Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


いらない人間。 #43

✿主な登場人物✿
・山口 モナ・・・引きこもりで大変辛い過去を抱えてる。
・高山 真菜・・・モナの『元』親友。
・森坂 悠・・・イケメンで人気のある学校No1モナの『元恋人』
・山口 優奈・・・モナのお姉ちゃんでスーパーモデル。

第四十三章 『明日香は強者!?』

「おかあさぁ~ん!!!どこー??どこに行ったのー??」
───────コツコツコツ。
「あっ…。おかあさ…!!」
───────ドテッ。
「うわぁぁぁぁぁぁぁあん!!!!!!!」

「─────さん…。」
「ん…」
「─────坂田さん!!!!」
───────────バシィッ!!!!
「いったぁ!!!!!」
明日香は本で頭を叩かれた。
「いつまで寝てるの!!今授業中よ!?教科書開きなさい!!!!」
「ふぁ~…い。」
明日香は教科書をおとなしく開いた。
「えぇー…でわ、山口さん…教科書を…って坂田ぁぁぁぁぁあ!!!!!」
「ぐぅ…ぐぅ…」

────────キーンコーンカーンコーン♪

「はぁ…頭痛いぃ…信じられないよぉ…教科書でだよ!?ねぇ!?どう思う!?」
明日香がモナの両肩をつかんで問い詰める。
「えぇ…??あれは明日香ちゃんが悪いんじゃ…」
「も─────!!!!!コッチは眠いんだよぉ!!!!!」
モナが不思議そうな顔をして聞いた。
「明日香ちゃんさぁ…両親どこにいるの…??」
「へっ!?えぇーと…。りょ…旅行!!旅行に行ってるの!!!」
「そう…??」
モナはまだ何かが引っかかっていた。
「まあ、どーでもよくない!?両親とかさーハハハハハハ!!!」
明日香の様子もどこか変。
「明日香ちゃん…」
モナは不思議に思うがコレ以上深入りする事はできなかった。

「ただいま。」「お邪魔します~」
2人が学校から帰ってきた。
明日香は帰った瞬間、部屋へ入った。
「明日香ちゃん…。」
「ほっとけ。ここんとこずっとあんな感じなんだ。時々ああいう時期が必ず来る。」
「え??そうなの…??」
「ああ、必ず一年に一回、この時期が来る。きっともうすぐ”父の命日”だからだろうな」
「え!?お父さん死んだの!?」
モナ、つい大声。
「シー!!!!はぁ…あいつは父さんが好きだったからなぁ…。特に明日香は辛かっただろう。
オレはちょうど反抗期の頃だったから…父さんがいてウザかったってのもあったし…。
でも明日香はあの頃は…。10歳で小学2年生でまだまだ甘える時期だったからさ…。
はぁ…明日香は父さんの事何もかも覚えてるんだろうな…そりゃ辛いだろうな…」
ずっと話し続ける桐。
「明日香ちゃん…そんなことあったんだ…」
モナは罪悪感に溢れた。あの時…なぜあんなこと聞いちゃったのか…。
「まあ、今日はそっとしてあげてくれるかな??明日香もキモチの整理つけないと…
やっていけない時期なんだわ。きっと…」
といって桐はモナの客室の部屋から出て行った。
「明日香ちゃん…。ほっとけない!」
といってモナは明日香の部屋へ行った。
「モナちゃん…何??顔色悪いね。もしかしてお兄ちゃんがいらないことしゃべった??」
ベットで仰向けになってる明日香。
「うん…まあ。あの!今日はごめんなさい…私知らなくて…」
「いいよ…別に。」
明日香はそっと腕を目の上においた。
「明日香ちゃん…全部話してよ!!私なんでも知りたい、明日香ちゃんの支えになりたいの」
モナは明日香のベットの近くに座った。
「モナちゃん…。まあいっか…お父さんの事聞いたんなら…。話すよ…」
明日香はベットに座りなおして話し始めた。
「あれは私が6歳の物心がついたときの話…。あの頃にお母さんが家を出て行った。
あの頃は何で出て行ったかわからなくて…すごく苦しかった。私がいう事を聞かないから
かとずっと自分を責め続けた4年間だった…。そして…お父さんとお兄ちゃん3人で住み
初めてお父さんはお母さんが出て行ったにも関わらず、追わないし何も変わらない毎日
だったから…私っ…お父さんが憎くなってきちゃってた…。」
明日香は涙をこぼした。
「そっ…それで…。お母さんが出て行ってから4年たって…お父さんがガンになった。
もう直らないって…手当てしようがないって…。だから…私…バカみたいに舞い上がって
しまった…。憎んでたから。でもある日お父さんが私に一枚の封筒を渡したの。
そこには…こんな事が書いてた。」
と一枚の封筒をモナに渡した。
「読んで…いいの…??」
モナが聞くと明日香がうなずいた。

大好きな娘 明日香へ
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お前はさぞかしオレを恨んでるんだろうなぁ…。
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それでいい。それでいいんだ…。オレはお前に恨まれるのを
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4年間…いや。本当はお前が嫁に行くまで耐えようと誓った。
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でも…お父さんはこんな事になってしまった…だから…。
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せめて死ぬ前には…お前に恨まれないで逝きたいんだ。
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これがオレの最後の願いでもあるんだよ、明日香………。
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すべて話す。明日香。お前が愛してやまなかった母さんが
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なんで出て行ったのかも…すべて話す明日香に話すよ。
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あいつはオレ捨てて浮気してた。そして浮気相手の家を
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出て行ってしまったんだ。俺は耐えた必死にな…!!!!!!!!!!!!
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せめて明日香にはバレないようにバレないようにと…。
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でも明日香がこんな年でこんな事実を知るなんて…。
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悲しいことだと思うがコレが父さんの最後の願いだ。
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明日香…わかってくれ…お父さんを笑顔で見送って…。
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明日香…お前の成長を祈ってるからな。じゃあな。
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                       明日香のお父さんより。
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「この数日後、お父さんは死んでしまった。私がそっと手を握って…”大好き”と
ささやいたらお父さんってばすごい笑顔で笑ってさ…そして死んでしまった…。
お母さんにはあれから会ってない。お父さんには会えないけど…この手紙
以外にお父さんが言ったのよ。”命日はお父さんを思い出して”と。
そしてお母さんをその日だけ探すことを許可するって…お父さんが言った。」
明日香は涙を流した。流して流した。
「明日香ちゃん…。辛かったんだね…お母さんは見つかったの??」
「ううん…探す気もない。もう私たちを捨てたんだもの…」
そういう明日香の手には一枚の電話番号が書いてる紙の切れはしがあった。
これは明日香の母の番号なのか…??

※実話ではありません。

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2012/10/06 22:30
続き気になります!

これからも頑張ってください!



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