Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


小さな森の恋 #6

✿主な登場人物✿
・ティーナ…妖精の女の子。この物語の主人公。
・クリス…人間の男の人。妖精を信じて探し続けている。
・ヴァン…妖精の男の子。ティーナに想いを寄せる。
・マリー…人間の女の子。美しくて、可憐で、町一番の美人。

第六章 『姉、フィーナ登場』

「消して…消してよっ…!!!いっそこのまま雨と共に消してっ…!!!」
ティーナは静かな森の小さな木葉の後ろでおお泣きしていた。
「ティーナっ…!?お前…またここにっ…」
「ヴァン…??あなた…なんでココに…??」
「お前…まさか見たのか…??」
ティーナは静かにコクッ....とうなずいた。
「ティーナ…お前…」
「ハハッ.....あの子の笑顔が好きだって…あの子の笑顔…妖精みたいだーって…」
「ティーナ…」
「ヴァン…私どうしちゃったのかな…??」
「え?」
ティーナは腕をグッ...とつかんで言った。
「悔しい…悔しいよ…。でも…それ以上に…」
ティーナは腕に爪を立てた。そしてそっとヴァンの顔を見て言った。
「悲しいよぉ……凄く悲しい……」
ティーナの顔は涙でボロボロになっていた。
「…ティーナ」
「ヴァンを好きになりたい…」
「え?」
「私、もうあの人に会わない。絶対会わない…。その代わり…ヴァンを好きになる…」
「ティーナ…お前…本当にそれでいいのか…??」
「うん…だって…この恋は最初から間違ってたんだよ…」
ティーナの体は大雨にうたれ…まるで今のティーナの心を表してるようだった。

───────────翌日。
「ゴホッ…ゴホッ…。あぁ~あ、言わんこっちゃないなぁ、このさま。」
あの日の翌日、ティーナは熱を出していた。
「あぁ~…だるいぃ~…。あんま魔法使いたくないんだよなぁ…」
ティーナはフッと手をあげて
「エイッ」
ティーナが指で一振りしたらポンっと氷が出た。
「あぁ~…コレするだけでもしんどいわー」
「チュン....」
「ココっ!?今日デートでしょ!?早く行きなさい!!」
「チュン....」
ココはパタパタ....と羽ばたいていった。
「うぅっ…しんどいぃぃぃい…こんなときに…いてくれたらなぁ…」
コンコン.....
「んぁ??こんな時間に誰よ~…ったく。はぁ~い」
ティーナがフラフラしながらもドアを開けた。
「ハロー❤元気にしてたぁ~??」
「おっ…おおお…お姉ちゃんっ…!?」
「イエ~スっ☆」
お姉ちゃんのフィーナはずっと妖精の村から離れて、遠い場所で暮らしていた。
「こんなときに…こない…で」
バタッ.....
「えぇっ…!?やだっ、ティーナぁっ!?」
姉、フィーナはパパパパパァ~ッと魔法で看病をした。
「ん…、って…アレ??しんどくない…」
「イエェ~スッ♪私は熱を引く魔法を覚えたのよっ☆」
「本当にっ!?お姉ちゃんすごい!!!!」
ティーナはパアッと顔を輝かせた。
「いやいや、長年ティーナを一人にしたんだもん。このくらいできなきゃね~」
「お姉ちゃん…」
「おっ、そーだ。おばあちゃんとこにも行かなきゃ!!じゃあ、行ってくるねー♪」
「あっ、おねえちゃっ…」
フィーナはスズメに乗ってパタパタパタと行ってしまった。
「お姉ちゃん…また綺麗になったな…町に出たらすごい事になってるんだろうな。」
とつぶやいてファサッ、と布団に包まった。
「おいっ!!!ティーナ!!フィーナが帰ってきたって!?」
「ヴァンっ!?なんでそれ知ってんの!?」
「いや…この辺で見ない美人を見たってすんげー噂でさぁっ」
「やっぱりな」
「最近フィーナ見なかったし、フィーナかなーって思って」
「そうそう、お姉ちゃんだよ。ついさっき帰ってきた。もうそろそろ帰ってくるんじゃない?」
ガチャッ!!!!!!!
「ティーナァッ!!!!あんたっ…」
「え…フィー…ナ…??」
「おおうっ、ヴァン~❤あいかわらずイケメン君だなぁっ☆」
「はぁっ!?ふっ、ふざけんなよ/////」
「フフッ、それより、ティーナ…あんた…」
「ん??」

※実話ではありません。




月別アーカイブ

2019

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009


Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.