ドラマ【相棒eleven】
- カテゴリ:テレビ
- 2012/11/08 10:35:50
【感想】軽いノリの珍妙な事件でしたね。こんなのを書くのは誰だと思ってエンドロールを見ていると、ハセベバクシンオーでしたw このところ毎シーズン、ハセベの担当回が1~2回あるのですが、神回の名が高い越境捜査の回以降、それに匹敵するような内容の回はありませんねぇ。今回も越境捜査には及びませんが、実に個性的なストーリーで、最後までぎっしりうぐいす餡が詰まった鯛焼きみたいでしたねw 美味しいんだけど、やっぱり普通の餡子の方が美味いよな、みたいな。この、物語全体に漂う軽妙な雰囲気は、ひとえに加藤晴彦が持つ独特の雰囲気じゃないかと思うのです。彼ももう結構いい年なのですが、いつまでたってもひょろっとした若造のイメージが抜けませんよね…。加藤の出世作は朝ドラの「走らんか!」なのですが、この朝ドラは朝ドラにしては珍しく男性が主人公だったのに、その主役の三国一夫は鳴かず飛ばずだったのに比べ、その友人役だった加藤は、立派に俳優・タレントとして活躍しているのだから、世の中皮肉なものですよねぇ…。まぁ日本の芸能界は事務所の力によるところが大きいので、素人にはわからないところもありますね。さて、今回のキモは、身分詐称をしようとしているように見えた男が本物で、本物と思われていた男が偽者だったというところでしょう。考えてみればパスポートは偽造された形跡がなかったので、もっともな話なんですけどね。30代の男性は、就職氷河期の一番つらい時代を過ごし、定職につけず、公的な支援や保護も受けれず、周囲の理解も得られず、その日暮らしの生活をしている人も多いと聞きます。そんな生活の中で、彼は最後の手段、名義貸しをしてしまったんですね。ハセベは40代ですが、今回脚本に協力した守口は30代。ちょうど同世代のこんな話をよく知っていたのではないでしょうかね。同じような境遇の青年が自殺した話を櫻井が描いたボーダーラインが、知らない世界に少しずつ踏み込んでいくような内容だったのに比べ、今回の加藤演じる青年が、不幸な境遇にありながらも飄々と生きている姿に、愛着が感じられるような内容だったのは、脚本家の世代が違ったからかもしれません。ちなみに私は国民総背番号制には反対ではないのですが、個人情報という観点からすると、悪用されると怖いと思うこともありますね。月本幸子は完全に反対のようですがw てか、なんで野球でもないのに背番号っていうの?w 普通に番号でいいじゃん。
今回のように悪い人が悪い人を殺す回は、見ていて後味が悪くないのがいいですね。
成宮もやっと相棒のムードに慣れてきたかな?
あとついでに書いちゃいますが、名義貸しって最後から4番目くらいの手段でしたね。
3番目が臓器売却、2番目が犯罪、ほんとの最後は保険金目当ての自殺かな、と思います。
うぐいす餡のたい焼き、なんか言い得てます
加藤晴彦さん、個人的には結構好感あります。
ラストの土下座?シーンがちょっと印象的でした。