いらない人間。 #48
- カテゴリ:自作小説
- 2012/10/10 20:56:35
✿主な登場人物✿
・山口 モナ・・・引きこもりで大変辛い過去を抱えてる。
・高山 真菜・・・モナの『元』親友。
・森坂 悠・・・イケメンで人気のある学校No1モナの『元恋人』
・山口 優奈・・・モナのお姉ちゃんでスーパーモデル。
第四十八章 『お姉ちゃんの手がかり』
PLLL....
────────プッ....
「あっ…もしもし??」
『もしもし??』
そこには女性の美声が聞こえた。
「あ、私、山口優奈の妹の山口モナっていいます!!あのっ…」
『ああ、優奈の妹??菫ちゃんに聞いてるわ。───に来て。じゃ。』
と女は住所を言って強引に切った。
「……よしっ、行こう!!!!」
モナはそこの住所へ向かっていった。
「…えぇ??こ…こここ…ここぉ…??」
そこは大きくて白くて、綺麗な2階立ての家。
「で…でかぁ…」
─────────ガチャッ。
「あらっ??どちら様ですか??」
「あっ…この家の女性に用があるんですが…」
「まあ、お嬢様に??かしこまりました待っててくださいね」
メイドらしき女性は家に入っていった。
「ああ、来たのね!!どうぞ??少し狭いけど…入って??」
「はい」
女性はモナを部屋へ案内した。
「ああ、麻子ちゃん、もうかえっていいわよ??いつもありがとうね」
「いいえ、お嬢様。今日くらいおそばにつかせてください。奥様の願いでもあるんです」
とお辞儀をしてキッチンへ向かった。
「ったく麻子ちゃんったら無理しちゃって…」
と女性も部屋へ向かった。
「ごめんなさいね、じゃあ始めましょうか」
「はい、すべて話してください…」
女性はそっとソファへ座った。
「まず自己紹介からいきましょうか。私は”北条景子”よろしくね」
「はい…。私は山口モナです、よろしくお願いします…」
握手を交わす。
「じゃあ話していこうかな。何が聞きたいの??」
長いサラサラな髪をフッと後ろになびかせた。
「姉とはどういう関係なんですか…??」
「優奈と??優奈とは…そうねぇ…。飲み仲間??って感じだったかしら??」
「の…のみ仲間ぁ…??」
「ええ、って言ってもお酒じゃないのよ??」
景子はフッと笑う。
「カフェで知り合ってねぇ…。優奈も私もそこのカフェの常連だったらしくてね!!
2人ともカプチーノが好きでカプチーノに書かれてる絵がいつも楽しみでねぇー…。
それでどの店が一番カワイイカプチーノかっていうお店を探しててねそれで仲良く
なっていったわぁ」
「お姉ちゃんがそんなこと…??」
「だいぶ悩んでたみたいだったからねぇ…。時間があればそれしてたわね。」
「やっぱり悩んでたんだ…お姉ちゃん…」
モナは罪悪感に飲まれた。
「モナちゃんの事でだいぶ言ってたわ。”私が悪い” ”モナには会えない”って。」
「…え??」
「姿を消す最後の最後まで”モナには言わないで、私が殺されなくても”ってさ」
「…お姉ちゃん。」
景子はフッとため息をついた。
「優奈は言ってたわ。”遠くへ行って記憶を消す”と。記憶が消えるまで戻らないって。」
「で…でもお姉ちゃんは頭をケガしてって…」
「もしかしたらワザとしたのかもね。あなたを忘れたかったのか…」
「でも私の写真を握って…」
「バカじゃないの??記憶が消えたら一つしかない証拠に頼るしかないでしょ??ったく。」
「ってことは私を探してる…??あっ、そうだ!!この前似てた女性…あれは姉かも…」
「そうね、もうこの辺にいるでしょうし…その人にあたってみれば??もうあなたの
しらない姉も分かったことだし、怖いもんなしでしょ??」
と立ってドアを開けた景子。
「さぁ、かえって??優奈に早くあってあげて」
「…ありがとうございました。景子さん」
モナはそっと立ち上げってその場を去った。
「あら??お帰りになるんですか??おいしい紅茶が入ったんですが…」
「ごめんなさい、急いでるんです!!」
とモナは玄関を出て走っていった、優奈に電話をかけるために…。
※実話ではありません。(続く)