いらない人間。 #56
- カテゴリ:自作小説
- 2012/10/18 20:28:19
✿主な登場人物✿
・山口 モナ・・・引きこもりで大変辛い過去を抱えてる。
・高山 真菜・・・モナの『元』親友。
・森坂 悠・・・イケメンで人気のある学校No1モナの『元恋人』
・山口 優奈・・・モナのお姉ちゃんでスーパーモデル。
第五十六章 『実は』
「はぁ…。」
「そんなため息つかなくてもいいじゃん。」
「明日香ちゃんはいいかもしれないけどさぁ…」
モナは帰り道の廊下を歩いている。
「モナ…あんなイケメン君に気に入られるなんて嬉しいことなんだよ??普通。」
「普通はでしょ??私は普通じゃないみたいね。」
「なんかあったの??悠君とずいぶん親しかったみたいねっ」
「べっつにー。…ん??あれ…菫ちゃんじゃない…??」
モナがそっと廊下の先に指を差した。
「え??菫…??ああ、本当だ。…アレ??横にいるのは…”悠君??”」
明日香が目を細めて確かめた。
「うん、まちがいない!!悠君だわっ!!でも…なんで菫と…??」
「うぅーん…。」
菫と悠はどこか様子がおかしかった。
「あれ??なんかケンカしてる??あの2人…」
「えっ??うそっ…」
モナがフッと見ると菫が悠の服をつかんで言い合ってる様子だった。
「あの2人…なんかあったのかなぁー??」
「さっ…さぁ??2人なんかどーでもいいし!!」
といってモナは何も気にせず、プイッと去っていった。
「私は気になるけどなぁ…あの2人…なんかおかしいし。」
とつぶやいて、帰っていった。
─────────帰宅後。
「ハァ…。なんで私がこんなに気になるんだろ…」
モナが部屋でうつむいて考える。
(菫ちゃんと悠君がどうなってもいいじゃん…。なのになんでこんなっ…)
モナはクッションを抱きしめた。
「くやしぃぃぃぃぃぃぃい!!!!」
やはり自分はまだ悠に気があるのか…。そう思うと悔しくてたまらないモナ。
「うるっさいわね!!なんなのよ!?」
「どっ…どうかしたの…??モナ…」
「明日香ちゃん、お姉ちゃん…ごめんなさい、何もないよ!!」
とニコッと笑ってその場を逃れた。
30分後、優奈がモナの部屋へ来た。
「あれ??お姉ちゃん??」
「モナ…。あなたなんかあったんでしょ??あなた何かあるとすぐにクッションに抱きつく
クセがっ…」
「え??」
優奈は当たり前のようにフフッとつぶやいた。
…が、今の優奈がこんな事をつぶやくのはおかしい。
「おっ…お姉ちゃん…記憶戻ったの…??…ねえ…そうなんでしょ!?」
「モナ…。もうかくす必要はないかしらね…。そうよ、記憶が戻ったのよ。」
「そうなの…。そうなのね!!!」
モナは舞い上がった。
「モナ、何があったか教えてくれるよね??私も言ったんだから。」
「何もないって言ってるじゃん!!それよりお祝いしようっ!!」
「モナっ、桐には言わないで。桐にだけは言わないで、お願いよ。」
といって優奈は諦めて出て行った。
「なんでそんな桐君を避けるの…??」
「桐とはもう終わりにしたいから。」
「え??」
※実話ではありません。
続きが気になります。
何だか昼ドラのような流れに・・