「悪夢」
- カテゴリ:自作小説
- 2009/07/14 19:38:04
あの日起きた、少年二人組による殺人事件。
その犯人の目撃者となった日から、生れ堕ちた悪夢は彼をひどく悩ませた。
毎日のように付きまとう二つの黒い影。
かすかに聞こえる、自分へのものと思われる小声で交わされる会話。
それらに彼は、今にでも呑み込まれそうだった。
かつ、かつ、かつ……
重たい靴音が三つ重なり、辺りに響き渡る。
今は深夜の路地裏。
この時間ならさすがにあの人影も姿を見せないだろう、と勝手に思い込んだのが、彼の間違いだった。
人影は、ずっと彼のことを見張っていた。ずっと。
言いようのない恐怖に、彼はゾッとした。身の毛がよだち、足がすくむ。夏の夜の生暖かい風が、急にヒヤリと感じた。
「うわぁぁ! 」
悪夢から逃れるため、彼はがむしゃらに走り出した。
周りには目もくれず、足が絡まり時々転びそうになりながらも必死に右に左にと足を動かす。
黒い影はお互い何か短く言葉を交わし、すぐに彼を追いかけた。
そして、突然の光。
次の瞬間の、大きな車の急ブレーキの音。体で感じる浮遊感と衝撃。
吹き飛ばされた彼は、血まみれになって黒い影の足元に落ちた。
「しまった。依頼人が事故にあっちまったぞ」
「大方、俺達をあの殺人者と思い込んで逃げたんでしょう」
「うむ。俺達こそが、あの事件の目撃者となり毎日二人の少年の幻覚に悩み、精神不安定者となった依頼人のカウンセラーと護衛だったというのに……」
続きは無いです;
星 新一さんみたいな作風を目指したんですが、見事玉砕orz
わたしは逆にファンタジーは書けません。
すごいです!
俺も小説を書くんですが、
ほとんどはライトノベル風のファンタジーで、
こういうサスペンスものは書けません。
続きがありそうな雰囲気ですが、
これは完結しているんでしょうか?
夢と現実が区別が付かなくなっている恐怖みたいなもの、
俺もよく感じるんですけどね。