Nicotto Town


フリージア


金狼の重圧…05

 「面会謝絶か…」

 夜の帳がとっくに降りている。チームの皆は面会謝絶と言う言葉を聞き、誰も声を出せずにおり、こう考えていた。サウス、イースト、ノース地区のトップが軒並みやられたのに、その事実が広まるのに時間がかかっている。本来なら、真っ先に知っていなければならない立場でもあるバタフライのチームがやっと知ることがでた。このウルフ復活が本当の事なのか、それをバタフライを除いて誰もが疑っていた。

 素直に次は俺たちだと考えようとするバタフライ。なによりウルフが復活したのをこの目で確かめたら、もっと気持ちは高揚へと向かう。自分の念願が成就されるかもしれない興奮が心を揺り動かした。今知った3人のトップの現状を隠しながら。

 バタフライはユウジとシンと3人でなにやら話し始めた。
 「これはチャンスなんだぞ…」
 バタフライは恐怖を隠し、強気。
 「しかしな・・・」
 ユウジは恐怖を隠さない。が、ウルフを見たいと思っている。
 「みんな病院送りになっているなんて、異常だぜ」
 シンはウルフの復活を疑っている。何か裏があると…
 
 「俺はそんなへまはしない」
 「へまとか言う問題じゃないぜ、どう考えても異常だろ?」
 シンは立て続けに捲くし立てた。
 「考えてもみろ、おかしだろ?復活したって言ってるウルフの姿を誰も見てないんだぜ。ウルフが復活したなんて噂ならすぐに広まるはずだ。それが俺たちは今日まで全く知らなかったんだぞ?対戦した奴がウルフとやったと言っているにすぎないし、無観客レース、対戦したチームの奴等ですらウルフの姿を見ていない。そして、ウルフのチームはとっくに解散していて詳細は聞けねえ。ウルフが本当に復活したのか、もうちょっと慎重になった方がいい」
 バタフライとユウジは黙って聞いていた。シンは続ける。
 「俺が知っているかぎり、ウルフがレースをした時に誰かが転倒事故を起こしたなんてほとんど聞いた事がない。3人ともどんな事故だったのか詳細は分からない、ただ自分で事故ったのかも知れないが、やはり3人ともって言うのが解せない。極端に考えれば誰かが3人を闇討ちにでも…って事も考えるぜ」
 「そんな闇討ちだなんて、飛躍しすぎだ。それにそんなことしてなんの得がある?」
 シンは自分の飛躍を落ち着かせ、黙った。
 「仁王やフォックスを倒せるのはウルフ以外考えられない、俺はウルフが復活したと信じたい…」
 バタフライはとりあえずウルフの存在だけは明確にしようとしていた。恐怖より対戦したいと言う気持ちが強いのだろう。

 ただ、ウルフと対戦したいと言っても一つだけ問題があった。それをユウジが指摘する。
 「まあ、いろいろ問題はあるが…なあ、ウルフとやるって言っても、どこにいるのか分からないのにどうするんだ?どうやってコンタクトを取るんだ?そもそも、あの3人はどうやってウルフと会ったんだ?」

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2012/11/02 20:55
続き続き^^
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2012/10/30 17:14
明日から、修学旅行です^^
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2012/10/29 17:09
おかえし、ステプです☆
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2012/10/28 13:24
んんー。
推理小説じゃないけど、実は〇〇が××で・・・、なんて事を予想しちゃいますね。
続きが楽しみです。
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2012/10/27 23:39
謎の存在・・・・ウルフ!

わたしも早くそのウルフに会いたい!
いったいどんな人物なのか・・・・
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2012/10/27 02:25
こんばんは。

目が離せない展開になってきましたね。
意気込むバタフライと慎重派のシン、問題のポイントを的確に突いてくるユウジ。
さてさて、この三人がどんな選択をしていくのか、今後の展開を楽しみにしてます^ ^



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