いらない人間。 #53
- カテゴリ:自作小説
- 2012/10/15 12:06:32
✿主な登場人物✿
・山口 モナ・・・引きこもりで大変辛い過去を抱えてる。
・高山 真菜・・・モナの『元』親友。
・森坂 悠・・・イケメンで人気のある学校No1モナの『元恋人』
・山口 優奈・・・モナのお姉ちゃんでスーパーモデル。
第五十三章 『菫の考え』
「じゃあ、テスト返していくからねぇー!!」
テストの最終日の翌日。
「山口さーん」
「はい」
「頑張ったわね、あなたはいつもいい成績とるわねぇ」
「ありがとうござます。」
「じゃあ次はっと…坂田さーん」
「はっ…ははは…はいぃっ…!!!」
「そんなガチコチにならなくてもいいのよ??…それより何なのこの点数は…」
「え??あ、20点…。ハハハ、たまたまですって!!ねっ!?」
「えーと、前の中間も、宿題テストもすべてこの点数ね。」
「え」
「一回くらい真面目に勉強したらどうなの??」
「はぁい…」
だいぶ違う点数で先生の表情の差。
「どうしたの??だいぶ悪かった…??」
「へっ!?ううん、めっちゃいい点数だったよ!!ハハハ」
「バカ言わないでよ、先生の表情で分かるわよ。」
「…ちぇ。じゃあ聞くなっつーの!!!」
明日香はプイッと前を向いた。
「あなたもいつもいい点数しか取らないわねぇ!!さすがお嬢様ね。」
「フフッ、まあ一流の家庭教師を雇ってますから当然の事ですわっ、オホホ」
そんな菫を見る明日香。
「あの子…やっぱおかしい…」
菫が戻ってきた。
「あら、ごきげんよう。”明日香さん”」
とニッコリ笑って戻っていった。
「・・・・・菫??」
菫の様子がおかしくなっていた。
「菫…あんたどーしちゃったの???」
「美海さん、そんなはしたない口調で私に話しかけないでください。」
と菫は美海にまでそっけなく戻っていった。
そしてチャイムがなり、放課後…。
「菫、いい加減にしてよ。何おかしくなっちゃってんの!?」
「あら??なんてはしたないお言葉。私にうつらない程度にしゃべってくださる??」
「菫…。あんた本気でおかしくなってんの??」
「ですからなんのお話ですか??私は北条家の跡取りですわよ??」
「ほ…ほうじょう…??」
モナはそっと記憶をたどった。
「まさか…北条って…あそこの…」
「とにかく、もう構わないでください。私は貴方達庶民とは違うんです。」
と菫は帰っていってしまった。
「なんなの!!失礼しちゃうわねぇー!!」
「……北条か」
「……まさか」
美海も何かに気付いてる様子。
「えっ、何々!?北条ってそんなすごいわけ??」
「さぁ??」
「私、急用思い出したぁ…。ちょっと帰るね!!!」
モナはそそくさと帰ってしまった。
「ねえ、今日うちこない??お母さんが家で遊べってうるさくてさー…」
「お…かあさ…ん…。やっ、やめとくっ!!!!私も急用がっ…」
「待って、私…聞きたいことあるんだけど。」
「はっ…ははは…はい??」
明日香は冷や汗をかいた。
「あんたと私って姉妹なの??」
「え・・・・・・・??」
※実話ではありません。