小さな森の恋 #22
- カテゴリ:自作小説
- 2012/11/17 12:10:29
✿主な登場人物✿
・ティーナ…妖精の女の子。この物語の主人公。
・クリス…人間の男の人。妖精を信じて探し続けている。
・ヴァン…妖精の男の子。ティーナに想いを寄せる。
・マリー…人間の女の子。美しくて、可憐で、町一番の美人。
・ジル・マティ…本名はジル・マティだが、仮名を使っており、仮名、アリス・コニー
第二十二章 『アリス・コニー先生、本名ジル・マティ』
「ティーナ、おはよう」
笑顔で朝の挨拶をしてくれたヴァン。
でも、ティーナは笑顔で返せるはずもなく.......。
「お…はよう…」
顔が引きつってしまった────。
「どうしたんだよ、ティーナ。今までどおりでいいぞ??告白とか気にするなって!!」
と笑顔で駆け寄ってくるヴァン。
「気にするわよっ…!!!」
────と、ヴァンの手を払ってしまった。
「あ…ごめんなさい…」
といって、ティーナはそこにいられなくなり、逃げていった。
「ティーナ…」
そして、落ち込んでしまったヴァン。
そんなことも知らず、ティーナは教室へと向かった────。
そして、一時間目が始まった。
「はい、それでは今日は皆さんに紹介したい人がいます。来てください。」
教室の外に向かって、呼びかけた先生。
────カツカツカツカツ.....
ハイヒールの音が響く.....。
────カツカツカツカツ......ガラッ────!!
「遅れてごめんなさい…ってギリギリセーフだったかしら??」
「あっ・・・・・」
そこにいたのは、キレイな黒髪で短い髪になり、きれいにエリートのような
先生ファッション。美しく、可憐に変身し、スパイのときの”ジル”とは大違い。
香水のにおいもまったく変わっており、まるであのときの面影はまるでなかった。
「今日からここの副担任の”アリス・コニー”先生です。よろしくお願いしますね」
カツカツカツカツ......。
「アリス・コニーです、よろしくお願いします。わからない事たくさんあるから皆さん…」
スッ、と教卓に座り、まさにお色気ポーズで
「よ・ろ・し・く・ね❤」
ほのかに香り香水のいい香りと、大人の色気、おまけにポーズまで…。そして美人。
スカートも超ミニだった そのせいで男生徒は全員メロメロだった───。
「さっ…さすが…」
「フフッ❤」
男を落とすのに、5秒もかからないジルだった。
「まあ、アリス先生!!そんなことしないでくださいっ…!!!」
この学校でも、一番人気のマドンナ先生だった↑ローラン先生は嫉妬。
「あら、ローラン先生だってマドンナ先生でしょ??このくらいしとかないとねぇ~」
「なっ…」
といって、カツカツカツ....と後ろのほうへ歩いていった。
「皆さん!!授業始めますよっ!?ページ開いてっ!!」
「えー??アリス先生の授業はー??」
こんな声が飛び交った。
「私は次の授業だから皆楽しみにしててねっ❤」
───と、得意のウインク。
「はーい!!」
すんなりいう事を聞く男子生徒。
こんな事今までにない光景だったのだ。
「もうっ!!集中しなさーい!!!!」
なんだかんだで、一時間目終了────。
次は二時間目だ。
「皆お・ま・た・せっ❤」
と、ウインク まるでウインクは魔法のようだった。
「待ってました!」
「フフッ、じゃあ、授業始めていくわね。 あら??そこの子…」
といって、男子生徒に近づいていくジル。
「はっ…はぃ…??」
ジルは、ス...... と頭に手を伸ばして、スッ.... と髪の毛を触った。
「え!!!///////////」
そして、ジルは ニコッ と大人の笑顔を見せて
「取れたわ、もういいわよ」
と、一言。 どんだけ視力いいのかはおいといて
ジルのこの一言と笑顔で男生徒はメロッメロだった。
「じゃあ、授業始めようかしら??」
そういいだすと次は男生徒が─────。
「あー、頭痛いー!!!!」
と、おそらく仮病の男が出てきた。
「あら、大丈夫??保健室行く??」
「せっ、先生が計ってみてくれませんか??」
(何言ってんだ、エロ野郎)
皆でも思うと思うが、ティーナも心の中でつぶやいてしまった…。
「ええ、いいわよ」
と、すんなりOKし、男子生徒へ近づいていった。
そして、まさかのおでことおでこをあわせて計った。
「うーん、ないわよ??念のため、保健室行ってらっしゃい」
と、またあの笑顔。
これには、さすがの男子生徒もメロメロで倒れそうなくらいなので保健室へ。
この光景を見た男子達は皆急に”おなか痛い”だの”熱がでた”だの仮病を使い始めた
「もう、しょうがない子たちねっ、フフッ❤」
と、またあの大人の笑顔────。
そして、男子生徒は失神してしまったのだった。
(えー!?なにこれ!!)
ティーナも驚きを隠せない。
ティーナ以外の女子は、皆あきれていたのでした。
「あら、授業にならないわね…どうしましょう??」
「じゃあ~、先生と女子だけの、恋バナはど~です?」
「え~??恋なんて全然よ~??」
「嘘でしょ!」
(いや、本当でしょ)
スパイやってたのに恋できるか!!!!
と、心の中でツッコミをいれたジルだった。
「まあ、授業なんだから、静かにねっ♪ 静かにだったら自由時間与えるわ。」
と、ニコッ と笑い、皆は騒いだ。
(ジルさんが先生でやってけるのー?;)
不安がこみ上げてきたティーナを見て、ジルは ニコッ と笑ったのだった。
※実話ではありません。