?」

とだけ、伝えてどこかへ行ってしまった・・・が。

ヴァンもそのままおいてかれるわけにはいかない。

ヴァンは、ジルの後ろからついていった。

「なによ、ついてくるんじゃないわよ。」

「ティーナのためなんだ、許してくれよ。」

「フッ.......好きな女のためならたとえ悪魔の森でも入るってワケ....。」

といって、ピタ と止まった。

そして、フッ.... と振り返って言った。

「私が報酬のためなら動く理由…わかる…??」

「わっ・・・わかんねーよ・・・」

「フンッ....でしょうね。あんたみたいなおチビちゃんには何もわからないでしょうね。」

「なんだよ・・・」

「…私が報酬のためなら動く理由はね、借金返済のためなのよ。死んだ家族が残した。」

「え・・・・・・」

「いい?これだけ言っとくわ。 人なんてそんなもんよ。 なんでもかんでも周りの人に
なすりつけて、自分はさっさと消えてなくなってしまう…。相手の辛さも知らずにね。」

「あんた・・・なんかあったのか・・・?」

「フフッ、さぁ??深く過去を聞く男も嫌われるのよ。」

といって、さっさと言ってしまった。

「・・・・?」

ヴァンは少し、違和感を感じた。

あの人は凄くつらそうだ。 でもなぜ”報酬のためなら動く”なんて何度も言うんだろう。

何か…ほかに…その言葉の裏になにかあるんじゃないか・・・?

そう思ったヴァンだった。



そして、時は流れ、ようやくティーナとクリスの姿が見えた。

「シッ...... 静かにしなさい。 面白い話をしてるわ.....。」

「・・・・・・?」

ジッ...... と2人を見て、耳をすませる。

「え……!?私と…結婚…してほしいって…??」

「ああ、オレも色々考えたんだが.... やっぱりお前が好きだ。」

「・・・・クリス」

「キチンと妖精界の結婚の儀式の本を読んだんだ。だから・・・結婚してほしい。」

「・・・・・・・・はい。」

「結婚だと・・・・!?」

「黙りなさい。 …でもコレはまずいわね、早く阻止しなくちゃ…」

「っ・・・・・・・ティーナ。」

「あんたも知ってるんでしょ?”あの事”」

「え・・・・・・」

「妖精と人間が結婚の儀式をあげるとき....2人が誓いのキスをすると、妖精は消える。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「フッ、そうだったわね、あなたのお母さんもそれで死んだんだったかしら??」

「結婚の儀式なんて・・・あげなきゃいいんだよ。」

「…バカなの??妖精にとって恋人ができると結婚の儀式をするのが決まりよ。じゃないと、2人はいつか天罰をくらうわ。」

「儀式をあげれば・・・」

「…ティーナは粉になって消えるわ。」

「・・・・・・・・・・!?」

”あの事”とはこのことだった......。

でも、ジルは誰に依頼されたのでしょう??

2人の関係を壊せと、誰に言われたのでしょう・・・・?



※実話ではありません。




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