Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


小さな森の恋 #21

✿主な登場人物✿
・ティーナ…妖精の女の子。この物語の主人公。
・クリス…人間の男の人。妖精を信じて探し続けている。
・ヴァン…妖精の男の子。ティーナに想いを寄せる。
・マリー…人間の女の子。美しくて、可憐で、町一番の美人。

第二十一章 『ヴァンの幸せと、罪悪感。』

「…で、人間と妖精の恋なんだが…どうする??この先…」

「ヒミツにして…ほしい。私も秘密にするから…」

「…わかった!!オレは、人間界では…マリーと婚約してるし…なぁ…」

「うんっ、それでごまかせるしねっ!!マリーと結婚して…人間界でうまくやれるよーに」

───と、ティーナは無理に笑った。

「じゃあ、今日は帰るな。じゃあ…な」

そんなティーナに気付くはずもなく、帰っていった......。

「またね…クリス…」

ティーナは無理に笑顔を作り、その後ろ姿を見送った.....。

さてと......。

───と、ティーナは伸びをして、フッ.... と後ろを振り向いて、家へ向かった───。

「ただいま、お姉ちゃん…さっきはごめんなさいっ…!!!!!」

と、思い切って入ると、そこには信じられない光景が・・・・。

「ティーナ!!」「ティーナっ!?」

2人は抱き合っていた…。 いや、そう見えただけかもしれないが、

姉の顔はあきらかに、”女の顔”だったのだ。

ティーナには見せない、恋してる顔だった。

「違うのっ、ティーナっ!!これはねっ…」

「べっ、べつに大丈夫だよ!!!お邪魔しましたー!!」

といって、ティーナは部屋へもうダッシュして、部屋へ入った。

(うおぉぉぉぉお、マジかー!!!お姉ちゃんのあんな顔初めてみた!!!!)

と、ティーナは舞い上がるように心でつぶやく。

でも、ティーナは”アレ??”と思った───。

そういえば、ヴァンはティーナが好きで、ミィーナの事は好きじゃなかったはず。

むしろ、”オレはお前以外見ない”というようなノリで告白をしていたのに……。

「まさか…ヴァンがお姉ちゃんをもてあそんでるっ…!?」

誰もが、この考えを浮かばせるでしょう....。

ティーナは”ムッ”とした…。 姉をもてあそんだと思ってるのです。

ティーナは、バッ!!! と立ち上がると、2人のもとへと走っていった。

「ヴァッ・・・・・・!!!!」

「さっきは…ごめんね…」

「んっ…??」

ティーナはミィーナの声を聞き、思わず、立ち止まった。

「私…あんなことなるとは思わなくて…」

ミィーナが、スッ.... とイスに腰を下ろした。

「いや…俺も、ミィーナの気持ち…わかってるつもりだし…」

「うん…悔しいのよね…。 別に自分におぼれてるわけじゃないのよ?? …ただね」

ミィーナが スゥ.... と息をすうと

次の瞬間、ありえない言葉を口にした。

「なんで、私じゃなくて、ティーナなのかがわかんないのよ。 私のほうが…上なのに…」

(はぁっ……!?)

ティーナは心の中で、ショックと同時に、怒りを覚えた。

「いや…俺は顔じゃねーんだよ…」

「え…??」

「正直…なんで好きかわかんないんだ。ものごころついたときから…好きだって気付いたし…。どこが好きか、ハッキリ言え。っていわれてもいえねーと思うんだ、俺。」

「それは、本当の愛じゃないわ。」

「いや、本当の愛だ。 オレはあいつのために…命も捨てれるし…一生付き添う覚悟もある。 利用されたって…嫌いにはなれねー…絶対…」

「でも、ふられたのよね??」

「ああ、だから今は…そんなん関係なく、アイツのそばに居れたら幸せなんだよ…
アイツの笑顔、優しさ、ぬくもり…それを感じるのがオレの幸せなんだよ、ミィーナ。」

ヴァンは、ありえないほど優しい笑顔で言ったのだった。

「バッカじゃないの!?もういいわよっ!!!!」

「ミィーナッ!!!!!」

ミィーナは出かけてしまった。

「…ヴァン、あなた…そこまで…」

ヴァンの深い気持ちに気付かなかったティーナは、どこかで

深く…深く…罪悪感を感じてるのだった────。

アバター
2012/11/16 17:23
ヴァンかっこいいです!!!

つづききになります



月別アーカイブ

2019

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009


Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.